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同僚「明日の打ち合わせは20時から」子育てのため定時で帰る教員への“冷たい対応”に元教員「後悔しています」

  • 2026.6.30
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。元小学校教員ライターの、みずいろ文具です。

小学校の先生というと、「子どもが好きで、熱意をもって働く人」というイメージを持たれることが多いかもしれません。
実際、そういう人たちが多かったです。

ただ、その「熱心さ」が、いつの間にか「長く職場に残って仕事をするほどいい」という雰囲気を作ってしまうこともありました。

今回は、私がまだ20代だったころに見た、今でも忘れられない職員室での出来事をご紹介します。

長く残ることが“熱心”と見られていた頃

今から8年ほど前のことです。

当時私が勤めていた学校には、子育てをしながら働いている先生があまり多くありませんでした。

独身の若い先生や、比較的遅い時間まで残ることができるベテランの先生が多く、放課後の職員室は、いつも夜遅くまで明かりがついていました。

もちろん、遅くまで残っている先生たちが怠けていたわけではありません。
授業準備や教材研究、ノートチェックやテストの採点など、子どもたちのために一生懸命働いていました。

一方で、職員室にはどこか「早く帰る人は熱心ではない」とされる空気がありました。

今思えば、それは古くから学校現場に根強く残っていた働き方の空気だったのだと思います。

お迎えのために急いで帰るD先生

同じ学校に、30代のD先生がいました。

D先生は、子育てをしながらフルタイムで働いている先生でした。
日中は担任として子どもたちに向き合い、放課後もできる限り仕事を進めていました。

けれど、保育園のお迎えがあるため、定時を過ぎると急いで退勤していました。

彼女は限られた時間の中で優先順位を考え、できることを精一杯やってから帰っていたのだと思います。

しかし、職員室では、ときどき冷たい声が聞こえてくることがありました。

「もう帰ったよ」
「あんなに早く帰るなら、辞めたらいいのにね」

そんな言葉を耳にするたび、私は胸が痛みました。

けれど当時の私はまだ若く、職場の中で強く意見を言える立場でもありませんでした。
違和感を覚えながらも、何も言えずに黙っていたのです。

「明日の打ち合わせは20時から」

ある日の放課後のことでした。

D先生と同じ学年のF先生が、D先生に向かってこう言いました。

「明日の学年打ち合わせ、20時からだから」

そう言われた瞬間、D先生の表情が少し変わりました。
驚きと、怒りと、悲しさが混じったような顔でした。

教員は、毎週学年ごとに授業の進度や行事の準備、子どもたちの様子などを共有する「学年打ち合わせ」と言う時間があります。

しかし、20時からとなると、子どものお迎えがあるD先生にとって、その時間に学校に残ることは明らかに難しいことでした。

けれどD先生は、その場では何も言わず、ただ、口をつぐんで黙っていました。
きっと、自分が陰でいろいろ言われていることに、うすうす気づいていたのでしょう。

その沈黙が、私は今でも忘れられません。

あのとき言えなかったこと

F先生自身も、D先生ができない分の業務をカバーせざるを得ないほど日々の仕事に追われ、心に余裕がなかったのだと思います。

誰かが無理をしないと回らない、そんな当時の学校の環境そのものが、先生たちから優しさを奪っていたのかもしれません。 

しかし、自分が母親となった今、あのとき何も言えず、味方になってあげられなかったことを、後悔しています。

子育てしながら担任をするということが、どんなに大変か、身をもって知ったからです。

先生にも家庭がある

学校は、子どもたちを育てる場所です。

だからこそ、そこで働く先生自身も、自分の家庭や我が子を大切にできる職場であってほしいと思います。

近年は、教員の働き方改革という言葉も広がり、少しずつ「長く残ることが美徳」という考え方は変わってきています。

もちろん、学校現場では今も慢性的な教員不足が続き、多くの業務がのしかかっていますし 、イレギュラーな対応で残業に追われることもあります。

それでも、誰かの家庭や子育てを犠牲にすることを前提にした働き方は、やはり続けてはいけないのだと思います。

子どもたちを大切にする学校であるために。
そこで働く大人たちもまた、大切にされる職場であってほしいと願っています。



ライター:みずいろ文具

関東の公立小学校で15年間、子どもたちと向き合ってきました。教室での日々を通して感じた喜びや戸惑い、子どもたちから教わったことを、今は言葉にしています。教育現場のリアルや、子どもたちの小さな成長の瞬間を、やさしい視点でお届けします。


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