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「自分は献血できない」と思ってない?献血者の細かい条件やその実態を大阪府赤十字血液センターに聞いてみた

  • 2026.3.18

街なかを歩いていると、たびたび聞こえる「献血にご協力ください!」という声。「協力したほうがいいのはわかっているが、自分の血で大丈夫なのか?」…そんなことを考え、なかなか行動に移せない人も多いのではないだろうか。

無意識な貧血や日々の不摂生、女性であればホルモンバランスなど、さまざまな要因から「自分は献血できない」と思い込んでいる人もいるはずだ。また、「一度献血に行ったができなかった」という人もいるのでは?

そこで今回、大阪府赤十字血液センター 事業推進一部 献血推進課の恵比須有実子さんに、意外と知らない献血の基本情報を聞き、“献血できる人・できない人”について疑問をぶつけてみた。さらに、筆者が初めての献血に挑戦!初心者向けに、その実態をレポートする。

「献血した血液はどのように使用されるの?」「美容医療を受けていても献血できるの?」献血にまつわるさまざまな疑問を大阪府赤十字血液センターに直撃! 画像提供:大阪府赤十字血液センター
「献血した血液はどのように使用されるの?」「美容医療を受けていても献血できるの?」献血にまつわるさまざまな疑問を大阪府赤十字血液センターに直撃! 画像提供:大阪府赤十字血液センター

輸血を受ける側になる可能性があるからこそ知っておきたい“献血のこと”

――まず、献血の基本的な流れを教えてください。

【血液センター】簡潔に言うと、「受付→問診→事前検査→採血→休憩」という流れです。所要時間ですが、血液中の赤血球・白血球・血小板・血漿(けっしょう)などすべての成分を採血する「全血献血」で約40~60分、血小板や血漿だけを採血する「成分献血」で約90~120分となります。なお、採血そのものにかかる時間は、「全血献血」で約10~15分、「成分献血」では採血量に応じて約40~90分となります。

――献血した血液は、誰のために、どのように使用されるのでしょうか?

【血液センター】病気やけがの治療などで血液製剤を必要とする患者さんのために使われます。がんや白血病といった病気の治療・手術、出産時の大量出血、事故による外傷など、さまざまな医療現場で欠かせないものです。

【血液センター】少し詳しく話すと、いただいた献血血液からつくられる血液製剤は「輸血用血液製剤」と「血漿分画製剤」の大きく二つに分けられます。「輸血用血液製剤」は日本赤十字社が製造し、各都道府県の血液センターから、医療機関へ供給しています。また、「血漿分画製剤」は国内製薬企業で製造されていますが、製剤のもととなる原料血漿は日本赤十字社から国内製薬企業へ供給しています。

「輸血用血液製剤」の紹介(2025年4月時点での情報) ※画像は日本赤十字社「愛のかたち献血 第30版」P5より引用 画像提供:大阪府赤十字血液センター
「輸血用血液製剤」の紹介(2025年4月時点での情報) ※画像は日本赤十字社「愛のかたち献血 第30版」P5より引用 画像提供:大阪府赤十字血液センター
「血漿分画製剤」の紹介 ※画像は日本赤十字社「愛のかたち献血 第30版」P6より引用 画像提供:大阪府赤十字血液センター
「血漿分画製剤」の紹介 ※画像は日本赤十字社「愛のかたち献血 第30版」P6より引用 画像提供:大阪府赤十字血液センター
東京都保健局の「疾病別輸血状況」※画像は日本赤十字社「愛のかたち献血 第30版」P4より引用 画像提供:大阪府赤十字血液センター
東京都保健局の「疾病別輸血状況」※画像は日本赤十字社「愛のかたち献血 第30版」P4より引用 画像提供:大阪府赤十字血液センター

――献血について事前に少し調べたのですが、「全血献血」には「200ミリリットル献血」と「400ミリリットル献血」があるのですね。なぜ「400ミリリットル献血」が推奨されているのでしょうか?

【血液センター】一人ひとりの血液は、たとえ血液型が同じでも微妙に違っています。そのため、一人の患者さんに複数の献血者の血液を輸血するほど、発熱や発疹といった副作用が発生する可能性が高くなります。「400ミリリットル献血」は、輸血を受ける患者さんにとって少人数の献血者からの血液で輸血を可能にし、副作用発生の可能性が低くなることで、輸血の安全性が高まる献血の種類です。なので、献血の基準を満たす方には「400ミリリットル献血」の協力を依頼しています。

【血液センター】「200ミリリットル献血」は、「400ミリリットル献血」の年齢基準を満たさない16歳の男性や16~17歳の女性を中心にご協力いただいています。

――たとえば、800ミリリットルの輸血が必要な患者さんに、4人分の「200ミリリットル献血」を輸血するよりも、2人分の「400ミリリットル献血」を輸血したほうが、あとあと患者さんの負担になりにくいということですね。

【血液センター】はい、そういうことです。だからと言って「200ミリリットル献血」が不要というわけではありませんので、「400ミリリットル献血ができるかわからない」という方も、事前に血液センターにお問い合わせいただければと思います。

【血液センター】ちなみに年間の総献血量も定められており、「全血献血」であれば、男性は1200ミリリットル、女性は800ミリリットルが上限です。「成分献血」は最大24回(血小板成分献血1回は2回分で換算)が上限となっています。次回献血できるお日にちは、献血後にご案内しています。

――今回、私は大阪府赤十字血液センターで献血させていただきますが、献血といえば「献血ルーム」や「献血バス」などもありますよね。それぞれ違いはありますか?また、それ以外の場所もあるのでしょうか。

【血液センター】「献血ルーム」は駅前や商業施設に隣接するなど、アクセスがよい場所に常設されているのが特徴です。「成分献血」を含め受付できる献血の種類が豊富で、フリードリンクの提供、テレビやタブレット付き採血ベッドの完備など、快適な環境を整えています。

【血液センター】「献血バス」は、企業・学校・イベント会場・駅前などさまざまな場所で献血を実施しており、「献血ルーム」に行くのが難しい方でも生活圏内で献血が可能です。おもに「400ミリリットル献血」が中心で、「全血献血」にのみ対応しています。

【血液センター】そのほかだと「オープン献血」といって、企業・学校・自治体などの会議室やホールに採血ベッドや機材を運び入れ、“臨時の献血会場”として設営し、その場で献血を実施する場合があります。

――けっこういろいろな場所で献血できるんですね!前から疑問だったのですが、映画やドラマ、アニメで“輸血が必要なシーン”がありますよね。「〇型の方いらっしゃいますか!?」「お子さんは何型ですか!?」といったやり取りがあると思うのですが、あれはリアルなのでしょうか…?

【血液センター】現在の輸血医療では必ず患者本人の血液型検査を事前に行い、医師や検査技師が患者の輸血に適切な血液製剤や輸血量を算出し、医療機関から血液センターへ計画的に輸血用血液製剤を発注します。そのため、おっしゃっているような場面はほとんどありません。

――そうなんですね。たしかに昔の作品では見かけましたが、最近はあまりないように思います。

把握しておきたい“献血できない人”の特徴。大切なのは「献血者が健康であること」

――ここからは、最も気になる“献血できる人・できない人”について伺います。私を含め、「自分は献血できない」と思い込んでいる人もたくさんいると思うので、不安や疑問を解消できればと思います。

――まず、毎日継続して何かしらの薬を服用している場合は献血できないのでしょうか?また、風邪薬や鎮痛薬、胃薬といった“普段は服用しないもの”を献血当日に飲んでいる場合も、NGなのでしょうか?

【血液センター】「服薬していたら献血はできない」と思っている方もいらっしゃいますが、薬の種類や服薬の目的となっている病気によって、ご協力いただける場合とご協力いただけない場合があります。最終的な献血の可否につきましては、服薬状況やその使用理由とあわせて、献血会場の健診医が問診時に聞き取りを行い、総合的に判断します。

【血液センター】風邪薬や解熱鎮痛薬(※)については、当日に症状がなければ、前日に服用していても献血していただけます。胃薬は当日に服用していても献血可能ですが、感染性胃腸炎や消化性潰瘍の場合はご協力いただけません。

※「血小板成分献血」の場合は最終服用日を含む3日間は献血不可。また、毎日内服するよう指示されている薬を服用している場合は、献血の種類にかかわらず、最終服用日を含む3日間は献血不可。

――私の周りには、「ピルを飲んでいるから献血できないと思う」と言っている人が多いのですが、低用量ピルやホルモン注射などを使用している人は献血できないのでしょうか?

【血液センター】月経困難症やホットフラッシュといった更年期症状の緩和、避妊目的の低・中用量女性ホルモン剤の内用および外用につきましては、薬の副作用がなければ、当日の服薬でも献血にご協力いただくことができます。同じ目的でも、女性ホルモン剤の“注射”につきましては、注射針を使用するという身体への負担を考慮し、服薬最終日の翌日以降より献血が可能です。

――女性の場合、生理中は献血できないのでしょうか。また、控えておいたほうがよい場合…たとえば「出血量の多い1~2日目はあまりよくない」など、程度はありますか?

【血液センター】基本的に、献血の可否は当日の体調や、血色素量などの献血基準を満たしているかの採血前検査の結果をもとに判断されます。生理中でも、体調に問題がなければ献血は可能です。少しでも不安や不明な点がある場合は、血液センターのスタッフにご相談ください。

――「体重50キロ以上であれば400ミリリットル献血ができる」と聞いたことがあります。これはどんな身長の人でも同じなのでしょうか?また、逆に「〇キロ以上の人はNG」といったルールはありますか?

【血液センター】「400ミリリットル献血」の採血基準は「男性17歳以上」「女性18歳以上」「男女ともに体重50キロ以上」なので、身長は関係ありません。また、体重の上限についても定めはありません。人間の総血液量(循環血液量)は体重に比例します。献血は血液法(安全な血液製剤の安定供給の確保等に関する法律)で定められた基準に基づき、安全な血液量で採血を行っていますのでご安心ください。

――公式サイトに、“6カ月以内に刺青を入れた人は献血できない”とありますが、半年以上経っていれば部位や大きさは特に関係なく献血できるのでしょうか?たとえば、粘膜部分に入っているとワンポイントでもNG、など。

【血液センター】刺青(タトゥー)やアートメイクにつきましては、いただいた献血血液への影響を考慮し、施術後6カ月間が経てば、献血にご協力いただくことができます。施術の部位やサイズは特に注視していませんが、炎症が起きていないかなど、施術部位の状態が安定していることを前提にしています。

【血液センター】また、ピアスについては、舌や鼻といった粘膜部分に貫通している場合、献血をご遠慮いただいています。

――これは気になっている人も多いと思うのですが、最近流行している「プラセンタ」や「エクソソーム」といった美容医療の注射を受けた人は献血できないのでしょうか?

【血液センター】美容目的で「ヒト由来プラセンタ製剤」の注射を受けられた場合には、厚生労働省の指示により、本剤の安全性が確認されるまでは献血をご遠慮いただいています。

――“注射が怖い人”は基本的に献血が難しいと思うのですが、それでも勇気を出して献血をしに来た人に、何か特殊な対応をされることはありますか?

【血液センター】針を刺されることが怖い方には、看護師が丁寧に説明し、会話をして少しでも緊張が和らぐよう対応しています。また、採血ベッドの背もたれを倒して横になっていただくという姿勢の工夫や、針を刺すところを見ないようお声がけをすること、タオルなどをかけて針を刺しているところが見えないようにするなどの対応も行っています。

――なかには事前検査で引っかかり、「一度献血を断られたから自分は二度と献血できない」と思っている人がいると思います。そういった人へのメッセージはありますか?

【血液センター】血液検査(献血基準)の項目にもよりますが、特に献血ができない理由に多い「血色素量」などは、体調や生活習慣、その他諸々の条件により日々変化しています。一度できなかったからといって、二度とできないとは限りません。体調のよいときに再度挑戦していただければ幸いです。

――献血の前に確認しておくべきことがあれば教えてください。

【血液センター】公式サイトでもお知らせしていますが、あらためて皆さまに知っておいていただきたいことがあります。献血の前夜に十分な睡眠をとられていない方、空腹の方は、体調を考慮し、献血をご遠慮いただくことがあります。一人でも多くの方に安全に献血していただくためにも、前日はしっかりと睡眠をとり、当日は食事を済ませ、体調がよい状態でご協力いただけますようお願いいたします。

――とにかく献血者が健康体であることが大切なんですね。私たち献血者の健康が、血液製剤を必要とする患者さんの安心につながるのだとわかりました。

【血液センター】その通りです。献血者の健康と安全を守ることも大切なんです。私たちは「患者さんがこれからも安心して治療を続けられるように」という想いを胸に、日々献血の普及・啓発に尽力しています。

【血液センター】先日、風が強くとても寒い日に、街頭の献血会場で「献血にご協力を」と書かれたプラカードを掲げ、道行く方々に献血への参加を呼びかけていました。寒さにより足早に行き交う人々の中、通り過ぎた一人の女子高校生がふと立ち止まってからこちらを振り返り、勇気を振り絞るように「私、輸血を受けたことがあるんです。頑張ってください」と、使い捨てカイロを私に手渡してくださいました。

【血液センター】その方は、幼少期に病気で輸血治療を受けたこと、現在は回復し、その日は通学する高校の部活動からの帰り道であることなど、少しお話もしてくださいました。偶然にも輸血治療により元気になった彼女に出会えたこと、そして献血に心を寄せて行動してくださったことに、うれしさと温かい気持ちでいっぱいになりました。

【血液センター】輸血用血液製剤は、病気の治療や手術、出産、事故による出血など、必要な患者さんのもとに届けられています。現在、大阪府内においては、一日平均「400ミリリットル献血」で約730人のご協力が必要です。しかし、酷暑や厳寒の季節、年末年始や年度変わりの多忙期、感染症の流行など、ご協力を得られにくい時期もあります。

【血液センター】また、継続的に献血にご協力いただいている方がいる一方で、10~30代の方の献血者数は減少傾向となっています。「献血の知識がない」「無関心である」「注射が怖い」「なんとなく不安」など、ネガティブなイメージがついていることが、特に若い方からの新たな献血協力が少ない理由の一つです。

【血液センター】「血液」は、科学技術が進歩した今日でも人工的につくることができず、長期保存もできません。さらに献血者の健康を守るため、一人の方が一年間に献血できる回数や量には上限があります。そのため、安定的に血液製剤をお届けするためには、一年を通じて多くの方に継続してご協力いただく必要があります。

【血液センター】献血に少しでも興味をお持ちの方は、街で献血ルームや献血バスを見かけたら、そして献血会場を見かけたら、その先にいる誰かを想って、勇気を出して行動してみてください。皆さまの献血は、誰かにつながっています。

――すてきな体験談や想いのこもったメッセージをありがとうございます。これから献血する血液やこの記事で回答していただいた内容が誰かの役に立てば、私もすごくうれしいです。

いざ初献血!満たされる達成感と自己肯定感

貴重な話を聞いて、献血についての理解が深まった筆者。かく言う筆者も、さまざまな理由から「自分は献血できないはずだ」と思っていた一人だった。

今回の取材と公式サイトでの事前確認により、献血できる可能性が高いとわかったので、さっそく初めての献血に向かった。できるかできないかを自分で決めず、まずは献血会場に行って問診や検査を受けるのがおすすめだ。

血液センターに到着し、ロッカーにスマートフォンと身分証以外を預けたあとは受付へ。スタッフの「ご協力ありがとうございます」という穏やかな声にホッとする。

受付では、確認票の記入と本人確認(初回の人、過去に身分証を提出していない人などに限る)、体重測定が行われた。この体重測定で50キロ以上が出れば「400ミリリットル献血」が可能。

さらに「体調は良好か」「24時間以内に予防接種を受けたか」などの問診項目をタブレットで回答する。

献血前の生活状況から献血後の過ごし方まで、きっちり確認
献血前の生活状況から献血後の過ごし方まで、きっちり確認
指静脈を登録しておけば、次回の受付がスムーズに
指静脈を登録しておけば、次回の受付がスムーズに

続いて、医師による問診へ。ここでも「ご協力ありがとうございます」と言われ、理由なく照れてしまう。ここではおもに問診と血圧・脈拍の測定が行われるが、気になる点や心配事があれば相談することもできる。

筆者は念のため「数年間低用量ピルを服用しています」と伝えたのだが、「副作用などで体調が悪くなければ大丈夫ですよ」と言ってもらえたので、心置きなく事前検査に向かうことができた。

【写真】医師による問診で、献血できるかどうかをチェック
【写真】医師による問診で、献血できるかどうかをチェック

優しそうな看護師の「ありがとうねぇ」から始まった事前検査では、少量の採血をして血液型と「血色素量(ヘモグロビンの量)」を確認してもらう。献血をした際に貧血の心配がないかを見るそうだ。

「全血献血」の採血は、細い針が付いたハンコのような形の注射で指先を刺す「指先穿刺」。パチンと弾かれたような痛みがあるが、一瞬だけだ。検査の結果、筆者はB型で、貧血の心配なく「400ミリリットル献血」が可能とのこと。この検査によって今まで信じていた血液型が違うと判明することもあるそうで、ちょっとワクワクしていたが、信じていたまんまだった。

なかには献血時の針より「指先穿刺」のほうを痛がる人もいるのだとか。個人的には「タンスの角に小指をぶつけるほうが全然痛い」と感じた
なかには献血時の針より「指先穿刺」のほうを痛がる人もいるのだとか。個人的には「タンスの角に小指をぶつけるほうが全然痛い」と感じた

次はいよいよ採血なのだが、「時間がかかってもいいので温かいドリンクを2杯以上飲んでください。そのあと、お手洗いを済ませてください」と指示が。この日はとても寒い日だったので、より安全に献血するために体を温めてほしいとのこと。

施設内には水分補給用の自動販売機があり、そこでホットドリンクを選ぶ。また、漫画や雑誌なども置かれており、とにかく献血前にリラックスすることが重要なのだと感じた。この日、施設内には献血者が5人以上いたのだが、スーツを着た人やおしゃれをした若者などさまざまで、一人でのんびりとした時間を過ごすことができた。

施設内には水分補給用の自動販売機が設置されている
施設内には水分補給用の自動販売機が設置されている
ホットレモネードを飲みながら寛ぐ。ちなみにどんな服装でも献血可能だが、筆者は念のため極力締め付けのない服装で訪れた
ホットレモネードを飲みながら寛ぐ。ちなみにどんな服装でも献血可能だが、筆者は念のため極力締め付けのない服装で訪れた

ホットドリンクを2杯飲み、体がポカポカしたところでついに採血へ。看護師に「初めての献血ですね。ありがとうございます」と言われながら、リクライニングできる採血ベッドに座り、これから何が行われるかの丁寧な説明を受ける。

「ちょっと針が太めだけど、すぐ終わるからね!」「手が痺れたらすぐに教えてくださいね」「帰りは電車?念のためホームのギリギリに立たないようにしてね」ととても気さくに話しかけてくれるので、なんだかうれしくなる。筆者は注射がまったく怖くないので、針が刺さるところから採血終了まですべて見ていたのだが、「この血が誰かの役に立つかもしれない」と思うと、不思議な達成感が得られた。

採血の様子。採血時間は「全血献血」でおよそ10~15分。思っていたよりあっという間に終了した
採血の様子。採血時間は「全血献血」でおよそ10~15分。思っていたよりあっという間に終了した

無事に採血が終わり、そのままの状態で血圧を測る。その場で「何か飲みましょう」とドリンクメニューを持ってきてくれたので、十分な水分補給ができた。献血者の健康を守ろうとする姿勢に、こちらも感謝が止まらない。その後は血圧も正常に戻り、10分以上ソファで休憩するよう指示を受け、すべての工程が終了。

終了後、倒れたり気分が悪くなったりはしなかったものの、どこか頭がぽわんとする感覚があったので、急がず帰宅し、十分な水分補給と食事を心掛けた。当日、飲酒・喫煙は数時間空けてならOK、長時間の入浴やサウナは控えてほしいとのこと。このあたりも、気になる人はスタッフに聞いてみよう。

初めて献血をしてみて何より印象的だったのが、施設内のいたるところで「ご協力ありがとうございます」と言われたことだ。「こんな自分でも世のため人のためになれるんだ」と自己肯定感が高まり、とても気分がよかった。そういう意味でも定期的な献血はおすすめできる。

本記事を読んで献血について気になることがある人は、日本赤十字社の公式サイトで確認できるのでぜひ活用を。献血に興味を持った人は、近隣の献血ルームや献血バスの運行スケジュールなどをチェックしよう。その一歩が、誰かの助けになるかもしれない。

取材・文=ウォーカープラス編集部

※施設内の写真は本取材のために特別な許可をとって撮影しています。

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