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医師「非常に危険な行為」→実は『動脈硬化』のリスクを高めている…朝一番にやってはいけない“NG行動”とは?

  • 2026.9.26
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

朝早く起きて活動する「朝活」は、健康に良い習慣として人気を集めています。しかし、良かれと思って勢いよく布団から飛び起きたり、冷え込んだ部屋で急に動き出したりする習慣が、実は血管に大きな負担をかけているかもしれないと聞いたら、驚くのではないでしょうか。

なぜ、健康的なはずの朝の行動が、突然の血管トラブルを引き起こすリスクになってしまうのでしょうか。今回は、睡眠コンサルタントの資格も持つ麻酔科専門医の松岡雄治さんに、朝一番の血管に潜む危険性と、明日からすぐに実践できる「血管に優しい朝の過ごし方」について詳しく解説していただきました。

朝の「飛び起き」は危険?急激な血圧上昇を招くメカニズム

---健康のために朝早く起きて活動しようと、目覚まし時計の音とともに元気に布団から出るのは良いことのように思えます。しかし、これが血管に負担をかけるというのは本当でしょうか?

松岡雄治さん:

「前向きで素晴らしい心がけですが、実は非常に危険な行為となり得ます。

睡眠中の休息モードから覚醒モードへ切り替わる朝は、ただでさえ血圧が上昇しやすい危険な時間帯です。急に起き上がって冷たい空気に触れると、交感神経が急激に緊張し、体内ではアドレナリンなどのカテコールアミンが大量に放出されます。これは、古くなったホースに突然強い水圧をかけるようなもので、固くなった血管へ急激な圧力が加わります。

さらに、就寝中の発汗によって体内の水分は失われており、血液は粘度が増している状態です。この『ドロドロの血液』と『高圧の血流』が、末梢血管を締め付け、血圧が急上昇する『モーニングサージ』を引き起こします。

朝一番の血圧急変動の繰り返しが、血管の壁に着実にダメージを与えて、動脈硬化を静かに悪化させる原因となりうるのです。」

水分不足での運動はNG?「朝の活動」に潜む重大な血管リスク

---起きてすぐに家事を始めたり、「朝活」として運動をしたりする際には、どのようなリスクに注意すべきでしょうか?

松岡雄治さん:

「水分をとらずに急に動き出したり、寒い外気の中で運動を始めたりすると、血管の壁に溜まったプラーク(こぶ)が破綻し、心筋梗塞や脳卒中などの血管トラブルを引き起こすリスクが高まります。

目覚めてすぐに家事に取り掛かったり、『朝活』として運動したりすることは健康的で理想的に思えます。しかし、睡眠中にコップ1〜2杯分の汗をかいた体は、軽度の脱水状態に陥っています。水分を補給しないまま活動を始めると、濃縮された血液が勢いよく血管内を流れます。このとき、首や心臓の血管内壁に形成されたプラークに力が加わってしまうのです。

『健康に良いはずの朝活』が、冬場の冷気や脱水と重なると、一瞬で以下のような重大な事故に繋がりかねない危険な習慣になりうるということをぜひ知っておいてください。

【朝の活動に潜む予期せぬリスク】

  • 心筋梗塞の発症:心臓の冠動脈が血栓で塞がり、激しい胸痛とともに心筋がダメージを受けます。
  • 脳卒中(脳梗塞・脳出血):血栓が脳の血管を詰まらせる、あるいは急激な高血圧により血管が損傷します。
  • 大動脈解離の誘発:全身で最も太い大動脈の内膜が裂け、激痛を伴う重大な事態を生じます。」

明日からできる予防策

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

---朝の血管トラブルを防ぐために、明日から私たちが実践できる具体的な対策を教えてください。また、どのような点に注意すればよいでしょうか?

松岡雄治さん:

「明日からできるおすすめの予防策は、布団の中で1分間手足を動かして、起きたらコップ1杯の常温の水を飲むことです。体と血管を段階的に目覚めさせることで、急激な血圧上昇と血液の濃縮を防ぐことができます。安全に朝の活動をスタートするために、以下の工夫を取り入れてみてください。

【明日から実践できる朝の血管保護アクション】

  1. 布団の中での手足の準備運動:目が覚めたらすぐ起き上がらず、手足をゆっくり動かして血流を整えます。
  2. 段階的な起立:ベッドの縁に腰掛ける姿勢でしばらく待機し、血圧の安定を確認してから立ち上がります。
  3. コップ1杯の水分補給:起床直後に常温の水や白湯をコップ1杯飲み、脱水による身体の負担を軽くします。
  4. 寒暖差の緩和:羽織るものをベッド横に用意し、寒い部屋やトイレへの移動時に着用します。

もし、ご自宅で測る朝の家庭血圧が『135/85mmHg以上』ある場合は、早朝高血圧(仮面高血圧)のサインです。

とはいえ、『毎朝完璧に対策しなければ』とあまり気負いすぎないことも大切です。もし血圧が高い日が続くようであれば、自力で血圧をコントロールしようと抱え込まず、気軽にかかりつけ医や専門医へご相談ください。家庭血圧の記録を持参することで、よりよい血圧コントロールが実現できます。早く見つけて早く介入すれば、よりよい血圧の時間を長く保つことができるのです。」

「血管に優しい朝の習慣」で、安全で健康的な一日のスタートを

健康のために良かれと思って行っていた早起きや「朝活」の習慣が、一歩間違えれば重大な血管トラブルを招く引き金になりかねないということは、驚きだったのではないでしょうか。しかし、明日からの少しの心がけで、そのリスクは下げることができます。

布団の中での軽い準備運動や、起床後すぐの水分補給など、紹介した「朝の血管保護アクション」をぜひ取り入れてみてください。また、家庭での血圧測定で自分の体のサインに目を配ることも大切です。あまり気負いすぎず、高い血圧が続くようであれば一人で抱え込まずにかかりつけ医や専門医に相談しながら、安全に健康的な朝をスタートさせましょう。


※突然の激しい胸痛や背部痛、激しい頭痛、顔や手足の片麻痺・言葉の話しにくさなどが生じた場合は、自力で処置せず直ちに救急車を呼ぶなど医療機関を受診してください

監修者:松岡雄治
麻酔科専門医。総合病院、大学病院、小児専門医療機関での勤務を通じ、幅広い周術期管理に従事。現在は急性期病院で麻酔科医として勤務する。日々、美容領域を含む各診療科の手術に携わっている。医師としての知識と経験を活かして医療系ライターとしても活動し、医療・健康・美容分野の記事執筆、医学論文の解説、商品監修、AI技術開発関連プロジェクトへの参加などの実績を有する。睡眠コンサルタント、睡眠検定1級の資格も保有。

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