1. トップ
  2. エンタメ
  3. 両親が精神疾患の22歳女性「普通だと思っていた」自身も深い傷を追うこととなった“想像を絶する”【父の一言】とは

両親が精神疾患の22歳女性「普通だと思っていた」自身も深い傷を追うこととなった“想像を絶する”【父の一言】とは

  • 2026.8.28
undefined
(C)AbemaTV,Inc

精神疾患を抱えた保護者に育てられた子どもがいます。うつ病や統合失調症など、心の病を抱える親のもとで育ち、大人になった今も生きづらさを抱える当事者たち。

長い間、あまり知られていなかったこれらの方たちですが、現状を発信する人が増えたことで、注目が集まりはじめています。SNSでも「知らなかった」「もっと支援が必要」など、さまざまな声が上がっているようです。

この状況を受け、平日よる9時〜ABEMAで生放送をしている「#アベプラ」では、精神疾患の親を持つ子どもが何を抱えているのかについて議論。MCを務める岸谷蘭丸さんと共に内容を深掘りしていきます。

「今ここで死ねよ」当事者が語る、過酷な毎日

undefined
(C)AbemaTV,Inc

番組の冒頭で紹介されたのは、ミズキさん(22歳)。両親ともにうつ病や統合失調症を抱える家庭で育ちました。ミズキさんは、親から自ら命を絶つことをほのめかされる日々を過ごしてきたといいます。

ある時、つらさのあまり涙を流したミズキさん。すると父から「そんなに生きているのが嫌なら、今ここで死ねよ」と、厳しい言葉を投げつけられたそうです。また、母も統合失調症の症状が出て、暴れて警察を呼ぶこともあったのだとか。

ミズキさん自身も心療内科にかかり、心に深い傷を負った状態だと指摘されました。

undefined
(C)AbemaTV,Inc

ミズキさんの声に耳を傾けるのが、スタジオゲストの平井登威さんです。平井さん自身も、うつ病の父親のもとで育った当事者。今は精神疾患の親を持つ子どもや若者を支援するNPO法人「CoCoTELI」の代表を務めています。

ちなみに平井さんは、MCの岸谷蘭丸さんと同い年。「同い年なのにNPOをやっててすごい」と、岸谷さんも感心しきりでした。

undefined
(C)AbemaTV,Inc

平井さんのお父さんがうつ病になったのは、平井さんが幼稚園の年長の頃。そこから、予測できない毎日が始まったといいます。父の気持ちの調子によって、その日の生活がころころ変わる。何を決めるにも、まず父の機嫌を確かめてからになる。平井さんは、何をするにしても「父の調子を最初に考えてから決めていく」のが当たり前だったと語ります。

時には、家庭内で喧嘩や暴力が起きることもあったそうです。

undefined
(C)AbemaTV,Inc

親の顔色をうかがう癖は、大人になっても消えないといいます。MCの岸谷さんが、「家庭の中で顔色をうかがってきたような子って、大きくなった時の人間関係の作り方とか、恋愛の仕方とかに(影響が)すごく出ません?」と問いかけると、「けっこうある」と頷く平井さん。

平井さんも、友人関係や恋愛への影響はやはり大きいと感じているそうです。子どもの頃に身についた癖が、その後の人づきあいにまで響いてくるのですね。

「これが普通だと思っていた」子どもが家庭の歪みに気づけないワケ

undefined
(C)AbemaTV,Inc

平井さんには、小学生の頃「これが普通だと思っていた」という気持ちがありました。なぜ、当たり前だと思えてしまうのでしょうか?

平井さんは、この理由について「他の家庭のことを聞く機会がなかなかない」からだと語ります。自分が育った環境しか知らなければ、それが普通に感じられる…。言われてみれば、確かにそうですよね。

加えて、精神疾患には偏見があり、なかなかオープンに語られません。平井さん自身、そもそもうつ病がどんな病気なのかを知らなかったといいます。家族から病名だけは聞かされたものの、どんな病気なのかまでは説明がなかったそうです。

学ぶ機会すらない。だから「分からなかった」というのが正直なところだと、平井さんは振り返ります。

undefined
(C)AbemaTV,Inc

佛教大学看護学部教授の田野中恭子さんも、平井さんの話を裏づけます。田野中さんが当事者にインタビューを重ねたところ、9割もの子どもが、親の病気について誰からも説明を受けていなかったそうです。

undefined
(C)AbemaTV,Inc

情報がないと、子どもはどうなってしまうのでしょう?田野中さんは、親が激しい言動をとった時、「自分が親を怒らせたのでは」と、子どもが責任を背負ってしまうと指摘します。

undefined
(C)AbemaTV,Inc

さらに驚くのが、生活習慣にまつわる話です。親が十分に育児できないと、子どもは歯磨きのような習慣を教わらないまま育つことがあるといいます。田野中さんによれば、集団生活に入って「歯磨きって毎日するものなんだ」と初めて知る子もいるそうです。

友達から「お前汚いな」と言われ、そこで恥ずかしさを知る。当たり前だと思っていた習慣が、当たり前に教われるものではないと気づかされますね。

undefined
(C)AbemaTV,Inc

ただ、平井さんは親を責めてほしいわけではないといいます。親自身も、偏見のある社会の中で、子どもに心配をかけたくない一心で病気を語れずにいることがある。だからこそ平井さんは「親が説明しないことが悪いというより、親が説明しやすくなるサポートが必要」だと考えているそうです。

誰かを責めて終わりにしない。平井さんのまなざしは温かいですね。

「知られること」自体が、大きな一歩になる

undefined
(C)AbemaTV,Inc

番組の終盤、MCの岸谷蘭丸さんは、「精神疾患の親を持つ子ども」をテーマとして取り上げたこと自体に意味があると語ります。当事者の子どもは、なかなか人に相談できません。だからこそ、岸谷さんは「そういう子が他にもいたんだ」と気づき、「同志みたいな人をインターネットで見つけられる」ことが大きな一歩になると話します。

そのうえで岸谷さんは、大きなメディアがテーマを取り上げる意義を強調しました。番組を入り口に、平井さんのNPOや、田野中さんのような専門家にたどり着ける人もいることでしょう。知られること自体が、当事者にとって救いになるのですね。

undefined
(C)AbemaTV,Inc

番組では、精神疾患の親を持つ子どもを社会がどう支えるのか、ドイツなど海外の支援制度についても議論が続きます。小説家の室井佑月さんや、笑下村塾代表のたかまつななさん、弁護士の南和行さんも、それぞれの立場から思いを語ります。


『#アベプラ【平日よる9時〜生放送】』
うつ病の父と暮らし「これが普通だと思っていた」精神疾患の親を持つ子どもの苦悩

[配信日時]2026年8月17日(月)
[出演者]MC : 岸谷蘭丸、平井登威(CoCoTELI代表)、田野中恭子(佛教大学看護学部教授)、たかまつなな(笑下村塾代表)、南和行(弁護士 大阪・なんもり法律事務所)、室井佑月(小説家)、司会進行 : 小松靖(テレビ朝日アナウンサー)、ナレーター : 田所あずさ
[番組URL]https://abema.tv/video/episode/89-66_s99_p7401


※記事内の情報は執筆時点の情報です

の記事をもっとみる

注目コンテンツ