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「芸人なの?街のイベントに出演してよ」友人からの頼み→イベント終了後、渡された物を見て絶句【短編小説】

  • 2026.2.28

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

友人からの出演依頼

売れない芸人として東京で泥をすする日々。

そんな私にとって、数年ぶりの帰省は唯一の心の拠り所でした。地元の空気に触れ、学生時代の友人と再会。

久しぶりの食事会は、昔話に花が咲き、心地よい時間になるはずだったのです。

「え、今芸人なの?だったら今度、街のイベントに出演してよ」

友人の一言に、私は少し背筋を伸ばしました。

「お礼はしっかり弾むからさ。地元の顔として、盛り上げてほしいんだ」

友人からの頼み、そして「お礼」という甘い響き。

日々の生活に困窮していた私は、二つ返事で快諾しました。故郷に錦を飾るチャンスだ。そう自分に言い聞かせ、ネタの練習に励む毎日。

衝撃の報酬

イベント当日。会場には懐かしい顔ぶれが並び、私は全力でステージに立ちました。

都会の劇場とは違う、温かな笑い声。無事に演目を終え、温かい拍手を浴びる瞬間の高揚感は何物にも代えがたいものです。

「お疲れ様!最高だったよ。はい、これお礼」

片付けをしている私の元へ、友人が満面の笑みで駆け寄ってきました。手には、白いレジ袋に入った何かが握られています。

(金券かな?それとも、ご祝儀袋のようなもの?)

下世話な期待を抱きつつ、私は「ありがとう」と恭しく受け取りました。

そして袋の中を覗き込んだその瞬間、私は凍りつきました。

視界に飛び込んできたのは、透明なプラスチック容器の山。中には、イベントの炊き出しで残ったであろう、冷めきって油が回った焼きそばと、端っこが硬くなった唐揚げが詰め込まれていました。

「これ、全部持って帰ってよ。豪華でしょ?」

友人の一点の曇りもない笑顔。私は言葉を失いました。私の芸の価値は、この余り物のパック詰めと同じだったのでしょうか。

帰り道、冷えたパックの重みを感じながら、街灯の少ない夜道を一人歩きました。お礼を「弾む」の真意を悟り、私はただ、夜風の冷たさを噛み締めることしかできませんでした。

 

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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