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“退職金廃止”→給料上乗せは“得”なのか?プロが解説する、“意外な落とし穴”「困る人もいる」

  • 2026.5.25

製紙大手の王子製紙などを傘下に持つ王子ホールディングスが、この春以降の入社社員を対象に退職一時金制度を廃止すると発表しました。なくす代わりに、その分は毎月の基本給に上乗せされるとのこと。

SNSでは「転職時代に合っている」「投資に回せる」と歓迎する声がある一方、「老後の資金に退職金が当てにできなくなる」という不安も。

平日よる9時~ABEMAで生放送をしている「#アベプラ」では、退職金のあり方について議論。MCを務める山崎怜奈さんと共に内容を深堀りしていきます。

「会社が倒産したらどうなっちゃうの?」給料に上乗せってアリかも…と感じる理由

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(C)AbemaTV,Inc

現在20代後半であるMCの山崎さんは、自身の感覚を率直に語ります。

「大学の同期とかが転職とかしていっている時代なので、そもそも退職金はあまり当てにしてない」
「老後の資金とか老後の人生を、会社が支えてくれるっていう概念がそもそもなかったり」

長く勤めるほど得をするはずの退職金ですが、転職が当たり前になった今、若い世代の感覚ではすでにその前提が崩れているわけですね。

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「グローバルパートナーズ株式会社」の代表・山本康二さんも退職金廃止派。「40年後の、辞める時に払うものがあるんだったら、今払ってあげたい」と話します。

退職一時金制度を導入せず、普段の給与として反映している山本さんの会社では、20代で年収3,000万円を突破している社員もいるのだそう。

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「SEKAIA株式会社」のCEO・薄井シンシアさんも、自身の勤めた外資系企業を例に挙げ「退職金はもちろんない。でもその代わり、日本企業より全然給料は高い」と紹介。

「会社が倒産したらどうなっちゃうの?」「会社が(資金を)どういうふうに運営しているかもわからない」と退職一時金制度の問題点を指摘し、「だったら、その分もらって自分で投資する」と、退職金より「給与+自己運用」派のスタンスを示しました。

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小説家の室井佑月さんも、ユニークな視点でこの感覚に共感します。「お寿司とか頼んで好きなのから食べる派なんで、今欲しい」「ちゃんと(退職金をもらう)には35年(会社に勤めなくてはならない)って聞いちゃうと、もう今辞めたくなるかもしれない」。

35年後にもらえる大きな金額より、今の給料アップの方が嬉しい…この素朴な感覚は、多くの人が頷くところかもしれません。

「ただし全員にとって得」とは限らない?気をつけたい税制と"住み分け"の話

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ただし、退職金には実は見過ごせない魅力もあります。経済ジャーナリストの酒井富士子さんによれば、退職一時金には「退職所得控除」という税制優遇があるとのこと。たとえば30年勤続なら、1,500万円までは非課税で受け取れるのだそう。

また、「50万円の給料だった人が、『退職金をなくすから60万円になるよ』っていうふうになったら、10万円増えていくからいいかな…って思って計算してみたんですけど、そのまま手取りが10万円増えるわけじゃなくて、その分税金や社会保険料が引かれて、実際は7万円ぐらいしかお得じゃない」と意外な落し穴も指摘。

給料として普通に受け取ってしまえば特別な税制優遇がないため、結果的に少し損をすることになりかねない…というリアルな話です。

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そして、酒井さんは「(退職金が)なくなるとライフプランが困ってしまう人は、一定以上の年代の人にはいる」とも語ります。50~60代で「退職金をもらう前提で人生設計してきた」世代にとっては、急に廃止と言われても困るわけですね。

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プロデューサーの若新雄純さんは、この問題をフラットに整理する視点を提示しました。

「(民間企業)で1,000万以上の退職金をもらえている人はそう多くない」「転職なんていくらでもできるような人が退職金で囲われてるのは良くない」。その一方で、「真面目だけど不器用な人」「地方で、年とってから職場を変えようって思っても難しい人」のためには、老後を保障する仕組みが必要だとも。

“都市部で働き、能力が高く、バリバリ転職できる人”と“それ以外の人”では、退職金の意味合いが全く違うわけです。

退職金廃止→給料上乗せは、「今ほしい」「自分で運用したい」派には嬉しい変化。一方で、「コツコツ長く勤めたい」「老後の保障はやっぱりあると安心」という人にとっては、慎重に考えたいテーマでもありますね。

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番組では、退職金制度のないアメリカの事例が取り上げられるシーンも。これからの時代の働き方や老後の備え方について、活発に議論が続きます。


『#アベプラ【平日よる9時〜生放送】』退職金廃止→給与上乗せ!老後資金の新常識...どう資金つくる?

[配信日時]2026年5月11日(月)
[出演者]MC : 山崎怜奈、山本康二(グローバルパートナーズ代表)、酒井富士子(経済ジャーナリスト)、薄井シンシア(SEKAIA株式会社CEO)、室井佑月(小説家)、呂布カルマ(ラッパー/音楽レーベルJET CITY PEOPLEの代表)、若新雄純(プロデューサー)、司会進行 : 仁科健吾(テレビ朝日アナウンサー)、ナレーター : 田所あずさ
[番組URL]https://abema.tv/video/episode/89-66_s99_p7198


※記事内の情報は執筆時点の情報です

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