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【50代の京都旅】嵐山「翠嵐ラグジュアリーコレクションホテル京都」至福ステイ&「福田美術館」で近代日本画を堪能

  • 2026.2.13

こんにちは、奈良在住の編集者・ふなつあさこです。今回は、悠久の時を経て嵐山に流れるくつろぎの時に身を任せる、大人の嵐山旅へ。

嵐山といえば、京都のなかでも人気の観光スポットですが、歴史的にみても古来、皇族や貴族たちの別荘地として栄えてきました。

なかでも平安時代に後嵯峨天皇の離宮が置かれた一帯は、風光明媚な嵐山の一等地。

その故地にある「翠嵐(すいらん) ラグジュアリーコレクションホテル 京都」は、「継往開来(けいおうかいらい)」というコンセプト通り、伝統を受け継ぎながらも未来を切り拓く、極上のひと時を約束してくれます。

京都ゆかりの日本画を中心にコレクションする、近隣の「福田美術館」も併せてご紹介します!

古来のリゾート嵐山の地にふさわしい格別なホテルステイ

嵐山のランドマークのひとつ、渡月橋から保津川のほとりを上流へ向かいます。

その突き当たりに、風格ある門が。日本初のラグジュアリーコレクションブランドを冠するホテルとして、2015年に開業した「翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都」のエントランスです。

ゆるやかなカーブを描く小道を進むと、左手には茅葺き屋根の「茶寮 八翠(さりょう はっすい)」が。

築100年を超える歴史的建造物「八賞軒(はっしょうけん)」を活かした「茶寮 八翠」では、ビジターもランチやアフタヌーンティーなどを楽しめます。

17時以降は、シャンパンとともに保津川沿いの夕景を堪能できる「嵐山ディライト」が宿泊ゲスト限定で開催されています。

チェックインして、本日のお部屋「柚葉(ゆずのは)」へ。

計39室のうち、17室には天然嵐山温泉の客室露天風呂が備えられています。私が宿泊した「柚葉」のシャワールームの外にも! 京都で天然温泉は珍しいので、冬場はとくに嬉しいですよね。

柚子ひのきの香りのオリジナル石けんや、ストックホルム発の「BYREDO(バイレード)」のボディソープ、シャンプー、トリートメントなどアメニティもリッチ。

「LE CHEMIN(ルシュマン)」は、ラグジュアリーコレクションオリジナルの香りだそう。

客室はそれぞれ日本の伝統色をキーカラーとしてデザインされています。

「柚葉」は朱と金が取り入れられていましたが、たとえば「月の音(つきのね)」は保津川に映る月を思わせる藍色や翡翠色が印象的な一室。

五感が満たされ心ほどける、グルメ&アクティビティ

ディナーは敷地内のレストラン「京 翠嵐」へ。

神戸川崎財閥の創始者・川崎正蔵の別荘として建てられ、建築当時は「嵐山御殿」と称された建物をできる限りそのまま活かした空間には、内閣総理大臣を2度務めた松方正義による「延命閣」の扁額(写真右上)が。

供されるのは、和食の伝統・会席料理とフランス料理の美意識を融合した、新たなスタイルの料理。ディナーコース「錦繍(きんしゅう)」をいただきました。

こちらは、鮪をビーツの甘みとスダチの酸味で味わう、目にも鮮やかな旬菜。

メインの焼物は、とろりとした牛頬肉にトリュフ、甘めのジャガイモ「インカのめざめ」などを添えたひと皿。

料理には四季折々の食材がふんだんに使われているため、季節により内容が変わります。「京 翠嵐」もビジター利用が可能です。

翌朝は、まずメディテーションストレッチでゆったりと体をほぐしました。あたたかいシーズンには、雨天でなければ庭園で体験できるそう。

体を整えたところで、毎週金曜日早朝に「茶寮 八翠」で開催されているアクティビティ「写漢詩」にトライ。

明治期に嵐山の八景を8人の詩人が詠んだ漢詩「八賞軒詩」から、その季節の詩を毛筆で写していきます。窓外には、まさにその絶景が広がっています。

チェックアウト前に、嵯峨野の竹林散策に出かけました。朝のうちならまだ人も少なく、穏やかに景色を楽しむことができます。

嵐山の美しい自然と日本美術のマリアージュ

ニュートラルな自分に整えてくれるようなウェルネスな時間を過ごした「翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都」をあとにして徒歩数分で「福田美術館」へ。

ミュージアムカフェ「パンとエスプレッソと 福田美術館」からは、奈良美智(よしとも)さんの立体作品《Long Tall Peace Sister, 2024》(2024)と渡月橋をいっぺんに楽しめます。

オーダーした「お味噌の豆乳カプチーノ」は、白味噌の甘みがとろりと広がる、スープのような新作ドリンク(コーヒーは入っていません)。

現在は、展覧会「昭和100年記念 あの頃は ~栖鳳・魁夷・又造らが起こした昭和の風~」が開催中(4月12日・日まで)です。

昭和という時代を、竹内栖鳳(せいほう)や横山大観、加山又造をはじめとする日本画家たちの作品100点を通して映し出す展示。

私はここ数年、近代の日本画の魅力に気づきました。日本画の定義は難しいようですが、基本的に岩絵具という鉱物の粉が使われています。

粉なので、黄色と青を混ぜても、緑にはならない!(伝わります?)近代に入ると、洋画的な表現を取り入れながらも、単に混ぜただけでは色の変わらない伝統の画材で試みたりしているわけです。

近代日本画には、伝統と革新が詰まっていると思います。

とくに昭和は、戦争と復興、高度経済成長やバブル景気など目まぐるしく変化した激動の時代。そうした世相の変化は、画家たちの作品にも大きな影響を与えたようです。

こちらの「悠(ゆう)」は杉山寧(やすし)による昭和38年(1963)の作品ですが、ひとつ前の写真左の「慈悲光(じひこう)」も、同じく杉山寧の昭和11年(1936)の作品。

戦前と戦後で、作風も画題もガラッと変化していることがよくわかります。

作品の解説と発表年に起きたできごとが並べて展示されていて、時代感がよりリアルに体感できます。

のびやかで楽しそうな雰囲気で私のお気に入りの一枚、橋本関雪(かんせつ)の「群仙図」(後期展示では後面の「牧童図」を展示、昭和時代)をはじめ、初公開作品も多数。

福田美術館、日本画好きにはたまらないはず!

ちなみにこれまたすぐ近くにある「嵯峨嵐山文華館」が立つ場所は、小倉百人一首誕生の地とされています。毎年「ちはやふる小倉山杯」という百人一首の大会が開かれているそう。

こちらでは現在、企画展「絵と書で楽しむ百人一首の世界」が開催されているので、併せてどうぞ(4月12日・日まで)。

4月25日(土)から、福田美術館では展覧会「若冲にトリハダ! 野菜もウリ!」(7月5日・日まで)、嵯峨嵐山文華館では企画展「それいけ! 応挙塾 ー円山応挙とその弟子たちー」(9月27日・日まで)が開催されるようです。

うわ〜、これは必見。嵐山に行かなくちゃ!

この記事を書いた人

編集者 ふなつあさこ

ふなつあさこ

生まれも育ちも東京ながら、幼少の頃より関西(とくに奈良)に憧れ、奈良女子大学に進学。卒業後、宝島社にて編集職に就き『LOVE! 京都』はじめ関西ブランドのムックなどを手がける。2022年、結婚を機に奈良へ“Nターン”。現在はフリーランスの編集者として奈良と東京を行き来しながら働きつつ、ほんのり梵妻業もこなす日々。

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