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【億単位の借金地獄】の過去を持つ“唯一無二の名優”…「天才」と称される俳優界に“必要不可欠”な存在

  • 2026.1.30

芸能界には、眩いスポットライトの裏で、多額の借金を背負いながらも笑顔を絶やさず歩んできた人たちがいます。今回は「借金を背負った過去がある芸能人」をテーマに、5名をセレクトしました。本記事ではその第5弾として、阿部寛さんをご紹介します。雑誌モデルとして絶頂を極めた若き日から一転、バブル崩壊とともに数億円もの借金を抱え、どん底へと転落…。それでも20年という歳月をかけて、一歩ずつ這い上がってきた阿部寛さんの不屈の歩みとは――。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに制作された記事です

時代の寵児――189センチのカリスマモデル

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GoogleGeminiで作成(イメージ)

阿部寛さんのキャリアは、まさに「華々しい」という言葉から始まりました。中央大学在学中だった1980年代半ば、姉に勧められて優勝賞品の車欲しさに応募した『ノンノボーイフレンド大賞』で優勝し、モデルとして芸能界入りします。189センチという、当時の日本人としては群を抜く高身長と、彫りの深い整った顔立ち。その存在感は瞬く間に注目を集め、多くの女性を惹きつけました。

1986年に創刊されたファッション誌『メンズノンノ』では、創刊号から3年半にわたり、実に"43号連続"で表紙に登場。圧倒的な人気を誇っていたことがわかります。

1987年には南野陽子さん主演の映画『はいからさんが通る』で俳優デビュー。モデル出身の"イケメン俳優"として、未来はどこまでも明るく輝いて見えました。

バブルの崩壊と億単位の借金

俳優デビューを果たしたばかりの20代前半、阿部さんは当時の風潮に乗り、投資用マンションを購入します。

当時のバブル景気の風潮もあり、知人の紹介で不動産投資に手を出したのです。ところが、その直後にバブル崩壊が起こります。不動産価格は暴落し、手元に残ったのは「数億円」という巨額の負債でした。

さらに追い打ちをかけるように、本業である俳優業も大きな壁にぶつかり、次第にオファーが減っていったのです。
“バブルの寵児”から気づけば仕事は激減し、借金を抱える日々…。この時、阿部さんはまだ20代。あまりに早すぎる絶頂と、あまりに深すぎるどん底を同時に味わうことになりました。

パチンコ生活と地方営業

俳優デビュー直後の華々しさが嘘のように消え去った後、阿部さんには仕事がほとんどない不遇の時代が訪れます。後にさまざまなインタビューで「27歳ぐらいのとき、ほとんど仕事がなかった」と語っているように、一時はパチンコで生計を立てていたこともあるほど、生活は困窮していました。

かつて一世を風靡したカリスマモデルが、3年もの間パチンコ台と向き合って生活費を稼ぐ――そんな日々を送っていても、阿部さんは投げやりになることなく、借金を返すために過去の栄光へのこだわりを捨てました。

地方のイベント営業など、どんなに小さな仕事も「名前が残っているから仕事をいただける」と感謝し、すべて受け入れたといいます。

さらに、阿部さんは自身の最大の弱点とされた「高身長」を逆手に取るため、中央大学理工学部電気工学科出身の“理系脳”を駆使して徹底的な研究を始めます。自分を客観的に分析し、地道に試行錯誤を重ねる姿勢こそが、後の実力派俳優への土台となりました。

奇跡の再起劇

転機の一つとなったのは、かつての人気者を取り上げるバラエティ番組『あの人は今!?』(日本テレビ系)での取材でした。これをきっかけに一念発起した阿部さんは、1992年、故・高倉健さん主演のドラマ『チロルの挽歌』(NHK)に端役として出演します。出番はわずか5秒でしたが、高倉さんの現場での振る舞いに触れ、俳優としての覚悟を決めたといいます。

そして1993年、劇作家の故・つかこうへいさんとの出会いが決定打となりました。舞台『熱海殺人事件 モンテカルロ・イリュージョン』でバイセクシャルの刑事という難役を演じ、それまでの二枚目イメージを完全に払拭したのです。ここから、俳優・阿部寛の“怪演”伝説が始まりました。

2000年、ドラマ『TRICK』で演じた自意識過剰な物理学者・上田次郎役が社会現象を巻き起こします。自身のモデル時代の写真を自虐ネタに使うなど、三枚目としての才能を開花させました。その後も2006年、ドラマ『結婚できない男』の偏屈な建築家、2012年、映画『テルマエ・ロマエ』の古代ローマ人など、阿部さんにしか演じられない唯一無二の役柄を次々と自分のものにしていきます。
近年では、2025年にTBS日曜劇場『キャスター』で型破りな報道キャスター・進藤壮一を熱演。同年9月公開の映画『俺ではない炎上』では、SNSで冤罪被害に遭う主人公を演じています。普段SNSを一切利用しない阿部さんは「リツイートの意味がわからなかった」と明かしていますが、それでも現代社会の恐怖をリアルに体現してみせました。
そして2025年11月よりNetflixで世界配信された時代劇『イクサガミ』では、「最恐の剣豪」として圧倒的な存在感を見せつけ、シーズン2の制作も決定しています。さらに2026年には、2023年に社会現象となったドラマ『VIVANT』の続編放送が決定しており、公安警察官・野崎守役での続投が発表されました。阿部さんの快進撃は今後も続きそうです。

逃げなかった20年――完済が語る人生

数億円という途方もない借金を完済した阿部さん。借金返済ついて問われた阿部さんは、2016年5月28日配信の『産経ニュース』のインタビューで、こう答えています。

原動力は「払わざるを得ないこと」
出典:億単位の借金背負ったが…阿部寛 踏ん張った「まだチャンスある」(産経新聞 2016/5/28配信)

その言葉には、追い込まれた状況から目を背けず、逃げ場のない現実と向き合い続けた人だけが持つ、強い覚悟が滲んでいます。

もし、あの時バブルが崩壊していなかったら、もし阿部さんが巨額の借金を背負っていなかったら――私たちは今のような"深みのある俳優・阿部寛"に出会えていなかったのかもしれません。

かつて“画面の中で自分を目立たせない”ことに心を砕いていた人物が、今や画面に現れるだけで空気を一変させる、日本の俳優界に必要不可欠な“存在感のある”俳優となりました。SNSでは「阿部寛は天才」などの声が見られ、絶大な支持を得ていることがわかります。

借金という重荷を背負いながら、一歩ずつ積み重ねてきた20年。その歩みが今、確かな実を結んでいます。阿部寛さんの今後の活躍から、ますます目が離せません!


※記事は執筆時点の情報です