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「月15万の返済なら余裕」のはずが…6,000万ローンを組んだ40代夫婦が青ざめたシミュレーション結果

  • 2026.3.4
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

住宅ローンを組む際、金利の低さに惹かれて「変動金利」を選ぶ方は、多いのではないでしょうか。しかし、その仕組みやリスクを正しく理解できていないケースは少なくありません。

今回は変動金利の「5年ルール」を安心材料だと信じていた夫婦が、金利上昇のニュースを機に青ざめることになったエピソードを紹介します。仕組みを知らずにお金を借りることの恐ろしさを、ぜひ知ってください。

「5年ルール」を過信し、6,000万円のフルローンを組んだ代償

都内のHさん夫婦(40代)は、ネット銀行の変動金利0.3%台という低金利に惹かれ、6,000万円のペアローンを契約しました。月々の返済額は約15万円に収まり、共働きなら余裕だと考えていたようです。

しかし子どもが中学受験の塾に通い始める時期になると、毎月5万円以上の出費が家計を圧迫し始めます。そんな中、日銀の利上げニュースが世間を騒がせます。

不安を口にする妻に対し、夫は「金利が上昇しても5年間は毎月の返済額が変わらないから平気だろう」と、通称「5年ルール」と呼ばれる仕組みを盾に楽観視していました。

夫は利息負担が増えることは薄々知っていたものの「月の支払いが同じならなんとかなる」と考えていたのです。ところがシミュレーションを見た夫を待っていたのは、愕然とする結果でした。

返済額が変わらないのに借金が減らない?「未払利息」の恐怖

シミュレーション結果は、毎月返済しているはずの元本が想定より減っていないという、衝撃的な内容でした。金利が上がると毎月の支払額は変わらないものの、内訳の利息の割合が増え、元本の返済に回る金額が減っていたのです。

さらに恐ろしいのが「未払利息」と呼ばれるリスクです。

金利が急上昇し、利息額が毎月の返済額を超えると、払い切れなかった利息が借金残高に上乗せされ続けます。未払利息分にさらに利息がつくわけではありませんが、最終的に膨らんだ分を一括請求される可能性があると知り、夫は顔面蒼白になりました。また、5年経過後には返済額が見直され、これまでの最大1.25倍まで一気に引き上げられる可能性があります。

この支払いが跳ね上がるタイミングが、ちょうど塾代や学費のピークと重なっていたのです。

5年ルールは「負担の先送り」教育費ピークを見据えた備えを

「5年ルール」などの仕組みは急激な負担増を避ける緩和措置であり、支払いを免除してくれるわけではありません。足りない分は後回しにされているだけで、最終的には必ず支払う必要があります。

最近のネット銀行では「5年ルール」を設けていないプランも見受けられます。ルールの有無は損得ではなく「将来に負担を先送りするか直近の負担増を受け入れるか」という、リスクの取り方の違いだと理解しましょう。

変動金利で借りる方は、金利が上昇し教育費のピークが重なっても耐えられるかを、シミュレーションしておくべきです。低金利の恩恵で浮いたお金はむやみに使わず、貯蓄や運用に回して将来の備えとすることが大切です。



筆者:西山雄介(宅地建物取引士・マンション管理士・日商簿記2級などの資格所有)
不動産業界歴15年。新卒で東証プライム上場のマンションデベロッパーに入社後、計2社で新築・中古販売および管理業務に従事。実務現場を経て管理職も歴任し、組織運営にも携わる。現在はその多角的な視点を活かし、実務解説から不動産投資、法律事務所案件まで、専門性の高いコンテンツ制作・ディレクションを行っている。


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