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笑顔が似合う30歳の妻が「老婆」に…?老いを恐れ嗚咽する夫の“究極の愛”に「涙腺崩壊」【作者に聞く】

  • 2026.4.27
としとしあわせ_p01 墨染清(@sumizomesei)
としとしあわせ_p01 墨染清(@sumizomesei)

妻のひまわりは、誰からも愛される笑顔の似合う女性だった。しかし、現在の姿は激変している。結婚10周年、夫婦そろって30歳を迎えたばかりだというのに、妻はまるで老婆のように歳をとっていた。

「気味悪いったら」「やーだー、こわいー」と近所でも噂され、「奥さんを見たら驚くわよ」「ほら!あれよあれ!」「あのおばあさんも30歳」と主婦たちは興味本位の視線を送る。夫は気にせずやさしく妻を大切にするのだが、どうしてもできないことがあった。それは、急激に老いていく妻の顔を直視すること。「俺は…老いが恐ろしい」と妻に隠れ、嗚咽していた。

としとしあわせ_p02 墨染清(@sumizomesei)
としとしあわせ_p02 墨染清(@sumizomesei)
としとしあわせ_p03 墨染清(@sumizomesei)
としとしあわせ_p03 墨染清(@sumizomesei)
としとしあわせ_p04 墨染清(@sumizomesei)
としとしあわせ_p04 墨染清(@sumizomesei)

本作のタイトルは「としとしあわせ」。作者は、2017年冬期のゲッサン新人賞(小学館)や、2021年5月期の新世代サンデー賞(小学館)で佳作を受賞した経歴を持つ墨染清(@sumizomesei)さんだ。

読者からは「あぁ、つらい。すごくよいお話でした」「残酷な物語だけど、美しすぎる物語だ」という賛辞が相次いだ。読後に泣かされた人も多かったようで、「涙腺が崩壊」「嫁さんの前で泣いちゃったよ」という声も寄せられている。

「老い」の恐怖と、タイトルに込められた「夫婦の幸福」

「涙腺崩壊」と反響を呼んだ本作について、墨染清さんに話を聞いた。驚くほど多くの感想が届いたことに対し、「自分が老いることよりも、大事な人が老いて弱る姿を見る方がよほどつらいと昔から強く感じていて、その苦痛を当時の私なりに精いっぱい詰め込んだ作品です」と明かす。「この思いを受け止めてくれる人はいるのかと不安に感じていましたので、たくさんのご感想をいただけて、驚いたと同時に心からうれしかったのを覚えています」と喜びを語った。

「歳と幸せ」と「歳歳合わせ」をかけたという秀逸なタイトルには、特別な思いが込められているという。「無情に訪れる『老い』ですが、伝えたいことは『夫婦の幸福』でしたから、幸せを感じられるタイトルにしたいという想いがまずはじめにありました」と振り返る。とはいえ、ただまっすぐにタイトルをつけてもおもしろみに欠けると考え、夫婦が立ち向かう「歳」と「幸せ」、そして夫婦が手を取り合うイメージから「合わせる」というフレーズを組み替え、言葉遊びをした結果、このタイトルが生まれたのだという。

ハッピーエンドか?賛否が分かれた予想外の結末

本作のラストについては、読者からさまざまな意見が寄せられている。「最高のラストでした」「ハッピーエンドも好きだがこういう最後も好きだなぁ」と絶賛する声が多数を占めるが、そのうえで「ラストに胃が圧殺された」「どう解釈していいかわからない」「ハッピーエンドなのか、どうなのか」と、頭を抱える人も少なくない。

これに対し墨染さんは、「ラストの結末は曖昧に描きすぎたために読者の方を困らせてしまいましたが、それぞれ『私はこういうことだと思う』という考えを聞かせてもらえたので、それもとてもうれしかったです」と語った。最後の数ページは、果たして神が与えてくれた奇跡なのか、胡蝶の夢なのか。あなたはどう受け取るだろうか。

取材協力:墨染清(@sumizomesei)

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