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近年、台北でもひと際勢いを見せている大稲埕。新たな店が次々に登場し、その変化には追いつけないほど。今回は新しくできたショップやカフェを中心に紹介。

  • 2026.8.22

現地在住ライターの片倉真理さんが、暮らしている視点で台北の注目スポットを案内。2026年8月5日発売の別冊MOOK「&Taipei/台湾、街歩きガイド」より、新たな店が次々に登場するエリア、大稲埕(ダーダオツェン)を紹介します。

1.台湾日和 たいわんびより

種類豊富な刺繍入りチャイナシューズ。
北投にある〈巧裕樂(チアオユィラー)〉のミルクヌガー。濃厚な味わいの上に歯にくっつかないことで評判。
台南のテキスタイルブランド〈錦源興(チンユエンシン)〉のカラスミやフルーツなどをモチーフにした布バッグ。
小吃の定番「雞肉飯(チーロウファン)」(七面鳥肉がのったご飯)をモチーフにしたTシャツ。店主の洪正光さんがデザイン。「魯肉飯(ルーロウファン)」版もある。

Shop Data 台北市大同區延平北路二段41號 02‒2555‒7745 10:30~18:30 火休 Instagram@taiwanbiyori 店主は日本語が流暢。

2.瞳咖啡 トンカーフェイ

丁寧に淹れる店主の蛋頭(タントウ)さん。後ろはコーヒー器具を持つ眼球のロゴ。店名には、「物事をじっくり『目』で見て、『童』心=初心を忘れずに」という意味を込めている。
シェイクして作ったきめの細かい泡がのった「西西里咖啡」が絶品。

Shop Data 台北市大同區迪化街一段21號 永樂市場1F1307室 0987‒365‒790 11:00~16:30 月火水休 Instagram@seeu_coffee 簡易的な座席がいくつか設けられている。

3.江牛樓 チアンニョウロウ

2階にはテーブル席も。
牛骨や牛筋、野菜をじっくりと煮込んだスープはさっぱりとしながらも深みのある味わい。麺は刀削麺か細麺を選べる。替え玉も可能、前菜付きで320元。
1階はカウンター席のみ。11時に店前に設置されるボードに希望の時間帯と名前を記入し、指定時間前に戻ってくる仕組み。

Shop Data 台北市大同區民樂街6號 なし 12:00~17:30LO 日月火休 Instagram@kougyurou

4.LOKOSOKO POP SHOP ロコソコ・ポップ・ショップ

青と白のサンダルのほか、台湾ビールや寺廟のお参り道具のイラストが入った防水ナイロンバッグも好評。420元。
日本統治時代に催された台湾博覧会では商店のスタンプが制作された。それをあしらったTシャツやコップも人気。「富田ホネツギ」と書かれた骸骨のイラスト入りなどがある。
どこか北欧風でもあるバッグやカップホルダー、サコッシュなど。

Shop Data 台北市大同區迪化街一段21號 永樂市場1F1024室 なし 11:30~16:00 日月火水休 Instagram@lokosoko.tw

5.Cafe Sole Roastery カフェ・ソーレ・ロースタリー

美しくリノベーションされた店内。
天井の梁が目を引く趣ある2階席。
自家焙煎コーヒーは豆のほか、ドリップバッグも販売。國家攝影文化中心内(クオチアサーインウェンホワツォンシン)にある『COFFEE TO』は姉妹店。
ネルドリップで丁寧に淹れた阿里山の〈鄒築園(ツォウズーユエン)〉のゲイシャは360元。桃や燻したプラム、黒糖のような風味。コーヒーリーフティー付き。

Shop Data 台北市大同區延平北路二段13號 02‒2555‒0110 10:30~18:30 水休 Instagram@cafesole.tw

6.蟬 Bar Chán ツァン バー・ツァン

右は炭火焙煎の烏龍茶をベースにしたオールド・ファッションド。名物屋台で購入した蜜漬けのサツマイモを加えている。左は乾燥させたパンダンリーフで香り付けしたシェリー酒。各420元。プチッとした食感の魚卵入り水餃子は必食。
昔は布問屋の家族が暮らしていた建物。
「焙茶(ペイツァー)(ほうじ茶)」という名の猫店長。
土日は13~18時までカフェとして営業。

Shop Data 台北市大同區西寧北路86巷12號 02‒2559‒9012 19:00~翌1:00(金土~翌2:00) 月休 Instagram@bar_chan.tw

7.朝陽珈琲 あさひこーひー

台湾産コーヒーと鉄観音茶味プリン。店主は花蓮県の舞鶴で、戦前に皇室に献上されたコーヒーに出合い、以来、台南・古坑や屏東・大武山などの産地を巡るようになったという。
〈大同磁器〉のバラ柄のお碗や、航海の女神・媽祖を描いた皿など。状態の良いものが揃う。
自家製琥珀糖。
壁のマジョリカタイルも美しい。

Shop Data 台北市大同區重慶北路二段64巷22號2F 02‒6605‒7271 11:30~18:00 無休 Instagram@asahi_cafetw 阿里山産コーヒー200元。

伝統市場の話題の店から路地裏のバーまでを歩く。

迪化街の南側にある伝統市場「永樂市場(ヨンラースーツァン)」でも若い感性とアイデアに触れられる。一つは本格的な自家焙煎コーヒーが楽しめる『瞳咖啡』。屏東産のレモンの搾り汁とコーヒーを合わせた「西西里咖啡(シーシーリーカーフェイ)」はひと味違うおいしさだ。もう一つは大稲埕出身のデザイナーが手がけるユニークなショップ『LOKOSOKO POP SHOP』。店名は台湾語で「あるような、ないような」という意味。看板商品は工事現場などで使う青と白の縞模様のビニールシートを用いたバッグやポーチなど。ローカル色が強い素材ながらも洗練されたデザインが目を引く。独創性に富んだお土産が見つけられるはず。
民樂街には牛肉麺界の革命児といわれる『江牛樓』がある。ここはラーメン店で腕を振るってきた日本人シェフ、田中宏呂美さんが「現地のメニューで勝負したい」と開業。自身は八角が苦手なことから、スープは甘めの台湾醤油をベースに、花椒などで香り付けしている。箸でほぐれるほど軟らかい肉厚の牛肉は、刺激が控えめな阿里山産ワサビを添えて食べるなど、新しい味覚を体験できる。たとえ待ってでも味わいたい。
延平北路沿いにあるセレクトショップ『台湾日和』も注目の存在。10坪ほどの店内にはチャイナシューズや布バッグなど、レトロでポップな雑貨が所狭しと並ぶ。台湾と日本のクリエイターたちが手がけたユーモア溢れるTシャツも数多く揃い、カルチャー好きにも人気の一軒だ。
数軒隣の『Cafe Sole Roastery』は、品評会の審査員を務め、台湾産コーヒーの普及に十数年携わってきたランスさんが営むカフェ。各地のコーヒー農園と交流し、生産者と販売の現場をつなぐ橋渡し役としても知られる。築80年以上という建物を活用した店内は、洋品店だった頃の機織り機も残されている。紡績業でも栄えた大稲埕の歴史に触れながら、とっておきの一杯を。
重慶北路近くの路地には古物カフェ『朝陽珈琲』が登場。店主の篠原久美子さんが台湾各地の古物商から手に入れた、縁起の良いエビ柄の皿や、1930年代に富裕層の間で流行した和製マジョリカタイルなどが並ぶ。味わい深い台湾コーヒーをいただきながら、じっくりと選びたい。
最後は西寧北路の路地へ。戦前に流行した民謡「望春風」の作詞家・李臨秋の旧居が文物館になっているほか、一軒隣には若者が開くバー『蟬 Bar Chán』も店を構える。台湾茶など、地元の素材を用いたカクテルが自慢。静かな熱気に包まれた大稲埕の夜を過ごしてみては?

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市内西側に位置し、かつては茶葉貿易で栄えた大稲埕。今でも瀟洒な赤レンガ建築が軒を連ねている。もともとは生薬や乾物、布地を扱う店が集まっていたが、近年は歴史的建造物の整備が進み、これらを活用したカフェやショップなどが増えている。若者や外国人観光客にも人気のエリア。最寄り駅は大橋頭、北門。

illustration&map: STOMACHACHE.

台北在住ライター・コーディネーター 片倉 真理

出典 andpremium.jp

1999年から台北に暮らす。台湾に関する書籍の執筆、製作のほか、雑誌のコーディネートなども手がける。台湾各地を隈なく歩き、料理やスイーツから文化、風俗、歴史まで幅広く取材。著書に『台湾探見』、共著に『台湾旅人地図帳』(共にウェッジ)、『食べる指差し会話帳』(情報センター出版局)など。

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