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駐車場で「あなたが車を傷つけた!」隣の車から一方的に話され…絶望するドライバーを救った“意外な特約”

  • 2026.3.3
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。自動車販売・整備・保険業に27年従事している河野みゆきです。

「全部つけておけば安心ですよ」

自動車保険の相談で、こう言われた経験のある方も多いのではないでしょうか。補償が多いほど安心感はありますが、実際の事故対応を見ていると、本当に使った補償と一度も使わなかった補償ははっきり分かれます。

大切なのは、全部つけることではなく、本当に役立つ補償を残すこと。その視点で整理してみましょう。

誰にでも必要な補償と人によって変わる補償

自動車保険は、大きく分けると、自動車保険は、大きく分けると他人への賠償、自分や同乗者のケガの補償、自分の車の補償に分かれます。

まず削れないと感じるのが、対人・対物といった他人への賠償です。相手にケガをさせてしまったり、車や建物を壊してしまった場合の賠償額は高額になることもあり、家計だけでまかなうのは現実的ではありません。ここは迷わず備えておきたい部分です。

一方で、判断が分かれるのが車両保険です。

新車やローン残債がある、貯蓄に余裕がない、通勤などで車が不可欠――こうした状況では必要性は高まります。反対に、年式が古く修理費を自己負担できる余力があるなら、見直す選択肢もあるでしょう。

加入する場合も「一般条件」か「エコノミー型」かで考え方が分かれます。補償範囲を広く取るのか、保険料を抑えるのか。車の価値や家計状況を踏まえ、自分に合った設計を考えることが大切です。

「付けていてよかった」と思った特約

特約のひとつに弁護士費用特約があります。大事故でなくても、事故後の話し合いがこじれることは珍しくありません。

ここからは、わたしが実際に扱った事例を紹介します。

示談交渉の際、過失割合に納得できなかったAさん。悩んだ末、弁護士費用特約を使い調停へ進みました。法的な根拠を整理しながら話を進められたことで、精神的な負担は大きく軽減されたといいます。Aさんは、のちに「もし特約がなければ、費用を気にして引き下がっていたかもしれません」と語っていました。

また別件で、身に覚えのない傷の責任を問われたBさんもいました。駐車場に戻ると隣の人に「あなたが車を傷つけた!」と一方的に話されたBさん。突然疑われる不安は想像以上です。自分ではどうすることもできませんでしたが、弁護士が間に入ったことで事実関係が整理され、「一人で抱え込まなくていい」と感じられたことが救いになったと語っていました。(身に覚えのない請求を受けた場合、加入している保険会社や特約の種類によっては補償対象外となるケースもあります)

過失割合にどうしても折り合いがつかず調停へ進んだケースと身に覚えのない傷について責任を問われたケース。そうした場面で、「プロに任せられる」という安心感が、どれほど大きな支えになったかを目の当たりにしてきました。

弁護士費用特約は、使う機会が多い補償ではありません。それでも、「もしものときに一人で抱え込まなくていい」という備えとして、意味のある特約だと感じています。

自動車保険を選ぶうえでの大切な視点は量より質

自動車保険は入っていれば安心と思いがちですが、補償には条件があります。飲酒運転や無免許運転、故意の事故、告知漏れなどの場合は支払われないこともありますし、車両保険には免責金額が設定されていることもあります。

大切なのは、加入していることではなく内容を理解していること。どこまでが補償され、何が対象外なのかを知ったうえで、本当に備えたいリスクを選ぶことが後悔を減らします。

事故は起きないのが一番です。それでも万が一のとき、「この設計でよかった」と思えるかどうか。自動車保険を選ぶうえでの大切な視点は、量より質で設計することでしょう。



ライター:河野みゆき

自動車販売・整備・保険業に27年従事。損害保険募集人資格を保有し、車両購入からメンテナンス、カーライフに関わる保険まで幅広く対応。現場経験をもとに、ユーザー目線でわかりやすい情報発信を行っています。


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