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タワマン住人「麺が伸びている」エントランスで配達員を待ち受ける罠に「50階建てでも業務用は…」

  • 2026.2.24
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※ChatGPTにて作成(イメージ)

皆さま、こんにちは。不動産業界歴15年、現在は不動産ライターとして活動している西山です。

タワーマンションにお住まいの方でフードデリバリーを頼んだ際、アプリ上の地図では配達員がマンションの下に到着しているのに、そこから一向にピンが動かないという経験はありませんか?

実はこれ、タワマン特有の「厳重すぎるセキュリティ」が引き起こしている現象かもしれません。今回は便利なはずのタワマンで頻発している「配達員が玄関までたどり着けない」という皮肉な実態と、その裏にある構造的な「迷路」について解説します。

「メインエントランス」は罠だった…配達員を待ち受けるセキュリティの壁

タワマンの顔とも言える、豪華なメインエントランス。インターホンを鳴らしてオートロックを解除してもらい、意気揚々とロビーに入った配達員を待っているのは「エレベーターに乗れない」という絶望的な状況です。

セキュリティを重視する一部のタワマンでは、居住者用のエレベーターにもセキュリティがかかっており、専用の鍵(ICチップなど)をかざさないと行先階ボタンが押せません。コンシェルジュや警備員に助けを求めると「建物の裏手にある防災センターへ回ってください」と案内され、配達員は来た道を引き返すことを余儀なくされます。

50階建てでも業務用は1基!各駅停車の絶望的な待ち時間

メインエントランスを出て、広大な敷地をぐるりと回り込み、ようやくたどり着いた防災センター。ここで氏名や電話番号を記帳し、入館証を受け取って、ようやく館内への立ち入りが許されます。

しかし、本当の“試練”はここからです。

配達員が乗ることを許される「業務用エレベーター」は、多くの場合、タワーマンション全体で「たった1基」しか稼働していません。数百世帯が暮らす巨大な建物にもかかわらず、業者の搬入やゴミ回収、そして他のデリバリー配達員がその1基に集中します。

さらに、業務用エレベーターは低層階から高層階まで各階に停止するため、一度動き出すとなかなか戻ってきません。ボタンを押してから来るまでに5分、乗ってから目的階に着くまでに5分。メインエントランスに到着してから玄関のインターホンを押すまでに、10分以上のロスが生じることも、決して珍しくはないのです。

「安心」と「便利」はトレードオフ!タワマン配送の賢い付き合い方

こうした「タワマン迷路」の結果、保温バッグに入っているとはいえ、料理が届く頃には麺類などが伸びてしまうこともあるでしょう。あまりの手間の多さに、配達員の間では「あのマンションは受けたくない」と敬遠されるケースさえあるようです。

居住者からは「部外者を安易に入れるな」という防犯への要望がある一方で「早く届けてほしい」という利便性への不満も尽きません。しかし、この厳重なセキュリティこそがタワマンの資産価値でもあります。

これからタワーマンションに住まわれる方は、デリバリーを頼む際は「到着まで時間がかかる」ことを前提にするか「ロビー受け取り」を選択するなど、構造的な不便さを理解した上でサービスを利用する必要があるでしょう。

高度なセキュリティと引き換えに、少しの不便を受け入れる。それがタワマン生活のリアルな一面なのかもしれません。



筆者:西山雄介(宅地建物取引士・マンション管理士などの資格所有)
不動産業界歴15年。新卒で東証プライム上場のマンションデベロッパーに入社後、計2社で新築・中古販売および管理業務に従事。実務現場を経て管理職も歴任し、組織運営にも携わる。現在はその多角的な視点を活かし、実務解説から不動産投資、法律事務所案件まで、専門性の高いコンテンツ制作・ディレクションを行っている。


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