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医師「特に注意が必要です」→実は『歯の寿命』を縮めている原因に…無意識にやりがちな“4つのNG生活習慣”とは?

  • 2026.9.26
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「毎日ていねいに歯を磨いているのに、なぜかむし歯ができてしまう」「冷たいものがしみる気がする」といった悩みを抱えていませんか?

実は、歯の寿命を左右するのは「きちんと磨けているか」だけではありません。日々の食べ方や飲み方、無意識のうちに歯にかけている「力」など、意外な習慣が歯の寿命を縮めていることがあるのです。

今回は、歯科医師の鷹巣多紀さんに、歯を傷めてしまう4つのNG習慣と、一生ものの歯を守るために明日からできる正しいセルフケアについて詳しくお聞きしました。

「しっかり磨く」だけでは防げない?歯の寿命を縮める4つのNG習慣

---毎日欠かさず歯磨きをしていても、むし歯になったり歯が傷んだりするのはなぜでしょうか?

鷹巣 多紀さん:

「歯の寿命に関わるのは、『きちんと磨けているか』だけではありません。食べ方や飲み方、歯にかかる力、唾液の状態も、歯の健康に関わる大切な要素です。

たとえば、甘いものを口にすると、歯垢の中の細菌が糖を利用して酸をつくり、歯の表面からカルシウムなどが溶かし出します。その一方で、酸を和らげ、失われたミネラルを歯に補う働きがあるのが唾液です。ところが、間食を繰り返したり、甘い飲み物を長時間かけて飲んだりすると、ミネラルを補う時間が足りなくなり、むし歯が進みやすくなります。

唾液が少なく、口の乾燥が続いている場合も、こうした保護作用が弱まるため注意が必要です。『以前と同じように磨いているのに、むし歯が増えた』というときには、磨き方だけでなく、口の乾燥にも目を向けてみてください。

もう一つは、歯にかかる力による傷みです。食いしばりや硬いものを噛み砕く習慣は、歯の欠けやひびにつながります。さらに、果汁ジュースなどの酸で歯の表面からカルシウムが溶け出すと、表面が軟らかくなり、強く磨いたときにすり減りやすくなるのです。歯磨きそのものが悪いわけではありませんが、酸味の強い飲み物を長時間かけて飲む習慣は控え、磨く力にも気を配りましょう。

また、歯そのものが丈夫でも、歯周病が進んで歯を支える骨が失われると、歯を残せなくなることがあります。目に見える歯の表面だけでなく、歯と歯ぐきの境目や、歯と歯の間に残る汚れにも気を配りたいところです。

ごく初期のむし歯なら、唾液やフッ素の働きで進行を抑えられる場合があります。ただし、一度欠けたり、大きくすり減ったりした部分は自然には元に戻りません。痛みが出てから治すだけでなく、傷みにつながる習慣を早めに減らすことが大切です。

気をつけたいのは、次の4つの習慣です。

1.無意識に歯を食いしばる
仕事やスマートフォンの操作に集中しているとき、奥歯をぐっと噛みしめていないでしょうか。強い力が繰り返しかかると、歯のすり減りや欠け、ひびにつながり、歯がしみる原因にもなります。

ストレスは一因ですが、とくに睡眠中の歯ぎしりは、ストレスだけで説明できるものではありません。眠りが一時的に浅くなるときに、本人が気づかないままあごの筋肉が動き、歯ぎしりが起こることがあります。 また、飲酒やカフェイン、遺伝的な要因なども関わるため、ストレスを減らすだけでは改善しない場合もあるのです。

2.氷などの硬いものを噛み砕く
飲み終えたコップの氷を、つい噛んでしまう方もいるでしょう。硬いものを噛み砕くと、歯や詰め物が欠けたり、歯にひびが入ったりするおそれがあります。

小さな欠けなら修復できる場合もありますが、ひびが深くなって歯の内部に細菌が入り込むと、神経の治療が必要になることがあります。割れ方によっては歯を残せなくなるため、治療で歯を大きく削っている場合や、すでにひびがある場合は特に注意が必要です。

3.甘いものや酸味の強い飲み物を、少しずつ口にし続ける
甘いカフェラテを何時間もかけて飲む、お菓子を少しずつつまみ続ける、といった習慣です。糖に触れる回数が増えるため、少量ずつでもむし歯のリスクは高くなります。

さらに、酸性の強いジュースやレモン入りの飲料などは、飲み物自体の酸が歯を溶かす『酸蝕症(さんしょくしょう)』の原因にもなります。無糖でも酸性が強ければ、飲み方には注意が必要です。

4.歯ブラシを強く押しつけて磨く
『しっかり磨きたい』と、つい力が入ってしまうこともあるでしょう。ただ、強くこする磨き方は、歯ぐきを傷つけたり、歯の表面をすり減らしたりする一因になります。特に、歯ぐきが下がって露出した根元は、歯の頭の部分のように硬いエナメル質で覆われていないため、力任せにこすらないことが大切です。根元のすり減りが進むと、冷たいものなどがしみやすくなる場合もあります。」

今日からできる!健康な歯を守るための正しいセルフケア

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

---これらのNG習慣を減らし、大切な歯を長持ちさせるためには、具体的にどのようなケアを心がければよいのでしょうか?

鷹巣 多紀さん:

「食いしばり対策で始めやすいのは、日中に上下の歯を離す合図をつくることです。パソコンのそばに『歯を離す』とメモを貼り、目に入ったら、ふっと力を抜いて上下の歯の間にすき間をつくってみてください。強く口を開けたり、あごを無理に動かしたりする必要はありません。

氷は噛まずにコップに残すか、最初から氷なしを選ぶとよいでしょう。甘いものは量だけでなく、口にする回数も減らすことが大切です。甘い飲み物や酸味の強い飲み物は食事のときにし、合間の水分補給は水や無糖のお茶に替えてみてください。

歯磨きでは、力を足すより、磨く順番を決めて磨き残しを減らすことを意識しましょう。毛先が大きく開くほど押しつけず、歯と歯ぐきの境目までやさしく当ててください。力が入りやすい方は、やわらかめの歯ブラシを選び、歯科医院で力加減を見てもらうと、自分に合う磨き方を確認できます。

むし歯予防には、歯磨き剤の選び方と使い方も大切です。大人の場合は、フッ素濃度が『1450ppm』などと表示された歯磨き剤を1.5〜2cmほど使い、就寝前を含めて1日2回磨くことが勧められています。口の中にフッ素を残すため、磨いた後は軽く吐き出し、すすぐ場合は少量の水で1回にとどめましょう。

歯と歯の間は歯ブラシだけでは清掃しにくいため、1日1回はフロスなども取り入れてください。すき間が広い部分には、合うサイズの歯間ブラシが適しています。どちらを使うか迷う場合は、歯科医院で選んでもらうとよいでしょう。」

自力では防げない「歯ぎしり」や気になる痛み・しみへの対処法

---自分では気をつけるのが難しい睡眠中の歯ぎしりや、すでに痛みなどの症状が出ている場合はどうすればよいですか?

鷹巣 多紀さん:

「寝ている間の歯ぎしりは、気をつけるだけでは防げません。朝のあごのだるさや歯の欠けが気になる場合は、歯科医院で相談してください。必要に応じて歯を保護するマウスピースを使いますが、歯ぎしりそのものを必ず止める道具ではありません。

噛むと痛い、しみる状態が続くときも、『歯磨きを頑張ればよい』と考えず、一度確認してもらいましょう。次の受診では、むし歯の有無に加えて、『歯のすり減りやひびはないか』『磨く力は強すぎないか』も尋ねてみてください。自分の歯の状態を知ることが、必要なケアを選ぶ手がかりになります。」

毎日の小さな見直しとプロのチェックで、一生付き合える歯へ

一生付き合っていく大切な歯を守るためには、毎日の歯磨きだけでなく、無意識の「食いしばり」や「だらだら食べ・飲み」、「磨く力」といった日頃の些細な習慣を見直すことが重要です。

まずは、パソコンの横にメモを貼って食いしばりを防ぐ、歯磨き後のすすぎを1回に減らすなど、明日から実践できる簡単なことから行動に移してみませんか。自分では気づけない歯のすり減りや隠れたひび、磨き方の癖については、歯科医院を頼りながら、健康な口元を長く保っていきましょう。


※1450ppmなどの高濃度フッ素配合歯磨き剤は、6歳未満のお子様には使用しないでください

監修者:鷹巣 多紀
大学病院口腔外科にて研修後、一般歯科にて勤務。現在は1児の母として子育てと仕事に奮闘しています。

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