1. トップ
  2. キャンプ帰りに妻「なんで?」愛車のハイブリッドミニバンが…40代男性を襲った“思わぬ大誤算”

キャンプ帰りに妻「なんで?」愛車のハイブリッドミニバンが…40代男性を襲った“思わぬ大誤算”

  • 2026.2.26

 

undefined
出典元:PIXTA(画像はイメージです)

家族キャンプの帰り際、キャンプ場を出発しようとしたところで、愛用のハイブリッドミニバンが突然動かなくなってしまった…。そんな想定外のトラブルに見舞われた40代のAさんから聞いたお話です。

原因は、キャンプ中の電装品の使用が重なり、補機バッテリーの電力を一時的に使いすぎてしまったことだったようです。周囲の痛い視線を浴びてしまったAさんの苦い体験と、そこから学んだ実践的な自衛策についてご紹介します。

映えキャンプの帰り道に起きた予期せぬ悲劇

週末、よく晴れた青空の下で家族と一緒に楽しむキャンプは、何ものにも代えがたい時間です。40代のAさん一家も、人気のキャンプ場で一泊し、日曜日の朝食を終えて和やかに撤収作業を進めていたそうです。話題のキャンプギアを綺麗に車へ詰め込み、忘れ物がないことを確認して、さあ帰ろうと家族に声をかけたその時、予期せぬ異変が起きたと語ってくれました。

荷物の積み込みで開け放たれていたスライドドアから子どもが車に乗り込み、さあ閉めようとドアノブを操作したのですが、ドアはうんともすんとも言わなかったのです。何度操作しても無反応で、手動で閉めようとすると異常に重く、大人の力でもかなりの労力がいる状態だったとAさんは振り返ります。

突然の事態に戸惑いながらも、とりあえずシステムを起動しようとAさんは運転席に乗り込みました。しかし、パワースイッチを押してもエンジンはかからず、メーターには無情にもシステムエラーという文字が表示されてしまったそうなのです。周囲のキャンパーたちが順調に撤収作業を進める中、自分たちの車だけが静まり返っている状況に、Aさんの焦りは少しずつ募っていったと言います。

ハイブリッド車は無敵ではなかったという誤算

そもそもAさんは、数年前からハイブリッドミニバンを愛用していました。車内の広さや燃費の良さに魅力を感じており、最近になって家族でハマりだしたキャンプでも、その恩恵を存分に受けていたと話してくれました。大きなバッテリーを積んでいるハイブリッド車なら、普通のガソリン車のようにバッテリー上がりが起きることはないだろうと、心のどこかで安心しきっていた部分があったのかもしれません。

しかし、ここに大きな誤算が潜んでいたようです。実は多くのハイブリッド車には、車を走らせるための巨大な駆動用バッテリーとは別に、一般的なガソリン車と同じような12Vの補機バッテリーが搭載されています。そして、ハイブリッドシステムを起動させたり、ドアのロックや室内灯、さらには便利なオートスライドドアを動かしたりするのは、この小さな補機バッテリーの役割なのです。

つまり、走行用のバッテリーがどれだけ元気でも、補機バッテリーが弱ってしまえば、車はシステムを立ち上げることも、電動でドアを閉めることもできなくなってしまうのです。Aさんはその仕組みを深く理解しておらず、まさに盲点を突かれた形になってしまったと後悔していました。

便利すぎるオートスライドドアが招いた落とし穴

スマートフォンで急いで症状を検索した結果、自分たちの身に起きているのが補機バッテリーの上がりだとAさんは察したそうです。しかし、ライトを点けっぱなしにした覚えはないため、原因がすぐには思い当たらなかったと語ってくれました。そこで昨日の行動を振り返ってみたところ、キャンプ特有のいくつかの行動がバッテリーを消耗させていた可能性に気がついたのです。

まず一つ目は、無意識に繰り返していたドアの開閉だったそうです。テントの設営や料理中など、ちょっとした荷物を取り出すために、重いオートスライドドアを何度も開け閉めしていたと思い返していました。便利なオートスライドドアですが、開閉時にはモーターを動かすために多くの電力を消費します。停車中にそれを繰り返せば、当然バッテリーへの負担は大きくなってしまうでしょう。

さらに、長時間の待機状態も影響していたようです。子どもが車内で遊んだり、荷室を開けっぱなしにしたりする時間が長くあったとAさんは言及していました。また、スマートキーをポケットに入れたまま車の近くを行き来していたため、車がいつでもドアを開けられる待機状態になり、システムが微弱な電力を消費し続けていたのです。便利さを追求した電動装備が、キャンプという環境ではバッテリーをじわじわと傷める原因になりかねないということに、Aさんは初めて気づかされたのです。

ロードサービスの待ち時間と周囲の痛い視線

原因がわかったところで車は動きませんので、Aさんは任意保険のロードサービスを手配したそうです。しかし、そこは山間部のキャンプ場だったため、作業員が到着するまでに1時間以上待たなければなりませんでした。

ボンネットを開けて呆然と立ち尽くすAさんの横を、チェックアウトを済ませた他のキャンパーたちが次々と通り過ぎていったそうです。直接何かを言われたわけではないものの、「ああ、やっちゃったんだな」という同情交じりの痛い視線をひたすら感じ続け、Aさんは顔から火が出るような思いだったと苦笑交じりに語ってくれました。車のトラブル自体よりも、この見られる恥ずかしさが何よりも辛かったと振り返っています。

それに追い打ちをかけるように、暑さで機嫌が悪くなった子どもをあやしながら、奥様が「なんで…ちゃんと確認してなかったの?」という言葉をポツリとこぼしたそうです。家族を楽しませるはずのキャンプで、自分の認識不足から不快な思いをさせてしまったことに、Aさんは深く落ち込んだと言っていました。

その後、到着した作業員にブースターケーブルをつないでもらい、なんとかシステムは起動したそうですが、帰りの車内に漂う重い空気と精神的な疲労は計り知れないものがあったようです。

同じ過ちを繰り返さないために行き着いた自衛策

帰宅後、Aさんはすぐにディーラーへ行き、補機バッテリーの点検をおこないました。幸いにも電圧は正常な範囲に保たれており、そこまで弱ってはいなかったため、どうやら、一時的な電力の使いすぎが原因だったようです。そして、この苦い経験から、Aさんのキャンプでの車の扱い方は大きく変わったと教えてくれました。同じ過ちを繰り返さないために、Aさんは2つの対策を取り入れたそうです。

一つ目は、オートスライドドアのオフ設定です。キャンプ場に着いて荷物の出し入れなどで頻繁にドアを開け閉めする際は、運転席周りにあるメインスイッチをオフにし、手動で開閉できる状態にしておくようにしたと語ってくれました。こうすることで、モーターによる無駄なバッテリー消費を未然に防ぐことができます。

そして二つ目は、ジャンプスターターを車内に常備することです。万が一に備えて、モバイルバッテリーとしても使える小型タイプを購入し、いつでも使えるようにしているそうです。実際、その後もキャンプ中に何度か補機バッテリーが上がってしまう場面がありましたが、ジャンプスターターがあったおかげで、すぐに自力でシステムを起動できたといいます。ただし、リチウムイオン電池搭載の製品は高温になる車内への放置が危険なため、直射日光を避けるなど保管や取り扱いには十分注意が必要です

配慮と知識が予期せぬトラブルから身を守る

こうしたAさんの体験を振り返ると、見えてくるのは「便利さ」との付き合い方です。

車が便利で快適になった分、その機能に頼りきりになるのではなく、仕組みを少しだけ理解して工夫を凝らすことが大切なのかもしれません。ちょっとした配慮と知識を持っておくだけで、家族との楽しい時間を予期せぬトラブルから守ることができます。

Aさんの体験は、私たちにそんな大切な気づきを与えてくれているのではないでしょうか。



ライター:根岸 昌輝
自動車メーカーおよび自動車サブスク系ITベンチャーで、エンジニアリング、マーケティング、商品導入に携わった経験を持つ。
現在は自動車関連のライターとして活動し、新車、技術解説、モデル比較、業界動向分析など、業界経験に基づいた視点での解説を行っている。


「ちょっと聞いてよ!」日常の出来事を、TRILLでシェアしませんか?【2分で投稿完了・匿名OK】