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妊娠9ヶ月の妻が交通事故で死亡→娘は“重度障害”になるも…「被害者として認められない」父親が語った“無念”

  • 2026.5.25

交通事故で妊娠中の女性が亡くなった事件の裁判が注目を集めています。お腹にいた娘が重い障害を負ったにもかかわらず、娘が「被害者」と認められていない現状に、SNSでも「求刑が軽すぎる」「どこまで法律で守るべきか難しい」とさまざまな意見が寄せられているようです。

この状況を受け、平日よる9時~ABEMAで生放送をしている「#アベプラ」では、「お腹の赤ちゃんは法律でどう守られているのか」について議論。MCを務める岸谷蘭丸さんと共に内容を深堀りしていきます。

起訴状に娘の名前はなかった…研谷さんが直面した現実

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(C)AbemaTV,Inc

番組にゲストとして登場したのは、愛知県一宮市で起きた交通事故で妻を亡くした研谷友太さんです。

妻の沙也香さんは去年5月、妊娠9ヶ月の時に背後から車にはねられ、搬送先で帝王切開により娘の日七未(ひなみ)ちゃんを出産。しかし沙也香さんは、その2日後に亡くなりました。

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日七未ちゃんは生まれてから一度も目を開けたことがなく、自分で呼吸することもできません。現在、研谷さんは育児休暇を取得し、人工呼吸器をつけた娘に付きっきりで看護をしています。

「常に見ていてあげないと、どこでどうなるかわからないような状況ですので…」と、気の抜けない日々を語ります。

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そんな研谷さんを、もう一つの「無念」が襲います。妻をはねた被告は過失運転致死の罪で起訴されましたが、被害者として起訴状に記されていたのは沙也香さんのみ。日七未ちゃんの名前はありませんでした。

検察の求刑は禁錮3年です。研谷さんは「被害者遺族の思いとしましては、やっぱり甘すぎるのではないかなと思っております」と、率直な思いを口にしました。

「お腹の赤ちゃんは"身体の一部"」知って驚く、法律のルール

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なぜ、お腹にいた日七未ちゃんは「被害者として認められなかった」のでしょうか?

被害者側の代理人を務める弁護士の森亮爾さんによれば、胎児(お腹の中の赤ちゃん)は、法律上「お母さんの身体の一部」とみなされるのだそうです。

一人の人として扱われるのは、赤ちゃんの身体がお腹の外に出た瞬間から。つまり、お腹にいる間に傷つけられても、赤ちゃん本人が被害に遭ったとはカウントされにくいというわけですね。「罪」として罰を与えるのは難しいことが多いようです。

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この話を聞いたMCの岸谷さんは、「今回の場合は、“母親の一部”である赤ちゃんにかなり重度の障害が残ってしまったじゃないですか。それは加味されていないんですか?」と質問しました。たしかに、「お母さんの一部が大ダメージを負った」という考え方ができそうですよね。プラスαの罰が与えられても良さそうですが…。

これに対し、森弁護士は「(今回のケースの場合)母親は亡くなっていますので…」と回答。つまり、お母さんである沙也香さんが亡くなってしまったことについては既に「過失運転致死罪(自動車の運転上必要な注意を怠り、人を死亡させてしまった罪)」が当てはめられていて、それ以上罰を重くしてほしいと求めることは厳しいようです。

妊娠22週を過ぎれば"生きる前提"で守られるはずが…

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研谷さんは、妻の沙也香さんが事故に遭った時期についても取り上げ、意見を述べました。

沙也香さんが事故に遭ったのは妊娠32週、つまり妊娠9ヶ月の頃。つまり、早産の赤ちゃんなら生まれていてもおかしくない時期でした。

22週を過ぎれば、赤ちゃんはお腹の外でも生きていける可能性が高くなります。生まれて生きていくことを前提に守られる時期に入っていたにもかかわらず、今回は被害者として認められない…。「法の欠陥の空白の部分に落ちてしまってる状況」「そういった部分をなくすべきなんじゃないかな、と」と、その矛盾と法整備の必要性を訴えました。

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森弁護士も、この状況には問題意識を持っています。

日七未ちゃんは交通事故を乗り越えこの世に生まれ、今まさに、重い障害を抱えて必死に生きている「人」です。それなのに、お腹にいた時に「人として守られていなかった」ために、今も被害者として認められない…それはおかしい、と森弁護士は語ります。

赤ちゃんがお母さんの身体の外に出る前の段階で人としての権利をしっかり守れるようにならないと、「“人の保護”もまっとうできない、というのは明らかだと思いますね」と、ルール見直しの必要性に言及しました。

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MCの岸谷蘭丸さんは「当事者の方じゃないと分からないことってのはすごくある」としつつ、こうした問題をきちんと提起し、「次の被害者が生まれないようにしよう」とすることが、第三者にできることなのではないかと語りました。

番組では、過去に被害者と認められた水俣病のケースとの違いや、「お腹の赤ちゃんを強く守るほど、母親側の責任も重くなりかねない」という別の側面についても議論が続きました。


『#アベプラ【平日よる9時〜生放送】』
妊婦死亡事故 重度の障害を負った娘は「被害者」ではないのか?

[配信日時]2026年5月1日(金)
[出演者]MC : 岸谷蘭丸、研谷友太(妊娠中の妻・沙也香さんを交通事故で亡くす)、森亮爾(弁護士 アール・イー綜合法律事務所)、安部敏樹(リディラバ代表)、河崎環(コラムニスト)、篠原一騎(N高出身 18歳)、司会進行 : 平石直之(テレビ朝日アナウンサー)、ナレーター : 榎本温子
[番組URL]https://abema.tv/video/episode/89-66_s99_p7189


※記事内の情報は執筆時点の情報です

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