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「ずっと見られていた」業務中に感じていた視線。かかってきた内線に恐怖した瞬間

  • 2026.8.2

見回りの男性

ビルの中にあるお店で、レジの仕事をしていた時期があります。

フロアには警備会社の制服を着た男性が、見回りでときおり通りかかっていました。

やり取りは、会釈と業務的なひと言だけ。立ち入った話をしたことは一度もなく、相手のことは何も知りませんでした。

それでも、通りかかる頻度が上がるにつれ、視線が長くとどまるようになっていったのです。

接客をしていても、レジの向こうから見られている感覚が、じわじわと消えなくなりました。

手を動かしながら顔を上げると、少し離れた柱のそばに、あの制服が立っています。

目が合うわけでもなく、去るわけでもない。

ただ、こちらへ体を向けたまま、じっとしているのです。気のせいだと思おうとするほど、その姿がはっきりと残りました。

一本の電話

ある日のことです。同じ職場の女性が、少しためらいながら教えてくれました。

会社に、匿名の男性から一本の電話がかかってきたというのです。

用件は、私が何曜日に出勤しているのか、というものでした。

かけてきた相手は名乗らず、それだけを確かめて切ったそうです。

問題は、その電話が内線にかかってきたことでした。

外部には公開していない番号で、知っているのは社員だけのはずです。

職場はほとんどが女性で、誰かが面白半分にかけたとも思えませんでした。

けれど、ビル全体を管理している警備の側なら、内線の番号を調べる手立てはある。

そこまで考えが及んだとき、指先がすっと冷たくなりました。

私は誰にも、勤務の曜日を教えた覚えがありません。

それなのに、名も知らない誰かが、それを尋ねて回っている。立っている足元が、急に頼りなくなったようでした。

凍りついた理由

「ずっと見られていた」

その一言が、思わず口をついて出ました。

あの長い視線と、勤務日を尋ねる電話が、頭のなかで一本の線につながってしまったのです。

もちろん、あの男性だと決まったわけではありません。

証拠は何もなく、問い詰める材料もない。それでも、話したこともない誰かが、私の働く曜日まで知ろうとしていた。

その事実は、どんな脅し文句よりも、ぞっとするものでした。

あれから時間が経った今も、答えは出ていません。レジに立つ自分を、どこからか見ていた目が、本当は誰のものだったのか。

確かめる術は、もうどこにも残っていないのです。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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