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「孫の顔を見せないなんて薄情よ」と怒る義母。だが、私が連れて行かない理由に言葉が出なかった

  • 2026.6.22
「孫の顔を見せないなんて薄情よ」と怒る義母。だが、私が連れて行かない理由に言葉が出なかった

どうしても気になる家

夫の実家は、訪れるたびに気が休まらない家だった。

「ごはん、たくさん食べていってね」

義母はそう言って料理を並べてくれる。気持ちはありがたい。けれど、出される食器の縁が気になったり、台所まわりがどうにも整っていなかったり、気になることが多かった。

一番落ち着かないのは、犬のことだ。日中は外で飼っているのに、夜になると洗わないまま家の中に入れて、放し飼いにしている。

「犬も家族だもの。一緒にいたいでしょう」

泥のついた前足のまま座卓の周りを歩き回る犬を見て、私はそっと箸を置いた。それでも当時は、波風を立てたくなくて何も言えずにいた。

「お義母さん、犬は別の部屋にしてもらえると助かります」

そう言いかけても、笑顔でかわされてしまう。夫も間に入ってくれたが、義母には長年の暮らし方で、変えるつもりはないようだった。気にしすぎだと言われれば、踏み込めなかった。

子どもが生まれて

やがて、子どもが生まれた。小さな体を抱いた瞬間、私の中で何かがはっきり決まった。

(この子を、あの環境に連れて行くことはできない)

夫にも、自分の正直な気持ちを伝えた。

夫は何度か実家に改善をお願いしてくれたけれど、状況は変わらなかった。

初孫の誕生を、義母はとても喜んでいた。だからこそ、訪問をぱったりやめた私に、催促の連絡が何度も入るようになった。

「いつ連れてきてくれるの。みんな待ってるのよ」

夫がやんわり断っても、義母は引かなかった。ある日の電話では、声を尖らせてこう言った。

「孫の顔を見せないなんて薄情よ」

その言葉を、夫越しに聞いた。いつもなら夫に任せていた。でもこの件だけは、自分の口で伝えなければと思った。

自分の言葉で

私は受話器を代わってもらい、義母にまっすぐ向き合った。

「衛生面が心配なので連れて行きません」

電話の向こうで、義母が一瞬、言葉に詰まった。

「……薄情とは思いません。生まれたばかりの子を守るのは、親の務めですから」

義母は何か言いかけて、口ごもった。犬を家に上げていること、台所のこと、具体的な理由を私が静かに並べていくと、反論の声はだんだん小さくなっていった。

「……そう。あなたがそこまで言うなら」

最後はそれだけ言って、義母は電話を切った。隣で聞いていた夫が、ほっとした顔で私を見た。

「よく言ってくれたな。俺が何回言ってもダメだったのに」

それから先、無理な催促はぱたりとやんだ。会いたいときは、こちらが場所を選んで外で会う。そう線を引いてからは、義母も以前のように押してこなくなった。はっきり伝えて、よかった。私はもう、あの食卓で箸を置くことはない。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、20代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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