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【救急集中治療医は見た!食いしん坊の思わぬ落とし穴】病院搬送後すぐに足を切断するケースも!恐ろしい糖尿病①

  • 2026.3.26

食いしん坊倶楽部メンバーで医師の平松玄太郎さんが、食いしん坊ゆえに気をつけたい健康について指南してくれるこの連載。今回は救急・集中治療専門医の立場から「糖尿病」を語っていただきます。

【救急集中治療医は見た!食いしん坊の思わぬ落とし穴】病院搬送後すぐに足を切断するケースも!恐ろしい糖尿病①

■医療従事者が最もかかりたくない疾患「糖尿病」

みなさん、こんにちは。今回のテーマは「糖尿病」です。
ここでは重症患者を診る立場として、あえて怖い話をしたいと思います。糖尿病の中でも主に生活習慣病である2型の方の話と思って読んでいただければ幸いです。

糖尿病と聞くとどのようなイメージをお持ちでしょうか。多くの一般の方からは「血が甘くなる」だったり「オシッコをすると虫が寄ってくる」といった答えが返ってきます。しかしそんな甘い話ではありません。

極端な話をしますが、重度の糖尿病を放置すると「目が見えなく」なり、「透析が必要」になり、「手足が腐って」しまいます。この事実を知っている医療従事者としては、もしかするとありとあらゆる疾患の中で最もかかりたくない一つかもしれません。

■健康寿命に直結する「死の四重奏」

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話を少しふくらませて、メタボリックシンドロームの話をします。今でこそ「メタボ」という言葉は、まるでカラダのだらしなさの指標のような使われ方をしていますが、そもそもこの病態は、特定の疾患同士がお互いの相互作用で増悪し、心疾患や脳卒中といった血管病変を経て、健康寿命に直結するという概念です。

ここで登場する特定の疾患とは
①高血圧
②糖尿病
③脂質異常症
④肥満症
の4つで、「死の四重奏」と呼ばれることもあります。肥満を病気だなんて言うと炎上しそうでハラハラしますが、治療が必要な肥満症は残念ながら医学的には立派な病気です。

上記の4つに、
⑤睡眠時無呼吸症候群
を加えて「死の五重奏」とすることもありますが、この原因として真っ先に挙がるのが肥満なので、結局は同じです。

それぞれ遺伝の要素や代謝の個人差はありますが、これらは食事の影響がかなりのウェイトを占めます。
ざっくり言うと
・「塩」の摂りすぎ
・「糖」の摂りすぎ
・「油」の摂りすぎ
・「量」の摂りすぎ
と言い換えても過言ではありません。我々が患者さんに病歴聴取をするとき「既往歴」といって過去にかかった病気、あるいは現在治療中の病気を必ず聞きます。しかし多くの患者さんが上記の4つの疾患を病気とは認識しておらず、その治療のために通院までして薬が出されているにも関わらず「特に大きな病気はありません」と答えます。これは一般の方と医療従事者との間におけるかなり大きなギャップです。

何かしらの病気やけがで入院したとして、上記の4疾患を有しているかいないかで、内科的な管理が変わるだけでなく、あまりに状態が悪い場合には外科的治療(手術など)が受けられないこともあります。また治療が受けられたとしても、その成績や予後まで左右されてしまいます。

高齢になってから対応をしてもあまり効果はありませんので、まずは食事における「塩」「糖」「油」「量」の摂り方を見直して、高齢者になる前に糖尿病を含むこうした疾患を予防しておくことが重要です。

次回は糖尿病で実際に救急搬送されるケースについてお話しします。


――教える人

「平松 玄太郎 先生」

埼玉医科大学卒業、同大学総合医療センター 高度救命救急センター所属、同センターにて災害医長を担当。救急・集中治療専門医としてER・ICU・災害医療を生業とする傍ら、訪問診療・産業医・レースドクターなどにも従事。


編集:出口雅美(maegamiroom) 文:久保木 薫 写真:Shutterstock

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