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相続トラブルを機に投資に走り……退職金の大半を失った世帯年収280万68歳男性の後悔

  • 2026.7.21

神奈川県で妻とともに年金暮らしをする68歳の男性は、父親の遺産相続で妹ともめた末、実家相続の代償金として、退職金の半分を妹へ支払うことになってしまいます。さらに、残った資金を増やそうと手を出した投資信託が暴落。退職金の大半を失ってしまったのだとか。男性を襲った二つの悲劇について教えてもらいました。

回答者のプロフィール

ママテナ編集部マネーチームは2026年4月、インターネット上で「お金にまつわるトラブル」について、エピソードを募集するアンケートを実施しました。今回紹介するエピソードは、そのアンケートに寄せられたものです。回答者である68歳男性のプロフィールは以下の通り。

回答者本人:男性(68歳)
居住地:神奈川県
同居家族の構成:妻(65歳)
回答者の職業:無職(年金生活)
配偶者の職業:無職(年金生活)
現在の世帯年収:約280万円
回答者個人の年収:約180万円
住居形態:戸建て(分譲・建売住宅)
現在の金融資産状況:貯金約500万円

実家を継ぎたい長男と現金を求める妹。退職金が代償金に消える事態へ

神奈川県内の戸建て住宅で、妻と2人で年金暮らしを送る68歳の男性。彼が過去に直面したのは、「実家の父が亡くなった際の遺産相続トラブルと、退職金をつぎ込んだ投資の失敗」という、二重の苦難でした。

発端は父親の急逝。実家の土地と建物を誰がどう引き継ぐかで、これまで良好な関係だった妹と激しく対立したと振り返ります。

男性自身は、長男として実家を継ぐ意思を固めていましたが、妹は法定相続分通りに現金を分けてほしいと主張。双方の考えは交わらず、話し合いは平行線をたどってしまいました。

現状を打開しようと、男性は無料の法律相談に出向き、相続の手続きを整理することに。さらに「妹とは直接話すと感情的になるため、共通の知人を介して冷静に書面でやり取りをしました」と、第三者を交えた対応に切り替えました。

どうしても、実家を残したいとの思いがあった男性。結果として「妹を納得させるために、自分の退職金の半分を代償金として支払うことに」して、名義変更を完了させました。

この時点で、老後資金として頼りにしていた大切な退職金は、すでに半分にまで減ってしまっていたと言います。

減った退職金を取り戻そうと投資信託に手を出したら……老後のための貯蓄が3分の1以下に

妹と相続でもめた結果、退職金が半減してしまった男性。「残った退職金を増やそうと、銀行に勧められるまま知識のない投資信託に一括投入」しました。

しかし、投資信託は「運悪く暴落」。結果として「老後の資金として頼りにしていた退職金の大部分を数年で失ってしまいました」。

妹との相続トラブルと、続く投資の失敗。男性は、二つの出来事によって「一番困ったのは、老後のための貯蓄が計画の3分の1以下になってしまったことです」と悲痛な現状を吐露します。

「家の修繕や病気への備えが不十分になり、以前は楽しみにしていた夫婦での旅行や外食を一切控える生活になりました」と男性。

現在は「毎月の年金だけで生活をやりくりするのは想像以上に厳しく、節約のためにスーパーの閉店間際を狙う日々が続いています」と、金銭的に苦しい生活を送っているようです。

妻に対する申し訳なさと無知な自分への怒り。専門家を頼って家計を見直す

大切なお金を失ったこと以上に男性を苦しめたのは、さまざまな後悔の念でした。

相続トラブルによって、妹との関係が修復不可能なほど壊れてしまったことへの悲しみ、そして安易に投資に手を出した自分への怒り……。その2つが男性の中に渦巻き「夜も眠れない日々が続きました」。

男性は「銀行の担当者を信じ切っていた自分の無知さが情けなく、妻に対しても申し訳ない気持ちでいっぱいで、将来への強い不安からうつ状態に近い心境でした」と、当時の苦悩を打ち明けました。

とはいえ、このまま何もしなければ、苦悩は解消されません。妹との相続トラブルで無料の法律相談を利用した男性は、投資の失敗についても同様に、専門家を頼ることに。

男性は「ファイナンシャルプランナーに相談し、残った資産をどう守りながら生活を立て直すべきか、家計の見直しを一から指導してもらいました」と振り返ります。

「失ったお金は戻ってきませんが、家計の見直しによって毎月の赤字を抑える仕組みができ、精神的には少しずつ落ち着きを取り戻しています」と男性。現在は前を向いて歩み始めているようです。

「無知はコスト」。老後を平穏に過ごすために必要な最大の教訓とは?

もし、あのころの自分に戻れるなら……?男性は「親が元気なうちに、きょうだいを交えて遺産についてオープンに話し合う場を設けるべきでした」と悔やみます。

さらに、投資に関しても「退職金のような大切な資金を、中身もよく分からない投資に一括で入れるような愚かな真似は絶対にしません」と断言。「少しでも疑問があれば、複数の専門家の意見を聞くなど、慎重すぎるほど慎重に行動します」と力を込めました。

一連の経験を通じて「親しい仲であっても、お金の問題は人間関係を簡単に壊してしまうという怖さを知りました」と明かす男性。資産運用についても「自分の資産を守れるのは自分の知識だけだということも痛感しました」と続けました。

男性は最後に、今の思いをこう明かしてくれました。

「無知はコストであり、老後を平穏に過ごすためには、早めの準備と正しい情報の取捨選択が何よりも大切だということが最大の教訓です」。

 

(文:ママテナ編集部マネーチーム)
※この記事は、ママテナ編集部マネーチームが2026年4月、「お金にまつわるトラブル」をテーマに実施したアンケート(インターネット回答)に寄せられたエピソードを元に作成しています。
※写真はイメージで本文とは関係ありません。

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