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あなたの周りにも“被害者姫”はいる? 相手の罪悪感を刺激していく「受動的攻撃」とは【著者インタビュー】

  • 2026.2.13

【漫画】本編を読む

「自分の意見を主張せず、争いごとが嫌いでニコニコしている」そんな“いい人”のアヤ。優しく気遣いのできる彼女は職場の愛されキャラだ。しかし彼女は無言で相手の罪悪感を刺激する「被害者姫」だった――。あらゆる手段を使って自分を被害者側に見せ、周囲の同情を集めて相手を加害者に仕立て上げる。一番かわいそうな立場を死守しようとするアヤに待っている結末は……?

攻撃的な言葉を発さずに、相手を追い詰めていく“受動的攻撃”をテーマに描かれた『被害者姫 彼女は受動的攻撃をしている』(水谷緑/竹書房)。昨年放送されたドラマ「まどか26歳、研修医やってます!」の原作者であり、本書の著者でもある水谷緑さんに、本書を描いたきっかけやアヤが取る受動的攻撃について話を伺った。

――作品を描き始めたきっかけを教えてください。

水谷緑さん(以下、水谷):以前、『こころのナース夜野さん』(小学館)という精神科ナースの漫画を描いていたんです。その中で暴力行為やDVをする男性の話を描くために、加害者支援の集まりに行ったことがありました。そこで暴力を振るうに至った経緯を聞いたり、暴力について研究している専門家の先生にお話を伺ったりしていく中で「受動的攻撃」という言葉を知りました。

――私は本作を読んで初めて「受動的攻撃」という言葉を知りました。

水谷:アメリカでは結構知られた概念だそうです。本の中にも描きましたが、軍隊の中で部下が上司に逆らえない代わりにわざと仕事をゆっくりやったり、返事を遅らせたりする。そこから、「Passive Aggressive」という言葉が生まれたそうです。

――受動的攻撃という言葉は初めて知りましたが、アヤの行動を見ていると、こういうことをされたことがあると感じましたし、アヤのような行動を取る人にも思い当たりました。

水谷:友人からも「こういう人、会社にいる」と言われました。受動的攻撃を知っていく中で、自分自身もしているなと反省することもありました。

――先ほど暴力やDVの取材の中で「受動的攻撃」について知ったとおっしゃっていました。今回の場合、アヤの夫はDVではなくモラハラという設定になっていますね。彼女の仕事を軽んじていたり、ちょっとした失敗を馬鹿にする振る舞いが目立ちました。

水谷:担当編集さんとお話しする中で、今回の作品は日常の悪意みたいなものを描きたいと思うようになって。激しい暴力を振るう人よりも、妻を若干見下している人のほうが、共感していただける方が多いんじゃないかと思い、この設定にしました。

取材・文=原智香

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