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知らないと怖い…リゾマン購入後、1億超“想定外の出費”に襲われる?不動産のプロが警告、“見事な景観の弱点”

  • 2026.3.31
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。不動産業界歴15年で防災士の資格を所有し、現在は不動産ライターとして活動している西山です。

日々の喧騒から離れ、海を見下ろす高台や緑豊かな山肌に建つリゾート物件に憧れた経験はありませんか。素晴らしい景観を楽しめる立地は、自然の影響をダイレクトに受けるリスクと表裏一体である点に注意が必要です。

今回は、私が管理会社に勤務していた頃の体験から、斜面地に建つ物件の構造的な問題と正しい向き合い方について解説します。

見事な景観と隣り合わせの自然リスク

リゾート物件の多くは、美しい海を見下ろす高台や豊かな自然に囲まれた傾斜地に建てられています。そうした環境の安全性が全国的に再点検される契機となったのが、2021年7月に発生した熱海市の大規模な土石流災害でした。

違法な盛土が一因とされていますが、不動産業界全体として斜面地に潜む災害リスクを改めて見直す大きな転換点になったのは間違いありません。私が当時勤務していた管理会社が扱う物件は、幸いにして直接的な被害を免れました。

しかし、リゾート物件最大の魅力である見事なオーシャンビューや豊かな自然は、土砂災害警戒区域などに隣接しやすいのも事実です。日常の癒やしを与えてくれる絶景は地形的な影響を受けやすい側面を持っていると、冷静に認識しておくことが大切になります。

莫大な修繕費用とリゾマン特有の弱点

斜面地に建つ物件で最も厄介な問題となるのが、土砂崩れを防ぐための擁壁(ようへき)の維持管理です。少しの亀裂を補修するだけでも数百万円単位の出費となり、大規模な再構築になれば数千万円から億単位の費用が発生するケースもあります。

しかし、リゾートマンションは遠方に住む所有者が多く、総会の出席率が著しく低い傾向にあります。そのため迅速な意思決定や、高額な修繕一時金を徴収するための合意形成が極めて難しいという構造的な弱点があるのです。いざという時に資金が足りず、修繕が先送りになってしまう可能性がある点には留意しなければなりません。

ハザードマップの活用と賢明な防衛策

リゾート物件には都心では得られない豊かな自然環境などの魅力があり、近年はワーケーション拠点としての需要も回復しています。豊かな自然を満喫できる環境だからこそ、万が一の自然災害に対する冷静な備えが欠かせません。

購入を検討する際は事前に自治体のハザードマップを確認し、土砂災害警戒区域(イエロー区域)に入っていないか調べてみてください。建築制限もかかるほど危険度が高い土砂災害特別警戒区域(レッド区域)に該当するかどうかも、冷静に把握しておくことが必須となります。

さらに物件の長期修繕計画を確認し、擁壁や法面(切土や盛土でできた人工的な斜面)の点検履歴が残されているか、また修繕予算が適切に組み込まれているかを見極めることが大切です。将来の予期せぬ金銭負担や災害から身を守るために、客観的な視点で物件と向き合うよう心がけましょう。



ライター:西山雄介(宅地建物取引士・マンション管理士・防災士などの資格所有)
不動産業界歴15年。新卒で東証プライム上場のデベロッパーに入社後、新築・中古販売および管理業務に従事。実務現場を経て管理職も歴任し、組織運営にも携わる。現在はその多角的な視点を活かし専門性の高いコンテンツ制作を行っている。


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