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「さすがに怖い」愛車の“ジャラジャラ音”を放置→帰省中の高速道路で…突然、40代男性を襲った“思わぬ事態”

  • 2026.9.22
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

シルバーウィークなどの連休は、普段より長い距離を車で移動する機会が増えます。そんな長距離ドライブの途中で、日頃は気にならなかった車の異変が突然、大きなトラブルにつながることもあります。

今回は、筆者と以前から付き合いのある、40代男性のKさんから聞いた、連休中のトラブルについて紹介します。

Kさんの車では以前から、エンジンを始動した直後に「ジャラジャラ」という音が出ていました。しかし、ほんの数秒で音が消えるため、「古い車だから仕方ない」と特に気にしていなかったそうです。ところが、帰省で高速道路を長時間走行していたところ、突然エンジン警告灯が点灯してしまいました。

エンジン始動時だけ「ジャラジャラ」と鳴っていた

Kさんによると、異音が出るのはエンジンをかけた直後だけ。「ジャラジャラ」という金属音のような音が数秒続き、その後は何事もなかったかのように静かになります。走行中も特に違和感はなく、エンジンの吹け上がりや加速にも大きな変化はありませんでした。そのためKさんは、「始動したときだけだし、すぐ消えるから問題ないだろう」と考えていたそうです。

ところが、帰省先へ向かうため高速道路を走っていたとき、メーター内のエンジン警告灯が点灯。「一度エンジンを切ったら消えるかもしれない」と思い、サービスエリアで停車してエンジンを再始動しましたが、警告灯は消えませんでした。

「普通に走れてはいるんだけど、さすがに警告灯が点いたままだと怖い」

そう考えたKさんは、旅行先で整備工場を探して点検してもらうことにしました。

点検で判明した「ジャラジャラ音」の原因

整備工場では、まず故障診断機を使ってエンジンの状態を確認しました。さらにKさんから「エンジンをかけた直後にジャラジャラ音がする」と聞き、異音が発生する条件も含めて点検を行いました。

すると、エンジンのタイミング機構に関係する部分に異常が疑われる状態が確認されました。原因として考えられたのは、タイミングチェーン周辺の部品の摩耗や、始動直後の油圧が十分に立ち上がるまでの間に発生していたガタつきです。

整備工場からは、

「始動直後だけ音がして、その後は消えるからといって、正常とは限りません。今回の音も放置していいものとは考えないほうがいいです」

と説明されたそうです。

タイミング機構は、エンジン内部で吸排気バルブとピストンが適切なタイミングで動くために重要な部分です。そのため異常が進行すれば、単なる異音だけでは済まず、エンジン不調や走行不能、場合によってはエンジン内部の大きな損傷につながる可能性があります。

Kさんは、

「今まで普通に走れていたので、まさかエンジンの中に関係する話だとは思いませんでした」

と驚いたそうです。

幸い、今回は重大な破損に至る前に異常を発見できました。そのまま長距離走行を続けるのは避け、必要な点検・修理を行ったうえで帰宅することになりました。

「もし警告灯が点いても、そのまま走って帰っていたらと思うと怖いですね」

とKさん。

数秒の異音を放置していたことを、改めて考え直すきっかけになったそうです。

「音が消えた」「普通に走る」だけで判断しない

今回のケースで重要なのは、「異音が数秒で消えていた」という点です。車の異常は、必ずしも症状が出続けるわけではありません。エンジン始動直後だけ、冷間時だけ、特定の回転域だけなど、決まった条件で発生する異常もあります。そのため「音が消えた=正常」とは限りません。もし「ジャラジャラ」「ガラガラ」「カラカラ」など、これまで聞いたことのない音がした場合は、まず「いつ鳴るのか」を確認してみましょう。

例えば、エンジン始動直後なのか、暖機後なのか、何秒程度続くのかなどです。また、アクセル操作で音が変化するのか、エアコンを使用したときに変化するのかも確認しておくと、整備士に状況を伝えやすくなります。

安全に停車できる場所であれば、スマートフォンなどで音を録音しておくのも有効です。整備工場では持ち込んだときに症状が再現しないこともあるため、実際の音が残っていれば診断の手がかりになります。

また、エンジン警告灯が点灯した場合は、「一度エンジンを切れば消えるかも」「普通に走れるから大丈夫」と自己判断しないことも大切です。原因を確認するまでは不要な走行を控え、必要に応じて整備工場やロードサービスに相談しましょう。

長距離ドライブの出発前に点検を

特にシルバーウィークのような長距離移動を予定している場合、出発前から異音が出ているなら「旅行から帰ってから」ではなく、出発前に点検しておくのがおすすめです。今回のKさんも、始動時の「ジャラジャラ音」をもっと早く確認していれば、旅行先で警告灯に驚くこともなかったかもしれません。

「音が消えたから大丈夫」「警告灯が消えたから大丈夫」「普通に走れるから大丈夫」

この3つは、車が正常であることの根拠にはなりません。車の異常は、完全に壊れてからではなく、「いつもと違う」と感じた段階で確認することが大切です。

長距離ドライブでは、普段なら問題にならない小さな異変が、旅行先で大きなトラブルになる可能性があります。「異音+警告灯」が出たときは、予定よりも車を優先する。それくらいの意識で、早めに点検することが愛車を守ることにつながります。


ライター:松尾佑人(二級ガソリン自動車整備士・二級ジーゼル自動車整備士資格保有)
新卒で自動車整備業界に入り、約8年間整備に従事したのち、現役メカニックに向けた故障診断アドバイザーや各種講習の講師として活動。年間約1,200件の技術相談に対応し、電気回路や配線図の読み解きを基盤とした電子制御システムの解説を得意としている。


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