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「食事制限しても痩せない…」一体なぜ?→ 実は“デブ筋”が原因かも…脂肪が落ちづらくなる“驚きのカラクリ”とは?

  • 2026.5.14
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「食事制限をしているのに、なかなか体重が落ちない」「運動しても体型が変わらない」……そんな悩みを抱えていませんか?
実は、ダイエットがうまくいかない原因は、食べる量や運動量以前に、あなたの「筋肉と筋膜の状態」にあるかもしれません。

私たちの体の中で、脂肪を燃やす「工場」の役割を担っているのは筋肉です。しかし、現代人の多くはこの工場が“さびついた状態”になっており、効率よくエネルギーを消費できていません。今回は、痩せやすい体質を手に入れるための鍵となる「筋肉の質」と、それを阻害する「デブ筋」のメカニズムについて詳しく解説します。

【本記事は、小野 晴康・著『筋肉再生ナビ: こり・痛み・たるみ・ダイエット…原因筋がマルっと解決!』(Gakken)より一部抜粋して掲載しています。】

太るのは、食べすぎだけが原因ではない、筋肉と筋膜のせいかも

ダイエットをしようと思い立ったとき、多くの人が糖質や脂質を減らす、食事制限をはじめます。しかし、摂取カロリーを抑えているのにやせない、と悩む人も少なくありません。実は、太るのは食べすぎだけが原因ではなく、筋肉とそれを包む筋膜の状態も深く関わっているのです。

筋肉は体の中で、脂肪をエネルギーに変える脂肪燃焼工場のような役割を果たしています。しかし、運動不足や姿勢の悪さで筋肉がこり固まると、筋肉内の血行が悪化。脂肪が燃えづらくなり、代謝が低下するため、同じ食事量でもエネルギーを消費しきれず、脂肪として蓄積されやすくなるのです。

さらに筋肉を包む筋膜の滑りが悪くなり、筋肉の動きをロック。筋肉エネルギー工場は稼働しなくなり、代謝はますます低下するばかりです。

食事制限を行えば、一時的にはやせるかもしれませんが、食事を戻せばもとの体型に戻ります。しかし、質のいい筋肉と筋膜を手に入れることができれば、食べても太りづらい“やせ体質”も手に入れることができるのです。バランスのいい体型を維持するためにも筋肉と筋膜のケアは欠かせません。

【原因1】老化によって代謝が悪くなった筋肉が“デブ筋”化、脂肪が栄養過多に

筋肉は筋膜によって状態が変わります。筋膜がやわらかければ、その筋膜に包まれている筋肉も弾力があり柔軟です。それを肉に例えてみます。赤い部分が筋肉、その上の膜が筋膜、白い脂が脂肪です。

  • 理想はヒレ肉!:栄養が行き届いているため、筋膜と筋肉がやわらかく、いい状態がヒレ肉。脂肪も適度に燃焼されているため、太りづらい筋肉。筋肉に栄養がまんべんなく行き届き、軽く噛んだだけで噛み切れます。
  • 霜降り肉:筋膜はやわらかいため筋肉に栄養は届いているが、栄養過多で筋肉内にも脂肪が。
  • ロース肉:筋膜が硬くなると、その下の筋肉にまで栄養が届かず、その上に脂肪がつく。
  • すじ肉:不調の原因になりやすいのがすじ肉。筋膜と筋肉の間に硬いすじが入り込んでいる。

肉の中にたくさんサシが入った霜降り肉は、やわらかいけれど、筋肉内にたくさんの脂肪が入り込んだ状態です。ロース肉は筋膜が硬くなり栄養が筋肉まで届かないため、脂肪が厚くのっています。すじ肉タイプは筋肉の使いすぎで筋膜と筋肉が硬くなり、筋肉の間に硬いすじができて不調を起こしやすい状態です。筋肉をヒレ肉状態にするためにも、デブ筋化した筋肉細胞を壊すマッサージが欠かせません。

【原因2】“デブ筋”によって血流悪化、むくみもセルライトもひどくなる

“デブ筋”とは、硬く動きが悪くなり、脂肪を燃焼しづらい筋肉のことを指します。もちろん、デブ筋を包む筋膜も硬く滑りが悪くなり、筋肉の動きをさらに妨げているのです。

筋肉を構成している筋線維の中には毛細血管が流れて筋肉に栄養を届けています。しかし、筋肉と筋膜の動きが悪くなることでこの血流が悪化。そのため、筋肉には栄養が運ばれず、同時に筋肉内の老廃物や水分も回収されません。これが慢性的なむくみが起きる原因です。また筋肉に運ばれない栄養は、筋肉の上の脂肪にどんどん供給され、脂肪が肥大化し血管を圧迫します。

この肥大化した脂肪が、皮膚をでこぼこに見せるセルライトの正体です。筋肉に届かなかった栄養が脂肪にたまると、脂肪細胞の数が増え、さらにひとつひとつの脂肪が大きくふくらんできます。通常は脂肪のまわりに弾性のあるコラーゲン線維が網目を張り、クッションのように脂肪細胞を守っています。ところが肥大化した脂肪に異常を察知した体は、そのコラーゲン線維を硬くして脂肪細胞の保護を強化することで、さらに脂肪を落としづらくするのです。

むくみとセルライトを一気に解決するのが脂肪と筋肉をいっしょにつまんでほぐす強めのマッサージ。筋肉内の使われなくなった毛細血管を再生させて老廃物を排出し、脂肪細胞を固めているコラーゲン線維にもアプローチします。今ある脂肪を減らし、同時に代謝を上げて脂肪のつきづらい筋肉をつくる。ひとつのマッサージで、いくつもの効果を上げることができます。

【原因3】“筋膜のよれ”による筋肉のアンバランスで骨格がゆがみ、幅広に見える

全身を網目のように包んでいる筋膜は、筋肉の使い方のアンバランスによって“よれ”が生じます。

例えば、着ているセーターの襟元だけを引っ張ってみましょう。首の網目は詰まり、肩や背中の網目は広がります。この状態でいくら背中を伸ばしても、襟元の引っ張りをほどかない限り背中の網目は縮まりません。この筋膜のよれを放っておくと、筋肉のアンバランスは日常化します。それが長期間続けば、筋肉の影響で骨格の形さえ変わっていくのです。

その理由が、約3年で新しい骨へと生まれ変わる骨のリモデリングです。骨も筋肉同様再生を繰り返しています。骨が生まれ変わる際に、筋肉のクセによって外に引っ張られていれば外側に広がった骨格になります。骨格が外に張り出せば、体は大きく幅広に見える原因になるのです。

筋肉を増やすより、今ある筋肉をゆるめて再生、働かせれば脂肪は燃える

一般的に、ダイエットやスタイル維持のためには、ハードな筋トレをして筋肉量を増やすことが重要だと思われがちです。しかし、実は筋肉の「量」を追い求めるよりも、今ある筋肉を「ゆるめて」本来の機能を再生させることこそが、効率的に脂肪を燃焼させる鍵となります。

現代人の多くは、長時間のデスクワークやスマホの使用、日常的なストレスによって、筋肉がガチガチに固まっています。筋肉がこり固まると、その筋肉に血管やリンパ管が圧迫されて血流が滞り、代謝が著しく低下。この状態は、まるでさびついたエンジンのようなもので、いくら筋肉がたくさんあっても、ついた筋肉が動かなければエネルギーをうまく消費できません。

そこで重要なのが、機能が低下した今ある筋肉をゆるめること。硬く固まった筋肉と筋膜の緊張を解き、柔軟性を取り戻すと、筋肉は本来のスムーズな動きを取り戻します。ゆるんで正しく機能し始めた筋肉は、可動域が広がるため、日常の何気ない動作でも多くのエネルギーを消費。脂肪を燃やしやすい状態になるのです。

筋肉再生で脂肪が燃えやすくなる仕組み

  1. 目覚めさせる 筋膜と筋肉をもみほぐして休んでいる筋肉の偏りをなくし、目覚めさせる。
  2. 筋肉自体を再生 デブ筋の中の老化細胞を壊して筋肉自体を再生。
  3. 脂肪が燃え始める! 硬く動きの悪くなった筋肉=デブ筋に血管が圧迫されると、筋肉まで栄養が届きません。また筋肉内の老廃物も排出されずにたまったままになり、それが脂肪太りの原因に。筋肉の走行に沿った強めのマッサージでデブ筋の中にある機能しなくなった老化細胞を壊すことで、筋肉は新しく生まれ変わります。すると筋肉にエンジンがかかり脂肪がどんどん燃焼するのです。

マッサージで「燃える筋肉」を取り戻そう

ダイエットを成功させる近道は、がむしゃらに動くことでも、過度に食事を抜くことでもありません。まずは自分の筋肉を「霜降り肉」や「ロース肉」の状態から、柔らかく質の高い「ヒレ肉」の状態へ戻してあげることです。

筋肉と筋膜の緊張を解くマッサージを取り入れ、さびついた燃焼工場を再稼働させましょう。巡りが良くなり、筋肉が正しく機能し始めれば、体は自然と引き締まり、リバウンドしにくい「一生モノのやせ体質」へと近づいていくはずです。今日から、自分の体を丁寧に「ゆるめる」ケアを始めてみませんか?


小野 晴康・著『筋肉再生ナビ: こり・痛み・たるみ・ダイエット…原因筋がマルっと解決!』(Gakken)より