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「1000万かけてフルリノベしたのに…」50代夫婦が“格安の築50年団地”をわずか3年で手放した“想定外の誤算”

  • 2026.3.5
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出典元:photoAC(画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。マンション管理士のS.Kです。中古物件を安く購入して自分好みに改修するスタイルは、近年人気を集めています。

特に築年数が経過した団地は価格が安く、魅力的な選択肢に映るかもしれません。今回は、そんな築古団地をリノベーションして終の棲家にするはずが、思いがけない理由で手放すことになったエピソードを紹介します。

安く買って自分好みに。格安団地をフルリノベした50代夫婦

子どもが独立して夫婦2人暮らしになったCさん(50代男性)は、手元の資金をなるべく残しつつ、老後の住まいを確保するためにある決断を下します。それは、あえて駅から遠い築50年の団地を購入するという選択でした。

エレベーターのない物件の4階でしたが、価格は1,200万円と格安。Cさんは、これくらいの階段なら日々の運動になると軽く考えていたそうです。

物件価格を安く抑えられた分、1,000万円を内装費に充てます。室内の配管からすべて新品にするフルリノベーション(建物の骨組みだけを残して内装をすべて作り直す工事)を実施したのです。完成した室内はカフェのようなおしゃれな空間に仕上がり、夫婦は新しい生活に大満足していたといいます。

蓄積した疲労で膝を痛め「日々の苦行」に変わった階段

しかし入居から3年後、Cさんにトラブルが発生します。加齢と毎日の階段の上り下りによる疲労が蓄積し、ある日ついに膝を痛めてしまったのです。それ以来、米や水などの重い荷物を持って4階まで上ることが、激しい痛みを伴う「日々の苦行」に変わってしまいました。

夫婦揃って将来の体力に不安を感じ「ここを老後の終の棲家にはできない」と早々の売却を決意します。ところが売却活動は、想定外に難航しました。内装がどれほど綺麗でも、階段を上る負担を冷静に判断した内見客から、次々と購入を断られてしまったのです。

「エレベーターなしの4階」は、体力のある人にしか検討してもらえない現実を思い知らされる結果となりました。

購入前に将来の体力を想定し、逃げ道のないリスクを避ける

Cさんはこの経験を通して、ある現実の厳しさを痛感しました。専有部(自分の部屋)の内装は自由に変えられても、階段などの共用部(居住者全員で使う部分)に個人の判断で後からエレベーターを付けることはできません。買う前から分かっていたこととはいえ、いざ自分の体力が衰えた時に「逃げ場がない」というリスクを、リアルに想像できていなかったのです。

終の棲家としてエレベーターのない団地を購入する場合、数十年先の体力を厳しく見積もり、毎日の負担が少ない1階か2階を選ぶのが無難でしょう。どうしても上層階を購入する場合は、重い荷物を玄関まで運んでくれる宅配サービスが利用できる環境か、事前に確認しておくことをおすすめします。


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