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「私…甘えてるんですかね?」体調不良を“言い訳”と叱られた部下→後日、先輩が告げた“想定外の言葉”に「え…?」【キミのため文庫

  • 2026.5.22

職場で不調を打ち明けたとき、「みんな頑張ってる」と返されてしまったら、ますます本音を言いづらくなってしまいますよね。眠れない、疲れが取れない、楽しいと思える時間が減っているーーそんなサインを見過ごしてしまうこともあるかもしれません。

ショートドラマで本との出会いを届けている「キミのため文庫」の『これって甘えですか...?』は、"不調を抱えながらも本音を言い出せない女性社員"をテーマにした作品です。

「これって甘えですか...?」#ショートドラマ

不調を訴えると「言い訳」と遮られ…

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@kiminotame_bunko

デスクで居眠りをしていた黒瀬は、課長に顔を覗き込まれ、驚いて声を上げます。

「うわっ!…すみません…」

「黒瀬はいいな~、他の人が頑張ってんのに好きなように寝れて」皮肉たっぷりに課長が言います。

「すみません…なんか最近夜になってもあまり眠れなくて、気づいたら目を…」と説明しかけると、課長は言葉を遮ります。

「あの!早く仕事したいんだけど。いつまで言い訳聞けばいい?」

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さらに課長は「寝れてない自慢しだしたらさ~、俺も昨日3時間しか寝てないんだよ~。みんなそういう状況で頑張ってんの。なぁ?新実」と続け、同期の新実を引き合いに出します。

「はい!私も課長と一緒で3時間睡眠です!」

さらに課長は続けます。

「なぁ? 同期の新実もあれだけ頑張ってんだから、お前も寝てないでもっと頑張らないと~」

黒瀬は「はい…」と答えるしかありませんでした。

課長が去ったあと、新実は手伝いを申し出ます。

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「大丈夫? 終わりそうにないなら、手伝おっか?」

「いいの?」

「もちろん。その代わり、昼ごはんご馳走して!」

ファイルを受け取った新実に「ありがとう」と言いながら、黒瀬は心の中でつぶやきます。

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@kiminotame_bunko

(やっぱ自分って、ダメ人間だな…)

いつもと違う黒瀬の様子に、紙上が声をかける

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場面は変わり、会議室。先輩社員の紙上がお菓子を差し出します。

「これあげる」

「ありがとうございます…」伏し目がちにお礼を言う黒瀬に対して、紙上がさらに続けます。

「大丈夫?」

「なにがですか?」と答える黒瀬。

心配している紙上は、さらに言葉を続けます。

「最近忙しいし、体調とか大丈夫かなって」

「まぁ…忙しいですけど、普通に生活できてるし、大丈夫ですよ」

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@kiminotame_bunko

「そっか。けど前までは、このお菓子渡すともっと喜んでくれてたんだよね」

かつて同じお菓子をもらったときの黒瀬は、目を輝かせて「えっ!私これめっちゃ好きなんですよ~! ありがとうございます!」「おかげで元気でました。切り替えて頑張ります!」と言っていました。今の黒瀬は、明らかに様子が違うのです。

そこで黒瀬はようやく本音を口にします。

「なんか、最近全部どうでもいいっていうか、楽しいと思える時間が減ってて…寝ても疲れ取れないし、起きた瞬間からもう疲れてる。みんなと同じようにできないのが、一番辛いです…私…甘えてるんですかね?」

本を手に戻ってきた紙上が口にした言葉

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@kiminotame_bunko

そんな黒瀬を見て、「ちょっと待ってて」と会議室を出ていく紙上。

一度会議室を出た紙上が戻ってきたとき、手には一冊の本が握られていました。

「半うつって知ってる?」

「え?」

「うつまでとは言い切れない、病院に行くほどでもない。だけどこのままじゃ怖い。俺もこの本読んで知ったんだけどさ」

本をパラパラとめくりながら、紙上は続けます。

「黒瀬さんも多分、そういう状態なんだと思う」

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@kiminotame_bunko

本を差し出しながら、こう言いました。

「読むのすらしんどいかもしれない。でも、今自分がどういう状況に置かれているか、知るのにぴったりだと思うよ」

さらに紙上は、黒瀬が抱えていた仕事のファイルを手に取ります。

「これ、責任持って俺がやっておきます!」

「いやでも」

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「その代わり、無理のない範囲でそれ読んでみて」

「ありがとうございます…」

最後にナレーションがそっと流れます。「顔は笑顔でも、私の心は泣いていた」

「甘え」と片づけられない黒瀬のサイン

コメント欄には「それは甘えではなく、鬱だ!」「周りがこれなら心がやられるかもね」といった声が寄せられています。課長からの「みんな頑張ってる」という言葉に、自分も似たような経験があると感じた視聴者は少なくないようです。

一方で、紙上のように自分の経験をもとに相手の状態に名前をつけ、本という形で手を差し伸べる存在がいることに、救われた気持ちになった方もいたのではないでしょうか。「甘えてるんですかね?」という黒瀬の問いに、正面から向き合った紙上のひと言が、胸に刺さる作品です。

紹介作品

コンテンツ提供協力

ショートドラマで彩る、本との出会い。文庫本を開くような軽やかさで、次の一冊と気軽に出会える場所を。あなたの心に効く傑作が見つかりますように。

 

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