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義父「嫁は気を利かせないと」「お茶がないな」→ 立ち上がり「女性だけ」義兄の『反逆』が「最高♡」

  • 2026.7.7

これは、義妹の美里さん(仮名)から聞いた話です。美里さんが結婚して数年たった頃、義実家には「女性は台所、男性は客間」という昔ながらの慣習が残っていました。親族が集まるたびに女性だけが忙しく立ち働く光景に違和感を覚えていたそうで……。

女性だけが動くのが当たり前

結婚してから毎年、お盆やお正月になると義実家に親族が集まっていました。そのたびに不思議だったのが、女性だけが朝から働いていることでした。買い出しをして、料理を作って、食器を並べて、食後は片付けまで担当するのです。

一方で男性陣はリビングでテレビを見たり、談笑したり。共働きの女性もいるし、小さな子どもを連れて来ている人もいるのですが、それなのに「女性がやるもの」という空気だけは昔のままだったのです。

義父は特にその考えが強く、「嫁なんだから気を利かせないと」そう言われるたびに、私はなんとも言えない気持ちになりました。みんなで少しずつ協力すれば楽なのに。そう思っても、長年続いてきた慣習を変えるのは難しそうに見えたのです。

お盆の日に張りつめた空気

ある年のお盆、親族が20人近く集まることになりました。女性陣は朝から大忙し。夜勤明けで顔色のすぐれない姪もいれば、小さな子どもを抱えながら動いている親族もいたのです。それでも男性陣はいつも通り席に座ったまま。私が食器を運んでいたときのことです。

ソファに座っていた義父が、ふと口を開きました。「お茶がないな」その一言で、部屋の空気が少しだけ止まった気がしました。誰も何も言わなかったけれど、女性陣の表情はどこか固かったのです。

私も思わず手を止めたのですが、その瞬間、意外な人物が立ち上がりました。それは東京で働いている義兄でした。

義兄のひと言で空気が一変

義兄は何も言わず台所へ向かいました。しばらくして大きなやかんを持って戻ると、男性陣の前にコップを並べ始め、ごく自然な口調で言いました。「自分で入れればいいじゃない」あまりにも当たり前の言い方だったので、一瞬みんなが黙ったのです。

義父は苦笑しながらこう言いました。「昔からこうなんだから」と。すると義兄は笑顔のまま「昔からって便利な言葉だよね」「女性だけ働いて、男性だけ座っている理由になるなら、僕は使いたくないな」と。

この言葉でリビングが静まり返り、さらに義兄は続けました。「うちの会社でそんなことしたら大問題だよ」「家だから当たり前っていうのは、ちょっと違うんじゃないかな」

誰も反論できず、義父も言葉に詰まっていました。その後、義兄は男性陣に次々と声をかけていきました。「皿運んで」「ゴミまとめて」「食べたら洗い物ね」気がつけば男性陣が台所を行き来し、女性陣は久しぶりに座って食事を楽しめるようになったのです。

一番恥をかいたのは……

その日の最後に思わぬ出来事が起きました。慣れない片付けをしていた義父が、食器を重ねすぎてしまったのです。ガシャン!!

大きな音が響き、全員が振り返ると……義父が真っ赤な顔で割れた食器の破片を拾っていました。その姿を見た義母が、ぽつりと言ったのです。「いつも簡単そうに見えたでしょ?」義父は少し照れくさそうに、小さくうなずいていました。

それからというもの、義実家の雰囲気は少しずつ変わったような気がしています。今では男性陣も自然に動くようになり、義父がお茶を入れてくれることもあります。

後日、私はこの話を振り返りながら思いました。何十年も続いていた慣習でも、本当に変わるときは驚くほどあっけなく変わる...…誰かだけが我慢することで成り立つ慣習は、案外もろいものなのかもしれません。

【体験者:30代・主婦、回答時期:2026年6月】

※本記事は、執筆ライターが取材又は体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

EPライター:佐藤 栄祠
大手メーカーの営業を経て、ライターに転身。会社員時代に培った経験と、組織の一員であるからこその“喜怒哀楽”をリアルに伝え、「誰かを癒したい」との思いが執筆の原動力。スピリチュアル関連情報にも精通しており、それらに傾倒する人の思いを描いたエピソードも好評。

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