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カー用品店「早めに点検して」忠告を“無視”した結果→彼女とのドライブで、40代男性に降りかかった代償

  • 2026.9.27
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

元自動車整備技術アドバイザーの松尾です。

車のライトは、完全に消えてしまえば異常に気づきやすいもの。しかし、点灯しているからといって、必ずしも正常とは限りません。以前から付き合いのある知人で、40代男性のOさんは、自動車整備にはあまり詳しくないタイプ。

あるときカー用品店で愛車のヘッドライトを確認してもらった際、片側の前照灯について指摘を受けていました。ところが、「一応ライトは点いているから」と修理を後回しにしていたそうです。

そんなOさんが、30代後半の彼女とのドライブ帰りに、思わぬトラブルに遭遇しました。

「点いているから大丈夫」と修理を後回しに

以前、Oさんがカー用品店でライトを確認してもらったところ、片側のヘッドライトについて「少し光量が弱いですね」と言われたそうです。さらに、点灯状態も安定しておらず、状況によって明るさに変化が見られたとのこと。

「夜間に長く走ることがあるなら、早めに点検しておいたほうがいいですよ」

店員からそう説明されたものの、Oさんは深刻には受け止めませんでした。

「ライト自体は点いてるんだから、急いで直さなくてもいいかなって」

完全に消灯しているわけではなかったため、Oさんの中では「まだ使える」という判断になってしまったのです。整備不良にもなり得る危険な状態でしたが、その後しばらくは特に大きな問題もなく、修理は先送りに。ところが、季節が秋に近づくと、状況が変わってきました。

彼女との帰宅中「なんか前が暗くない?」

秋になり、以前より日没が早くなったことで、Oさんがライトを使用する時間も増えていきました。ある日、Oさんは彼女とドライブに出かけ、その帰り道を走っていました。出発したときはまだ明るかったものの、帰宅するころには周囲がすっかり暗くなっていたそうです。しばらく走っていると、助手席の彼女が異変に気づきました。

「ねえ、なんか前が暗くない?」

Oさんも改めて前方を確認しました。すると、確かに左右でライトの明るさに差があるように感じました。さらに走行中、段差などを通過した際に、一時的にライトが暗くなったり、点灯状態が不安定になったりすることもあったそうです。

「さっきより暗くなってる気がする」

夜道では、前方が十分に照らされないだけで視認性が大きく低下します。対向車や街灯がある場所では気づきにくくても、街灯の少ない道路に入ると、その差はよりはっきりします。Oさんは無理に走り続けることはせず、安全な場所に停車し、その日はロードサービスを手配して帰宅しました。その後、改めて私のところへ車を預けに相談に来ました。

原因は球切れではなく、灯具側の不具合だった

Oさんの車を点検すると、原因は単純な「電球の球切れ」ではありませんでした。確認を進めたところ、灯具側の接触不良や電源・配線系統の不具合が疑われる状態でした。点灯していても電気が安定して供給されず、明るさが変化していたことが分かりました。

Oさんには、

「点いているか、消えているかだけで判断すると、今回のような不具合を見逃すことがあります」

と説明しました。

ヘッドライトは、夜間に前方を照らすだけでなく、自分の存在を周囲に知らせる役割もあります。そのため、「完全に消えてから修理する」のではなく、明るさや点灯状態に違和感が出た段階で点検することが重要です。

特に注意したいのが、片側だけ暗い、以前より照らせる範囲が狭い、ライトがちらつく、段差を通過すると明るさが変わる、スイッチを入れてから点灯するまでに時間がかかるといった症状です。こうした変化は、単なるバルブの劣化だけでなく、接触不良や配線、電源系統などに問題がある可能性もあります。

また、秋口は日没が早くなるため、それまで「ライトを使う前に帰宅できていた」という人でも、突然ライトを使う時間帯が増えます。これまで気づかなかった不具合が、暗い道路を走ったことで初めて発覚するケースもあります。「まだ点いているから大丈夫」と考えず、左右の明るさに差がないか、ちらつきや明るさの変化がないかなども確認しておきたいところです。少しでも違和感がある場合は、完全に点灯しなくなるまで待たず、カー用品店や整備工場などで早めに点検してもらいましょう。

この季節、ヘッドライトの確認を

Oさんの場合、今回は安全な場所に停車して後日点検を受けることができましたが、もし高速道路や街灯の少ない道路を走行中に完全に点灯しなくなっていたら、前方の確認が難しくなるだけでなく、周囲から車の存在を認識されにくくなる危険もあります。

ライトの異常は、消灯という分かりやすい形になる前に、小さな変化として現れることがあります。日没が早くなるこれからの季節こそ、普段何気なく使っているヘッドライトを一度確認しておきたいものです。


ライター:松尾佑人(二級ガソリン自動車整備士・二級ジーゼル自動車整備士資格保有)
新卒で自動車整備業界に入り、約8年間整備に従事したのち、現役メカニックに向けた故障診断アドバイザーや各種講習の講師として活動。年間約1,200件の技術相談に対応し、電気回路や配線図の読み解きを基盤とした電子制御システムの解説を得意としている。


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