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白バイ風CB1300で“防犯族”として活動守るは地域の交通安全!

  • 2025.12.19

交通事故をきっかけに交通安全を強く意識し始めた遠見さん。いかに事故を防げるか? その一つの答えが白バイであった。自ら“防犯族”を名乗り、地域の交通安全&防犯活動を行う。マニアとはまた違う、彼の白バイ風バイクライフを紹介!

交通事故をきっかけに交通安全の象徴を目指す

白バイ風に仕上げられたホンダCB1300で撮影現場に現れたのは、『白バイ芸人とみー』として、交通安全&防犯などの活動を行なっている遠見貴時さんだ。今から20年ほど前、自身がバイクを運転中に遭った轢き逃げ事故をきっかけに、交通安全を強く意識するようになり、今の活動を始めたライダーだ。

「いくらライダー自身が安全に運転をしていて、こちらに落ち度が無くても、残念なことに事故に遭ったりはするんですよね。それをどうやったら減らせるかと真剣に考えたんです。ただ『運が悪かった』とかで済ませるんじゃなくて、服装とかバイクだとか、とにかく『変えられるところは変えていこう』と思ったのがきっかけなんです。それで、たどり着いた答えが、白バイなんです。白バイって、公道の〝安全の象徴〞みないな感じがするでしょ」

公道を走る車両は、1951年に制定された道路運送車両法で保安基準など規制されていることを順守する必要がある。例え交通安全を目的としていても、それは例外では無い。CB1300を白バイ風に改造するにあたり遠見さんは、道路運送車両法の勉強はもちろん、地元警察署の交通課や大阪府警本部の生活安全部に何度も通い、アドバイスなどをもらったと言う。緊急車両が装備している赤色灯。この赤色灯の一般車への装備が違法行為と言うことは広く知られているが、青色回転灯の一般のバイクへの装備も違法となるそうだ。

街中などで見かける青色回転灯を装備した地域防犯のいわゆる青パトは、一定の要件を満たした団体が警察から認定を受けている。じつは現状の制度では、バイクによる防犯パトロールが認められておらず、つまり青色回転灯をバイクに装備することは道路運送車両法に違反する行為となる。

「白バイ関連のパーツは国内で一般に流通していないので、レプリカ部品を集めたり、海外から取り寄せたりしました。青色回転灯も海外の白バイで使用されているものを入手したのですが、そのことを知って黒く塗りつぶしてから装備しました」

さらに車両だけでなく、服装等にも注意が必要だ。警察からのアドバイスでは、交通機動隊の白バイ隊員の乗車服またはそのレプリカを着用しないこと。当然ながら警察の公称を用いないこと。これからに関しては、道路車両運送法で規制されている訳ではないが、場合によっては軽犯罪法違反にあたる恐れがある。遠見さん曰く、要はバイクも服装も白バイおよび白バイ隊員に「似過ぎてはダメってこと」だそうだ。

ホンダCB1300STをベースに、警察等からアドバイスを受けながらカスタムした遠見さんの愛車。道路車両運送法を順守し、このままの状態で車検に通るそうだ

警察署が主催する各種交通安全イベントなどに積極的に参加。イベントに参加した他ライダーと交通安全について意見や情報などを交換。またイベントでは本物の白バイ隊員と一緒に走ることもあるとか

目的は交通安全!白バイ風は手段の一つ

正直に言いますと、最初は交通事故から自分の身を守るためだけのつもりだったんです。でも不思議なことに、そうやって白バイ仕様のバイクに乗って安全運転していると、いつしか周りの人や、地域の交通安全も守りたいと思ってきたんです」と語る遠見さん。

現在、遠見さんは交通安全や地域の防犯活動をSNSなどで積極的に発信。警察署主催の交通安全運動イベントにも参加して、交通安全に関心を持つ仲間を増やしているそうだ。そして一番の活動が、地元大阪や活動拠点の琵琶湖などを〝防犯パトロール〞と称した交通安全のPRをかねたツーリングだと言う。

当然ながら交通違反している車両などを見つけても、遠見さんには車両を停止させる権利もなく、また指示に従わせることなどもできない。もちろん遠見さん自身そのようなことは一切行わない。一見して、遠見さんのバイクは服装も車両も本物の白バイでは無いことは一目瞭然だが、不思議なことに本物では無いと分かっていても、周囲の車両は自然とスピードを落とすなどの安全運転を心がけてしまう。また、過去には遠見さんの行動を見て、暴走族風の若者から「なんかめちゃカッコいいやん!俺もやってみようかな」と言われたこともあったそうだ。

「白バイ仕様のバイクを運転する際は、常に緊張感を持っていますね。僕自身がそう言う活動をやっているので、絶対に交通違反をしてはいけない、絶対に事故に遭ってはいけないと。でも、そうやって僕を見て『危険な運転より、安全運転の方がかっこいい』と考える人が1人でも増えれば、交通事故も減ると思うんです」

しかし、白バイ風にバイクを仕上げたり、白バイ隊員風の服装をしているだけで、過去にはSNSなどで炎上したこともあった。実際、遠見さん以外にも白バイ風もしくは白バイ仕様にバイクを改造しているライダーは多くいる。その中には道路車両運送法などに抵触するバイクがあるのも事実だ。残念ながら白バイ風と言うだけで、そのようなバイクと一緒に見られるのは仕方が無い。そのことは遠見さん自身充分に分かっている。

「僕の目的はあくまで交通安全と地域の防犯なんです。バイクで危険運転などをする暴走族がいるでしょ。じゃあ、逆にバイクを使って交通安全や地域を防犯する〝防犯族〞なんて言うのもあってもいいじゃないですか」と遠見さんは言う。

普段は予備校で数学・物理の講師を務めている遠見さん。24歳の時、愛車のスーパーカブで通勤中にトラックに接触され、そのまま逃走されたと言う。そのことがきっかけで、交通安全や地域の防犯活動などをはじめた

歴史好きと言う遠見さん。明智光秀の居城・坂本城(滋賀県大津市)があった琵琶湖にはもともと興味があり、それらを含めて琵琶湖には強い思入れがあるそうだ

美しい湖の景色が広がる琵琶湖。しかし、実際にはビーチなどはタバコのポイ捨てやゴミが散乱している。2025年に立ち上げた琵琶湖ガーディアンズでは、それらのゴミ拾い、また写真などを撮って琵琶湖の現状をSNSや、直接関係各所に訪れて報告を行なっている。現在、琵琶湖の環境保全活動を一緒に手伝ってくれる仲間を募集中だそうだ

人気のツーリングコース琵琶湖の自然を守りたい!

現在、遠見さんは白バイ風のCB1300による交通安全&地域の防犯活動に加え、「琵琶湖ガーディアンズ」と言うツーリング&ボランティア活動チームを立ち上げ、琵琶湖の環境保全活動も行なっている。

美しい湖の景色が広がる琵琶湖は、ビワイチなどツーリングコースとしても人気だ。しかし、主要道路から少し離れて、湖岸に近づくと、タバコのポイ捨てやゴミの不法投棄などで溢れている現実がある。それらのゴミ拾いや、ゴミが溢れかえっている琵琶湖の現状を、SNSなどを通じて発信&啓発活動を行うのが「琵琶湖ガーディアンズ」だ。

「何故、琵琶湖か?って聞かれると答えるのが難しいのですが、昔ツーリングで連れて行ってもらったことがあるんです。その時に、『すごく美しいなぁ』って感じたんですよ。その美しい湖が汚れていくのをなんとかしたいと思ったんです」

まだ立ち上げたばかりで、人数こそ少ないものの、ツーリングを兼ねた琵琶湖のゴミ拾いや不法投棄などのゴミの現状を記録。この資料などを持って、先日も大津市役所や滋賀県庁などの関係庁所に、琵琶湖の現状報告と環境改善の相談を行なったそうだ。また、先にも述べたバイクによる青パト制度の導入も働きかけている。交通安全&防犯、そして琵琶湖の環境保全、この3つが遠見さんのかかげる目標だ。条例の改正など、どの目標も決してハードルは低くない。しかし、一歩一歩地道に確実に進み続けている。

「いずれ滋賀県かどこかの議員に立候補でもしてみようかなぁ(笑)。その時はみなさん、応援してくださいね!」

高島市の「メタセコイヤ並木」(写真上)や、彦根市の「あのベンチ」(写真右)など、琵琶湖の周辺には多くの絶景スポットが点在している。遠見さんのツーリングでは交通安全&防犯活動だけでなく、それらの琵琶湖の名所にも訪れて、その魅力も発信している

ポイントは似過ぎないこと!

白バイが採用しているホンダCB1300Pのベース車両のCB1300SB。その兄弟車種でもあるCB1300STに海外などから取り寄せたパーツを装着。海外や国内でも白バイ仕様のパーツはラインナップされているが、問題は道路運送車両法に抵触しないこと。販売されているパーツの中には違法なものもあるので注意。服装に関しては、運転に支障がなければとくに規定はないものの、あまり白バイ隊員に似過ぎると軽犯罪法違反にあたる恐れがあるので注意は必要

ヘルメットは一部白バイ隊のベースにも採用されているSHOEI のJ-FORCEに反射テープを貼って、ドライブレコーダーも装着。ウェアはレプリカなどが出回っているが、あえてそれらを着ずに、反射板もまた視認性の高いものを採用。もちろんプロテクターも装着

サイドバック、回転灯は輸入品。ギャングパーツのバンパーセットを装着。青色回転灯は道路運送車両法に抵触することが分かり黒色でペイント。スピーカーはダミーでもちろんサイレンを鳴らすことは御法度だ。また本来、白バイにはハンドルガードは装備されていないが、あえて装着して視認性向上のために反射テープを貼っている

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