1. トップ
  2. スポーツ
  3. サハラ砂漠1734kmを自転車で最速横断。途中で「空路避難」した過酷すぎるギネス記録

サハラ砂漠1734kmを自転車で最速横断。途中で「空路避難」した過酷すぎるギネス記録

  • 2026.5.16
Guinness World Recordsの公式サイトより引用

世の中には数多くのギネス世界記録が存在しますが、その中には人間の肉体と精神の限界を試すような、過酷を極める挑戦も含まれています。

今回は、世界最大の砂漠であるサハラ砂漠を舞台にした、ある驚異的な記録をご紹介します。

それは「自転車によるサハラ砂漠の最速横断」という、一人の男の途方もない執念の物語です。

1734キロの荒野を13日間で駆け抜ける極限の行程

イラン出身のレザ・パクラヴァン氏が2011年3月に達成したこの記録は、13日5時間50分14秒というタイムでサハラ砂漠を自転車で横断するというものでした。

総走行距離は実に1,734キロメートルに及びます。

3月4日、アルジェリアの北緯30度00分5秒、東経2度57分2秒の地点からスタートした彼の旅は、最終的にスーダンへと至ります。

単純計算でも1日平均130キロ以上を、舗装された平易な道ではなく、灼熱の砂漠地帯で走り続けなければならない計算になります。それは、単なるスポーツや冒険の域を超え、生命を削るような過酷な行為の連続でした。

治安の壁と立ちはだかる大自然の猛威

この挑戦をさらに困難なものにしたのは、現地の不安定な治安情勢です。決して安全とは言えない地域を通過するため、彼の行程は2つの区間に分断されることになりました。

アルジェリアでの第1区間(3月4日〜12日)をニジェール国境近くで終えた後、レザ氏はタマンラセットから空路でスーダンのハルツームへと避難するように移動します。

そして車で移動した後、第1区間の終了地点と同じ緯度から第2区間(3月14日〜17日)を再開するという、異例の対応を余儀なくされたのです。記録へのプレッシャーに加え、命の危険と隣り合わせの緊張感が常に彼を覆っていました。

さらに彼を苦しめ続けたのは、容赦なく襲いかかる大自然の脅威です。

視界を奪い呼吸を困難にする強烈な砂嵐、想定外の雨、そしてナイル川周辺で発生したハエの大群。これらが次々と彼の体力と精神力を削っていきました。

参考:Guinness World Records「ギネス世界記録」

おわりに

過酷な自然環境と、人間の力ではどうにもならない治安という壁。それらを乗り越え、1734キロの道のりを自転車で走り切ったレザ氏の記録は、人間の持つ並外れた忍耐力と執念を私たちに教えてくれます。

サポートチームの力添えがあったとはいえ、自らの足でペダルを回し続け、極限状態の中でゴール(北緯17度59分2秒、東経30度59分4秒)に到達した彼の偉業は、これからも色褪せることなく語り継がれていくことでしょう。

元記事で読む
の記事をもっとみる