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いつも予想の斜め上をいく自由気ままな柴犬がかわいい! 「あるある」もたっぷり詰まった癒やし成分満点のコミックエッセイ【書評】

  • 2026.4.1

【漫画】本編を読む

犬って、こんなにも自分の人生を生きる生き物だったのか。そう気づかされる一冊が、犬山スケッチ氏によるコミックエッセイ『柴犬ぽんちゃん、今日もわが道を行く』(犬山スケッチ/KADOKAWA)だ。本作は、愛犬の日常を愛情たっぷりに切り取った観察記録であり、同時に柴犬という生き物の「哲学」を描いた作品でもある。

主人公の柴犬・ぽんた(ぽんちゃん)は、とにかくマイペース。呼ばれても来ない、人目を盗んでタップダンスする、道なき道をクン活する、家族の行く道を通せんぼ、玄関へのお迎えはやる気があるときだけ……。人間の期待を軽やかに裏切る行動の数々は、どれを切り取ってもとにかく愛おしい「ぽんちゃんの意思」がひしひしと伝わってくる。

ぽんちゃんという犬を擬人化しすぎないところが本作の魅力だ。ぽんちゃんは「さんぽ」など人間の言葉を理解しているようだが、とにかくただそこにいて、眠り、食べ、本能と気分で動く。そのシンプルさこそが「そうそう、あるある!」と犬好きの共感を誘うだろう。最新の2巻では、ぽんちゃんの自由さはさらに加速する。予想の斜め上を行く気ままさは相変わらず、ぽんちゃんのままであることが描かれているのでニヤニヤが止まらない。

そして、そのぽんちゃんの自然な振る舞いに向けられる飼い主のツッコミが秀逸だ。ぽんちゃんの不可解な行動を冷静に観察し「なぜそうなる?」と心の中で分析しているのが、ゆるくて軽くて、妙に核心をついていて、作品全体に心地よさを与えてくれる。

いま忙しい人や疲れている人は、問答無用でこの作品を読んでほしい。ただただ癒やされることも時には必要だ。自由気ままなぽんちゃんから気づきを得るかもしれない。人生ってのは案外こんなふうにゆるく、自分中心で考えることも必要かもしれないと。

文=宇田 勉

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