マイクロボブの最旬ヘアカタログ！ 失敗しないオーダー法もチェック

初めて髪をバッサリ切るなら、まずは長めに残してスタートし、少しずつカットしながら理想の長さに近づけるのがおすすめ。そんなアドバイスを耳にしたことがあるかもしれない。しかし、忠告されていなかったことがあるはず。それは、一度ボブにすると「もっともっと短くしたい！」という衝動に駆られるという副作用だ。

その結果、2025-26年冬のヘアトレンドは質感のあるピクシーカットから存在感のあるアンダーカットまで、これまで以上に潔いショートスタイルになっている。もし今シーズンのトレンドをしっかり押さえつつも、ボブビギナー向けのスタイルを探しているなら、 今誰もが憧れるマイクロボブがベストな選択！

このカットのミューズといえば女優のリリー・コリンズ。彼女は最近出演した『ザ・トゥナイト・ショー』で、ラインの美しさが際立つ、グラフィカルで衝撃的なカットを初披露した。インタビューの中で彼女は、自身のドラマチックな切りっぱなしスタイルのインスピレーション源はヴィクトリア・ベッカムだと公言。彼女のスタイルを見ると、私たちもその面影を感じずにはいられない。

ここでは、エキスパートヘアスタイリストのシド・ヘイズ氏が、マイクロボブの歴史に加え、今のトレンドを加味したカットとスタイリング法を解説する。

マイクロボブとは

「マイクロボブは私のお気に入りです」と話すのは、セレブ御用達のヘアスタイリストで「ベビリス」のアンバサダーを務めるシド・ヘイズ氏。「マイクロボブとは、クラシックなボブカットをさらに短くし、スリークで大胆にしたものです。通常はあごのラインより上、頬骨から耳のすぐ下の間くらいの長さでカットします」。

長さだけで定義されがちなマイクロボブだが、そのスタイルはラフで無造作なものから、スリークで直毛を活かしたストレートなものまで多岐にわたる。

「このスタイルの巨匠といえば、60年代後半にその礎を築いたヴィダル・サスーンでしょう。現在のマイクロボブは、目指すルックに応じてわずかにレイヤーを入れたり、テクスチャーを加えたりします。ミニマルで、エフォートレスかつクールな女性像を象徴するヘアカットであり、いつも2001年の映画『アメリ』を思い出させてくれます」

マイクロボブのカット方法は？

マイクロボブのカットに関して選択肢は無限にあるが、まずは熟練したスタイリストの手に委ねるべき。「毛先まで一直線にのびたようなブラントボブにしたい場合、私はハサミを使うのが好きです」とヘイズ氏は言う。「また、シャープなアウトラインを作った後に、毛先をカミソリで整えて異なるニュアンスを出すのも好きですね。最終的にはブラントかレイヤーか、前髪ありかなしかなど、あなたがどんなルックを求めているかによって異なります」

マイクロボブのスタイリング方法は

髪に自然なウェーブやクセがある場合、マイクロボブのスタイリングはエフォートレスにキマる。自然乾燥させた後、テクスチャースプレーで仕上げるだけで、フレンチシックな魅力が生まれる。ストレートアイロンを使えば、よりブラントなマイクロボブをスリークでつややか、そして洗練された印象に仕上げることも可能だ。ただし、まずはカット自体がグラフィックでシャープであることを確認してみて。

「カールドライは、何年も前にヴィダルのコースで学んだテクニックです」とヘイズ氏は付け加える。「基本的には、髪を頭の丸みに沿って押し付けるように動かし、片側に巻きつけてから、反対側へと巻きつけます。こうすることで髪に自然な丸みやカーブがつき、完璧な収まりになります。自宅でこれを行うなら『ベビリス』“エアーワンド”がゲームチェンジャーになりますよ」

彼はまた、マイクロボブはルックに力強さ、エレガンス、そして自信を与えてくれるため、あらゆる髪質やテクスチャーに合うとつけ加える。「カットがブラントであれば、細い髪もボリュームアップして見えます。ここではレイヤーを入れすぎないように注意してください。一方、太い髪の場合は、頭が重く大きく見える“ヘルメットヘッド”という状態になるのを避けるため、内側の毛量を調整するかアンダーカットが必要になるかもしれません」

マイクロボブのメンテナンス方法を教えて

マイクロボブの唯一の欠点は、ルックをシャープに保つために定期的なヘアカットが不可欠だということ。「髪の輝きと立体感を保つために、必ずコンディショナーとヘアマスクを使って洗髪してください。また、根元がオイリーになりやすい方にとって洗髪と洗髪の間に使うドライシャンプーは本当に役立ちます」とのこと。

マイクロボブ最旬カタログ

ブラントマイクロボブ

最も人気のあるカットは切りっぱなし風のブラントボブ。これは特にストレートヘアによく合う。「マイクロボブはストレートヘアに最適で、特にクリーンなラインがある場合に映えます。スタイリングの手間も非常に少なくて済みます」。

ウェービーマイクロボブ

「ウェーブヘアの場合、マイクロボブは自然なテクスチャーと動きを際立たせます。このルックでは、ボリュームをコントロールするために軽いレイヤーが必要になるかもしれません」。仕上げにドライテクスチャースプレーを使って、ボディに弾力とフォルムをプラスしよう。

フレンチマイクロボブ

クラシックなフレンチボブのファンには、このステートメントなカットが完璧にマッチ。伝統的なスタイルのフォルムと個性はそのままに、より短くシャープなエッジが利いている。忘れてはならないのは、存在感のある“くしゃっとした前髪”なしでは、フレンチボブは完成しないということだ。

クラシックマイクロボブ

セレブリティのヘアインスピレーションに関しては、グレイシー・エイブラムスのボブや、テイラー・ラッセルの伸びかけのピクシーカットをチェックすることをおすすめしたい。どちらも、エレガントでレッドカーペット級の魅力を放つマイクロボブの完璧な好例だ。

Realization : Katie Withington 、Translation & Text : Nathalie Lima KONISHI
出典：UK ELLE