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「絶対に行うべきではありません」お金のプロが警告。投資で1000万円→700万円まで下落…暴落時にやりがちな“NG行動”

  • 2026.3.17
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「投資は、ペンキが乾くのを眺めるようなものだ」

近代経済学の巨人ポール・サミュエルソンが遺したこの言葉は、資産形成の成功が「退屈な継続」の先にあることを教えてくれます。しかし、私たちの前には「ミスター・マーケット」という気まぐれな隣人が現れ、暴騰や暴落という刺激で常に冷静さを奪おうとします。

相場のノイズに振り回されず、着実に資産を築くためにはどうすればよいのか。その答えは、個人の能力や勘に頼るのではなく、「ドル・コスト平均法」という揺るぎない仕組みに自分を委ねることにあります。

本記事では、賢明なる投資家が実践すべき、心理的・物理的な負担を最小限に抑えた「負けない投資」の作法を解説します。

【本記事は、ロジャーパパ(米国株投資家・YouTuber)・著『100年変わらないお金持ちの真実 投資できちんと利益を出すための格言43』(KADOKAWA)より一部抜粋して掲載しています。】

投資は、ペンキが乾くのを眺めるようなもの、草が伸びるのを見るようなものだ。刺激がほしいなら800ドル持ってラスベガスへ行けーーポール・サミュエルソン

この格言は、米国の経済学者であるポール・サミュエルソンが投資の本質について語ったものです。

株式投資とは、一夜にして資産が何倍にもなるような派手なものではなく、地道で忍耐強い行動であるという本質を突いています。
つまり、「ペンキが乾くのを眺めるような」「草が伸びるのを見るような」気長な気持ちで長期投資を行うことが資産形成には有効なのです。

インデックスファンドに投資をするのなら、積立投資がおすすめです。株式相場を見ながら、ファンドの基準価額が安いときに自分で買い増しをする方法もなくはありませんが、それでは右肩上がりの市場や円安が続くと基準価額が下がらず、いつ手を出していいのかわからなくなってしまいます。

それよりも、相場が上がろうが下がろうが、毎月の収入から一定額を積み立て続けるほうが手間にならず効率的といえます。そして、相場が上がったからといって利確(利益確定)を狙ったり、売却して別の割安なインデックスに乗り換えたりせず、地道に積み立て続けることが常道なのです。腕に自信ある投資家も、インデックスファンドで積立投資を行うのは、「ドル・コスト平均法」を信じているからです。

ドル・コスト平均法とは、価格が変動する金融商品を一定の金額で定期的に買い続ける投資手法です。
この方法では一定額の投資のため、相場が高いときには少ししか買えず、逆に安いときには多く買えることになります。その結果、長期的に積立投資を続けていくことで、購入した商品の平均取得価格は安めに平準化されていきます。

ドル・コスト平均法なら、基準価額の安いときに買った口数が多くなり、結果として平均購入単価が下がります。 つまり、値動きによって生じるリスクを抑える効果が期待できるというわけです。

また、ドル・コスト平均法の大きなメリットは、感情に振り回されずに投資を続けられる点にあります。相場が高いと「買うのが怖い」、安いと「さらに下がるのでは」と迷うことが多いのですが、この方法なら機械的に買いつけることで迷わずに済みます。

長期的な投資を継続するには、物理的な負担と心理的な負担を減らすことがなにより大切です。相場を見ずに、証券口座への入金やクレジットカードで支払う設定をすればいいだけなので、負担なく続けることができます。

ミスター・マーケットに振り回されてはいけないーーベンジャミン・グレアム

ベンジャミン・グレアムは投資家であると同時に経済学者でもあり、「バフェットの師匠」として知られています。

冒頭の格言は、グレアムの著書『賢明なる投資家』のなかで描かれた、「ミスター・マーケット」という人物に関する格言です。
「ミスター・マーケット」とは、つまり株式市場の擬人化です。投資家は、彼の提示した価格に同意して取引してもいいし、彼を完全に無視してもいいのですが、決して「ミスター・マーケットが気まぐれで提示してくる価格に振り回されてはいけない」とグレアムは伝えています。

特に、投資初心者がよくメンタルを振り回されてしまうのが、暴落局面です。買い増しであれば、資金に余裕があるのならすればいいと思いますが、暴落時の「狼狽売り」だけは絶対に行うべきではありません。
コツコツと積み立ててきたインデックス投資が1000万円あるとして、それが経済危機によって一気に30%も相場を下げ、300万円も減ってしまったとすれば、ショックを受けない人はいないでしょう。

でも、売却することだけはぜひ思いとどまってください。売却したら、そこで損失は確定です。あくまで確定していない「含み損」なのですから、数カ月でも数年でも待てば、米国株相場はいずれ回復します。

わたしが日本株のインデックスファンドではなく、米国の「S&P500」をすすめる理由には、暴落からの回復の実績があります。
暴落によって多額の含み損を抱えて不安に苛まれたとき、ただ「大丈夫だ、きっと回復する」と根拠なく信じようとするよりも、「大丈夫だ。これまでも何度も回復してきたのだから」と根拠があったほうが信じることができるでしょう。

この先も、10年に一度くらいのペースでマイナス30%以上の大暴落はきっと起こりますし、10%、20%程度の暴落もざらに起こると想定しておいたほうがいいと思います。

暴落を味方につけ、時の洗礼を乗り越える

資産形成の長い道のりにおいて、最大の敵は市場の変動ではなく、自分自身の「感情」です。

投資に派手な逆転劇を求めてはいけません。サミュエルソンが説いたように、草が伸びるのを待つような気長な姿勢こそが、複利の効果を最大化させる唯一の道なのです。

暴落は、10年に一度は必ずやってくる「恒例行事」に過ぎません。グレアムの教え通り、市場の気まぐれな値付けにパニックを起こして「狼狽売り」をすることだけは避けてください。

「上がっても下がっても、ただ続ける」。このシンプルかつ強力な規律を守り抜くことこそが、数十年後の大きな果実を手にするための、もっとも確実な最短ルートなのです。


ロジャーパパ(米国株投資家・YouTuber)・著『100年変わらないお金持ちの真実 投資できちんと利益を出すための格言43』(KADOKAWA)より