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「投資だから」とヴィンテージグッズを収集する夫。家計が苦しくなり、売るようお願いした結果【短編小説】

  • 2026.3.14

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

家計を圧迫するヴィンテージ品

私の夫は、自称「賢い投資家」です。その実態は、クローゼットに古い服を並べ、玄関に履かないスニーカーを積み上げるコレクターでした。

「これは将来値上がりする資産なんだ」

高価な買い物をするたび、夫はいつもの言葉を繰り返します。

投資という正論を盾にされると、家計を預かる身として強くは言い返せませんでした。

しかし、昨今の物価高が私たちの生活を直撃します。

教育費を捻出し、食費を削っても、通帳の残高は減る一方でした。

私は意を決して、夫に切り出したのです。

「ねえ、あなたのグッズを売ってくれない?今、本当にお金が必要なの」

すると、夫は信じられないものを見るような冷ややかな目で私を睨みました。

「何を言ってるんだ。今手放すのは素人のすることだよ。価値が上がりきっていないのに売るなんて、ドブにお金を捨てるのと同じだ」

彼は吐き捨てるように言い、自慢の品が飾られた部屋へ閉じこもってしまいました。

残酷な現実

翌日、私は夫が「宝の山」と呼ぶスニーカーを一足手に取り、こっそり近所の買取店へ足を運びました。

わずかな希望を抱いていましたが、提示された金額は夫が買った値段の十分の一にも満たないものでした。

「あの、これは価値が上がるはずでは……」

店員さんは困ったように首を横振りました。

「保存状態も良くないですし、何よりブームが去っていますから」

私の手には、今日の夕食代にしかならない数枚の千円札。

帰宅すると、夫は相変わらず画面にかじりつき、「次の投資先」を嬉々として探していました。

「素人には分からないだろうけど、これは僕たちの未来への貯金なんだ」

その得意げな背中を見つめながら、私は悟りました。この家にあるものは資産などではなく、家族を苦しめるだけの重荷なのだと。

 

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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