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「鉢植えも物干しも同じにしました」真上の夫婦が毎日15分うちのベランダを凝視→視線の意味を悟った朝

  • 2026.7.7
「鉢植えも物干しも同じにしました」真上の夫婦が毎日15分うちのベランダを凝視→視線の意味を悟った朝

少しずつ揃っていくベランダ

一人暮らしを始めた1Kのアパートで、その違和感に気づいたのは入居して半年ほど経った頃だった。真上の階に越してきた若い夫婦は、最初は挨拶を交わす程度の、ごく普通の住人だった。

きっかけは、私がベランダに置いた小さな鉢植えだった。翌週、真上のベランダにも、まったく同じ鉢植えが並んでいた。

偶然だと思った。同じ店で売っているものなら、被ることもある。そう自分に言い聞かせた。

けれど、それだけでは終わらなかった。物干し竿の位置、洗濯ばさみの色、サンダルの向きまで、私の真似をするように少しずつ揃っていったのだ。

最初は一つ、二つ。それがいつのまにか、うちのベランダにある物すべてに及んでいた。まるで、上の階から私の暮らしを一つずつ写し取っているようだった。

ある朝、ゴミ捨て場で顔を合わせた奥さんが、にこやかに切り出した。

「鉢植えも物干しも同じにしました」

悪気はない、という顔だった。だからこそ、背筋が冷たくなった。

「あの、どうしてですか」

そう尋ねても、奥さんは首をかしげて笑うだけだった。

毎日15分の視線

それからだった。ベランダに出るたび、上から視線を感じるようになったのは。

洗濯物を干していると、真上の手すりから、じっとこちらを見下ろす二人がいた。

「今日も、いいお天気ですね」

声をかけられても、二人の目は私の手元をなぞっていた。何を干したか、どこに置いたか。確かめるような視線だった。

外出しても同じだった。バス停まで来ると、少し離れて同じバスを待つ二人がいた。私が持ち直したエコバッグを、奥さんもそっと同じ側の手に持ち替えた。

偶然では、もう説明がつかなかった。部屋に戻ってカーテンを閉めても、天井の向こうに気配が張りついているようで、眠れない夜が続いた。

思いきって管理会社に相談してみたこともある。担当者は「証拠がないと、注意も難しくて」と言葉を濁した。真似をされ、見られている。それだけでは、確かに事件でも何でもないのだ。

それでも、恐怖は日ごとに濃くなっていった。試すようにベランダの鉢植えの位置をそっと変えた夜、上の階の窓に、こちらをのぞき込む人影がじっと立っていた。翌朝には、真上でも同じ鉢植えが、私と寸分違わぬ位置に動かされていた。

視線の意味を悟った朝、私は不動産屋に電話をかけていた。事情を話すと、担当者は少し黙ってから、静かに言った。

「……できるだけ早く、次のお部屋を探しましょう」

引っ越しの当日まで、真上のベランダには私と同じ鉢植えが、変わらず並んでいた。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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