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頭金200万でレクサスISを購入→最高級おもてなしに感動した当時28歳が、数年後「後悔ゼロ」で手放せたワケ

  • 2026.3.25

 

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出典元:PIXTA(画像はイメージです)

クルマは単なる移動手段か、それとも人生を豊かにする相棒か。カタログをめくりながら胸を躍らせても、いざ購入となると、現実的な枠組みのなかで無難な選択に落ち着いてしまうことが多いかもしれません。

お話を伺ったNさん(当時28歳)も、かつてはクルマ選びにおいて、手の届く予算の範囲でできるだけ見栄えや性能のバランスが良いものを選ぶのが普通だと考えていたそうです。高級車ディーラーは選ばれた一部の人だけが行く特別な場所であり、自分には無縁だと感じていたと言います。

しかし、ある日の一つの何気ない出来事が、彼のクルマに対する価値観、いや、モノの価値に対する考え方を大きく変えるきっかけとなったと語ってくれました。

堅実なクルマ選びのはずが…?初めてのレクサス店へ

実家にあるクルマは軽自動車だけであり、これまで普通乗用車を運転した経験がほとんどなかったNさん。だからこそ、いつかは立派なセダンに乗りたいという強い憧れを抱いていました。

同時に運転そのものを楽しみたいという走り好きな一面も持っていたため、いざ自分のクルマを買うとなった際は、スポーティな走りも楽しめる国産の代表的な高級セダンを第一候補として検討していたそうです。定番の高級セダンでありながら、走りも妥協しない選択であれば決して失敗はないだろうと頭では納得していたものの、心のどこかで無難すぎて少し面白みに欠けるかもしれないという小さな迷いも抱えていたと振り返ります。

ちょうどそのように悩んでいた折、職場の尊敬する上司からレクサスNXの点検に一緒に行かないかと誘われました。高級車ディーラーは自分には縁がないと思いつつも、社会勉強のつもりでほんの少しの好奇心を抱きながら同行を決意したそうです。

そして、緊張しながら店舗の自動ドアを抜けると、店内は外の喧騒が嘘のように静かで落ち着いた空気に包まれており、すぐにスタッフの温かな笑顔と丁寧なお辞儀に迎えられたと言います。案内されたのは、俗に言うレクサスラウンジでした。ホテルのような上質なソファに腰を下ろすと、上品な器に添えられた季節のお茶菓子と、丁寧に淹れられた飲み物が運ばれてきたそうです。この経験は、クルマ屋の待ち時間というNさんの概念を根底から覆しました。ただクルマを売るだけではない「おもてなしの空間」に深く感動したと、当時の驚きを教えてくれました。

走りの楽しさと、背伸びしすぎない現実的な選択

その心地よい空間のなかで、上司の勧めもあり、展示されていたIS 200t Fスポーツに試乗することになったそうです。ドアを閉めた瞬間、車外とは隔絶されたような静寂に包まれますが、アクセルを踏み込むと、2000ccターボエンジンが力強くも洗練されたサウンドを響かせました。高級車はフワフワした乗り心地だと想像していたNさんですが、Fスポーツならではの引き締まったハンドリングと路面に吸い付くような感覚に驚かされたと言います。走り好きなNさんにとって、運転する時間そのものがこんなに楽しいなんて、と心を奪われ、単なる移動手段ではなく共に走りたくなる相棒としての魅力に気づかされた瞬間だったそうです。

しかし、試乗の興奮冷めやらぬ中、今の自分に買えるのかという現実的な壁が頭をよぎったと振り返ります。そこで勢いに任せて無理をするのではなく、手が届く価格帯のCPO(レクサス認定中古車)という選択肢にたどり着いたといいます。手厚い点検や保証がありながらも、現実的な予算に収めることができるからです。Nさんはコツコツ貯めていた200万円を頭金として入れ、毎月の生活に支障が出ないように銀行ローンを組んで計画的に購入したと語ってくれました。憧れを抱きつつも、身の丈に合った等身大の選択をしたと言えるのではないでしょうか。

納車後も続く感動と、友人からの思わぬ一言

クルマの満足度は納車日がピークになりがちと言われることがありますが、レクサスの場合は違ったとNさんは語ります。つまり、クルマを買って終わりではありませんでした。

丁寧でわかりやすい定期点検の案内が届き、店舗を訪れるたびに、あのラウンジで心安らぐ時間が待っていたそうです。Nさんは、クルマというモノを手に入れただけではなく、購入後の時間や体験そのものにも価値があると実感したと話してくれました。そして、高級とは見栄を張るためのものではなく、自分自身を満たすための確かな選択なのだと気づかされたと、笑顔で語ってくれました。

クルマいじりを趣味にしていて、自身のMT車に足まわりからエアロまで徹底的に手を入れている友人を助手席に乗せたときのことでした。走りをひと通り味わったあと、その友人は「ここまで自分のクルマをいじっていても、純正のISのほうが全体としての完成度は高い」と素直に認めてくれたといいます。

世間ではいろいろな見方があるかもしれませんが、クルマを知り尽くした友人のその一言は、Nさんにとって何より嬉しいものだったのでしょう。自分の選択は間違っていなかったのだと、静かな確信が胸に広がったそうです。

ライフステージの変化。そして手元に残ったもの

購入から数年が経ち、Nさんのライフステージにも大きな変化があったそうです。結婚し、お子さんが生まれたことで、クルマに求めるものも大きく変わったといいます。

あれほど気に入っていたISのセダンらしいフォルムも、実際に子育てが始まると見え方が少しずつ変わっていったそうです。チャイルドシートへの乗せ降ろしのしやすさや、ベビーカーを積む際の荷室の使い勝手など、日々の暮らしの中で実用面の課題を感じる場面が増えていったと振り返ります。

「今の自分なら、居住性やリセールまで含めてSUVを選ぶのも十分に現実的な判断だったと思う」

そう語るNさんの言葉からは、家族を最優先に考えるようになったからこその視点の変化がうかがえました。

そして昨年、Nさんは家族のために、愛着のあったISを手放し、別のクルマへ乗り換える決断をしたそうです。けれど、その表情に後悔はまったく感じられませんでした。28歳のあのとき、少し背伸びをしてレクサスの世界に飛び込んだからこそ、単なる移動手段ではないクルマの価値を知ることができたからです。上質な接客に触れ、走る喜びを味わう中で、クルマに対する見方そのものが変わっていったといいます。

年齢を重ね、家族が増えれば、クルマ選びの正解がより実用的なものへと変わっていくのは、ごく自然なことなのかもしれません。それでも、若いうちに心を動かされるような本物の価値に出会い、それを実際に所有した経験は、その後の人生におけるモノの見方やお金の使い方を確かに豊かにしてくれるはずです。

「あのときISを選んで本当に良かった」

そう語るNさんの姿からは、高級車に乗ったという事実以上に、自分にとって本当に価値のある選択ができたという深い満足感が伝わってきました。



ライター:Masaki.N
自動車メーカーで車体開発エンジニアとして設計・先行開発に携わった後、マーケティング/市場リサーチ領域で商品導入・訴求設計にも従事。さらに自動車サブスク系ITベンチャーでマーケティングを担当し、ユーザー視点のコミュニケーション設計を経験。現在は自動車ライターとして、新車情報、技術解説、モデル比較、中古車相場、維持費、業界動向まで幅広く執筆。SEO記事・コラム・インタビューなど媒体横断で制作し、専門知識を生活者の言葉に翻訳して「買う/持つ」の判断を支援します。加えて、カスタムを含む実車取材・体験を通じて得た一次情報を記事に落とし込み、机上の知識にとどまらない“現場感”のある解説を強みとしています。


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