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駅徒歩5分、3LDKで「相場より500万も安い!」お宝物件に興奮する40代夫婦→店舗で告げられた“驚愕の事実”

  • 2026.3.26
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。大学卒業後に大手不動産会社へ入社し、10年以上の現場経験を持つ宅地建物取引士のライターT.Sです。

インターネットで物件を探しているとき、相場より明らかに安くて条件の良い物件を見つけて興奮した経験はありませんか。少しでも早く内見したいと、慌てて不動産会社へ連絡したくなる方もいるはずです。

今回は大手ポータルサイトで激安物件を見つけた夫婦のエピソードを紹介しつつ、不動産業界の一部に未だ残る「おとり物件(釣り物件)」のリアルを解説します。

相場より500万円も安いお宝物件の罠

希望するエリアで中古マンションを探していた40代のAさん夫妻は、ある日大手ポータルサイトで魅力的な物件を発見しました。「駅から徒歩5分でフルリノベーション(全面改修)済み」という好条件の3LDKにもかかわらず、周辺相場より約500万円も安い2,980万円で掲載されていたのです。

ついに運命のお宝物件に出会えたと興奮した夫妻は、即座に掲載元の不動産会社へ電話を入れました。電話口の担当者は「はい、まだご紹介可能です!まずは詳しいご説明をしたいので店舗にいらしてください」と明るく対応します。Aさん夫妻は期待に胸を膨らませ、貴重な休日の時間を割いて意気揚々と店舗へ向かいました。

店舗で告げられた言葉とおとり物件の実態

しかし席に着くやいなや、担当者は申し訳なさそうな顔で「本当に申し訳ありません、昨日の夜遅くに別の方から申し込みが入りまして…」と告げました。そして「代わりにいかがですか?」と、当初より価格が高く条件も劣る別の物件を次々と提示してきたのです。

人気の物件は本当に内見直前で売れてしまうケースもあるため、この言葉のすべてが嘘だとは言い切れません。しかし今回の事例は、客を店舗に呼ぶための「おとり物件」と呼ばれる典型的な手口と考えられます。

近年はポータルサイト側も対策を強化しており、大半の会社は適正に運営しています。それでも一部の悪質な業者は、すでに売約済みの優良物件をわざと残して、別の物件を売りつける手法を使っているのです。

激安物件がネットに放置されている不自然さ

不動産の広告ルールを定めた「不動産の表示に関する公正競争規約」では、取引する意思のない物件の広告は厳しく禁止されています。また不動産実務の視点から言えば、相場より500万円も安い物件があった場合、一般向けのネットに出る前に不動産買取業者(不動産を直接買い取る専門業者)が自社で買ってしまうことが多いです。

過去に事件があった事故物件や売主が急いで現金化したいなど、明確な安さの理由が説明できない激安物件が、放置されていること自体が極めて稀なケースです。うまい話には必ず裏があると考え、理由のない激安物件には警戒の目を持つことが重要といえます。

無駄足を踏まないための賢明な防衛策

このようなおとり物件に騙されないためには、問い合わせの際に「店舗に行かず、直接現地での待ち合わせで内見できますか」と要求するのが一番の対策です。

もちろん資金計画の確認などで、事前に来店を促す真っ当な不動産会社も存在します。しかし、おとり物件の場合はそもそも紹介できる物件がないため、防犯上の理由など不自然な言い訳をして頑なに店舗への来店だけを要求してくる傾向があります。

現地での待ち合わせを不自然に拒絶された場合は、おとり広告の可能性が高いと疑ってみてください。冷静に見切りをつけて別の会社を探すことが、貴重な時間を無駄にしないための防衛策となるはずです。



ライター:T.S(宅地建物取引士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして、業界の不都合な真実や消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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