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「そもそも嘘をつかないです」声優・堀江瞬が『彼女、お借りします』主人公・和也と向き合ってきた歩み

  • 2026.5.19
【写真・画像】「そもそも嘘をつかないです」声優・堀江瞬が『彼女、お借りします』主人公・和也と向き合ってきた歩み 1枚目
ABEMA TIMES

4月から第5期が放送されているTVアニメ『彼女、お借りします』。主人公・木ノ下和也がレンタル彼女である水原千鶴を本当の彼女として家族や友人に紹介してしまい、その嘘を隠し続けるさまがシリーズを通して描かれてきた。

【映像】アニメ『彼女、お借りします』

嘘を重ね続けるダメ人間な和也に対して、視聴者やキャスト陣からの評価は必ずしも高くはなかったが、第3期にて映画制作のクラウドファンディングを無事に成功させたことから評価を一変させた視聴者も多いだろう。

第4期から続くハワイアンズ編でのエピソードでは、和也と千鶴の本当の関係を知る七海麻美の揺さぶりも大きくなり、物語は大きなターニングポイントを迎えることに。

本記事では、和也を演じる声優の堀江瞬にインタビューを実施。第1期のころは和也のことを好きになれなかったと率直に語る堀江が、どのように和也というキャラクターに向き合ってきたのか。その片鱗が垣間見えるインタビューとなった。

——和也を語る上で、視聴者もキャスト陣からも第2期のころまでは非常に評価が低いキャラクターだったじゃないですか。それが第3期の自主制作映画を作るエピソードから変わってきて。千鶴役の雨宮天さんや更科瑠夏役の東山奈央さんもそのようにイベントでおっしゃっていたのが印象的でした。

堀江:たしかに第1期のころからキャスト陣の会話のトピックスが「今週の和也」だったんですよ。「ここの和也ありえなくない?」って言われることが多くて「そうっすよねぇ……」と返していたのですが、それがだんだん第3期のころから減っていきました。そのなかで、実は(麻美役の)悠木碧さんだけが最初からずっと「かわいい」と言っていて。

——それもイベントでおっしゃっていましたね。

堀江:悠木さん以外に和也をかわいいって言う人に会ったことないですよ(笑)。第3期を経てならわかるのですが、第1期のころから「このダメな感じがかわいい」っておっしゃっていて……それが逆に怖くて。

——(笑)。第4期から第5期にかけては、麻美の怖さも際立っていますよね。

堀江:第5期になってくると、(キャスト陣の)話題の中心は和也ではなくて麻美さんになっていましたね。

【写真・画像】「そもそも嘘をつかないです」声優・堀江瞬が『彼女、お借りします』主人公・和也と向き合ってきた歩み 2枚目
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——和也のことについて改めてお聞きしたいのですが、最初のころは演じる上での葛藤がかなりあったんですよね。

堀江:最初は本当に、世間の皆様とほとんど同じような反応で(笑)。演じさせていただく上でちゃんとキャラクターのことを好きになろうと、どのキャラクターをやるときも思うのですが、自分との共通点を見つけられないことはあっても最終的には愛せたんです。ただ和也だけは……どうやって愛せばいいのだろうと(苦笑)。

——気持ちに嘘をついて好きになるのも違いますからね。

堀江:人間関係にすごく恵まれていて、そのことにちゃんと気づいて感謝できる点は最初から評価していたのですが、そこがなかったら本当にどうしようもなかったですし、第1期のころは愛せないまま演じていたかもしれないですね。好き嫌いとかをあまり考えずに、完全に自分とは程遠い存在として演じるという。

そのころ、たまたま別現場で天ちゃん(雨宮天)と2人で収録する機会があったのですが、頑張ってもなかなか愛せるポイントが見つからないキャラクターを担当することになったときに、どうしたらいいのかという相談をするくらいでした。天ちゃんも「まあ、和也はね」って(笑)。

——まだ評価が低いタイミングだったわけですからね。

堀江:自分とまったく真逆の人間ですが、演じにくいとは思わなかったんです。本当に、ただひたすら好きになれないという気持ちとの戦いで、ここまで愛せていなくていいのかなって(苦笑)。

そういう意味での葛藤みたいなものはあったのですが、清々しくバカで清々しくクズで、もう考えなくてもまっすぐなピュアなキャラクターだったということもあって、演じるのははっちゃけることができて楽しかったのですが、ただただ気持ちが理解できなかったですね。

【写真・画像】「そもそも嘘をつかないです」声優・堀江瞬が『彼女、お借りします』主人公・和也と向き合ってきた歩み 3枚目
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——千鶴を主演にした映画を作るという第3期で、和也の行動や心境も変わっていったわけですが、演じる上でのターニングポイントになったのでしょうか?

堀江:やっと愛せるかもと思ったのが第3期で、演じる上で心掛けるべきところはあんまり変わっていないのですが、ただ突っ走るだけの好きじゃなくて「好きだからどうしたらいい?」とか「このためにどうする?」ということを和也が考えて行動していたのが、僕の中では大きいですね。

それまでも千鶴を助けるために海に飛び込むことなどはあったけれど、ワンクッション考えるというプロセスができたことで、深みと言いますか、より人間としての立体感みたいなものが生まれたのではと思いました。

そういった部分から、視聴者の方も「ちゃんといいところあったんじゃん」「愛せるじゃん」っていうところを、きっと見つけていただいたのではないかなと。

——お話を聞いていて気になったのですが、たとえば堀江さんが和也と同じような状況だったとしたら、どのように行動しますか?

堀江:レンタル彼女を借りている同じ状況だとしたら、そもそも嘘をつかないです。(和也は)変な意地のためにどんどん嘘に嘘を重ねたことで、その意地もとっくになくなったけれど、もう取り返しのつかないところまで嘘がこじれてしまったところに来てしまっていて。

——第5期の物語としてのターニングポイントにもなっていますよね。

堀江:僕はやっぱりバレたときに、どう思われるかのほうが怖いんですよ。嘘をつかないカッコよさとかじゃなくて、バレたときにそれ以上に嫌われるとか幻滅されることのほうが怖くて嘘をつかないのかもしれない。だから僕の物語だったとしたら、第3話くらいで終わっていて第5期まで続かないですね(笑)。

——改めて和也の嘘が作品の根幹になっていると思ったのですが、彼の嘘って意地や見栄のためについているので、悪意はないじゃないですか。愚かではあると思うのですが。

堀江:おっしゃる通りで、悪意のないバカ。悪意のない嘘。嘘をついてしまうけれど、その裏に本当に他意がなくて。視聴者の方にとっても、本当に嫌いだけれど100%嫌いになれない、最後の最後に憎みきれないところで踏ん張っているその悪意のなさが、和也の最後に残った愛されるための希望なのかなと思いますね。

——ちなみに、堀江さん自身が作中の登場人物をレンタルするとしたら、どのヒロインを選びますか?

堀江:そこは和也と同じで、圧倒的な理想の彼女という意味で、王道ですが千鶴だと思っています。程よく立ててくれてフランクにしてくれて、その塩梅が最高だと思いますし、やっぱりなんだかんだ千鶴ってすごいなと思うので、千鶴ですね。

——最後になりますが、現在『かのかり』第5期が放送中ということで、視聴者の方へメッセージをお願いできますか。

堀江:みなさん、麻美さんに震えているころでしょうか? アフレコ現場でも話題になっていたのですが、ある回からある回まで、全部最後の引きが麻美さんで終わる回が続くんですよ。不敵な笑みや不穏な表情で終わっていて、(記事公開の)タイミング的にもそのエピソードのあたりではないかなと。

ということもあって、どうしても麻美さんがホットな人物だと思うのですが、和也と千鶴の関係性も、これまである意味ずっと平行線をたどっていたところがありましたが、そこから今後一歩を踏み出していくことになりますので、その変化にも注目していただきながら、ラストまで見ていただければと思っています。

【写真・画像】「そもそも嘘をつかないです」声優・堀江瞬が『彼女、お借りします』主人公・和也と向き合ってきた歩み 4枚目
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長期シリーズとなったTVアニメ『かのかり』、その主人公である和也を演じる上で堀江がどのようにアプローチしてきたのかが垣間見えたのではないだろうか。第5期で動き出す物語に注目しつつ、第1期からの歩みを振り返ったりと、『かのかり』の物語を楽しんでほしい。

テキスト/kato
(C) 宮島礼吏・講談社/「彼女、お借りします」製作委員会2026

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