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子供の熱で重要な会議を早退 →「何してるの」厳しい先輩が『続けた言葉』に「頭を下げて泣いた」ワケ

  • 2026.7.12

育休から復職して数か月。保育園からの着信音が鳴るたび、「職場でまた迷惑をかけてしまう」と胸が締めつけられていた友人。仕事も育児も、どちらも手を抜きたくない。でも現実は、思うようにはいかない――今回は仕事と育児に奮闘する友人のエピソードをご紹介します。

「今日は鳴りませんように」と願う毎日

復職してからというもの、子どもは保育園で次々と風邪をもらい、そのたびに発熱や呼び出しが続いていました。仕事中もスマホが気になって仕方ありません。「今日は電話が来ませんように」そう願いながら出社していました。

そんな私の部署には、佐藤さん(仮名)という女性の先輩がいました。「この数字の根拠は?」「読み手の立場で考えた?」と、ミスや確認不足を決して見逃さない人。資料を提出するたびに緊張し、名前を呼ばれるだけで背筋が伸びる存在でした。

会議中に鳴った、恐れていた着信

数週間かけて準備した大事な会議の日。私は説明役を任され、「今日だけは呼び出されませんように」と祈るような気持ちで席についていました。しかし会議が始まって間もなく、テーブルの上のスマホが震えます。

画面には「保育園」の文字。心臓がドクンと鳴りました。電話に出ると、「38度を超えてしまって……」とお迎え要請。夫は出張中で頼れず、自分が迎えに行くしかありません。

会議室へ戻り、小さな声で「申し訳ありません。子どもが熱を出してしまって……」と佐藤さんに伝えました。「またか、と思われるかもしれない」そう覚悟していると……。

予想外の言葉

すると佐藤さんは、「何してるの?」と一言。叱られる――そう身構えた次の瞬間、続いたのは予想もしない言葉でした。「早く行きなさい」「会議なんてどうにでもなるから」「お母さんが来るのを待ってるのは、お子さんのほうでしょう」「ここは任せて」

私は「ありがとうございます」と頭を下げるのが精いっぱいでした。保育園へ向かう道で、張りつめていたものが一気にほどけ、涙があふれました。「迷惑をかけている」という重荷ごと、受け止めてもらえた気がしたからです。

あの日の一言を、今度は私が誰かへ

子育てと仕事の両立は、一人の頑張りだけではどうにもならない日があります。だからこそ、支えてくれる人の一言は、何年経っても心に残るのかもしれません。「早く行きなさい。ここは任せて」あの日の佐藤さんの言葉は、職場が変わった今でも、私を支え続けています。

そして今は、後輩が保育園からの着信に顔を曇らせたとき、自分も迷わず「早く行って。ここは任せて」と言える先輩になりたい、そう思いながら仕事をしています。

【体験者:30代・女性会社員、回答時期:2026年1月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:島田歩実
元銀行員として、女性のキャリアやお金にまつわるあれこれを執筆中。アメリカへの留学経験もあり、そこで日本社会を外から観察できたこともライターとしての糧となる。現在はSNSなどを介してユーザーと繋がり、現代女性の声を収集中。

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