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17万円かけレーシック手術に成功「視力が1.2に!」10年後、眼科で告げられた私の視力は

  • 2025.12.10

今から13年前の39歳のとき、近視を治すためにレーシック手術を受けました。無事、視力は回復したのですが、10年後、思わぬ事態に見舞われたのです。そして私の視力は今……。

コンタクトレンズから卒業したくて

中学のころから視力が低下し0.1程度に。20歳から20年ほどコンタクトレンズを使用していましたが、手入れが面倒で、何も装着していない状態に比べると目の健康に良くなさそうなのも気がかりでした。そんなとき、レーシック手術を受ければ視力が回復するという情報を得たのです。

調べてみると、レーシック手術とは、レーザー光線で角膜を削って眼球の中の「ピント」のずれを合わせ、視力を回復するという方法。一方で、光がまぶしく見えるようになったり目が乾きやすくなったりする後遺症が出る場合もあるそうです。

眼科医のママ友がいたので、レーシック手術についてどう思うかを尋ねると、治療の是非や結果については明言を避けつつも、「もしも手術を受けるなら症例数が多いところが良いよ」とアドバイスをくれました。

手術は無痛だけど恐怖心で全身に汗

私は悩んだ末、ついにレーシック手術を受けることに。病院は症例数の多い有名クリニックを選びました。2012年当時の手術費用は約17万円。私がイメージしていたレーシック手術は、さっとレーザーを当てるだけでラクに視力回復……というものでしたが、現実はそう簡単なものではありませんでした。

手術の際は目薬による麻酔をしていたため、レーザー照射の痛みはまったくなし。その代わりぐーっと眼球を押されるような感覚がありました。その瞬間、「今、私が黒目を動かしたら白目にレーザーが当たってやけどしまうのではないか」などと良からぬことを考えてしまい……。不安と恐怖が頂点に達したところで片目の手術は無事終了。もう片方も同じように行われ、術後は冷や汗で全身びっしょりになっていました。

もちろん手術の感じ方は個人差があります。なんともない方もいるようです。

手術直後は目を開けるのがやっとなほどのまぶしさを感じ、サングラスを持っていけばよかったと後悔。ただし大変だったのは手術当日だけで、その後の経過はとても順調。見事視力は1.2くらいに回復し、レーシック手術を受けてよかったと心から思いました。

レーシック手術から10年後、視力は?

そして10年後。数年前から視力の低下を感じ、気付いたときには、遠くのものが見えにくくなっていました。レーシック手術を受けたのだから近視になっているわけがないと思いつつ眼科に行って調べてみると、視力は0.3に。なんと近視に戻ってしまったのです!

仕事柄、パソコンと日々向き合っていることも影響したのでしょうか? 視力の戻りには個人差があるようですが、10年で戻るとは思いませんでした。手術をしてよかったのか悪かったのか……、正直どちらとも言えません。

まとめ

手術前には恐らく視力が戻る可能性についても説明があったはずなのですが、「自分は大丈夫だろう」と都合よく受け止めていました。今後、手術を受けることがあった場合は、医師の話をしっかり聞き、慎重に判断しようと思います。

【倉員先生からのアドバイス】

レーシックは安全性が確立された手術ですが、数年後に「少し見えにくくなった」と感じることがあります。これは手術の失敗ではなく、おもに目の自然な変化(生理的変化)が原因です。

なぜ「近視の戻り」が起こるのか?

主な理由は3つあります。

①角膜の自然な再生反応(リモデリング):レーシックで削った角膜の表面細胞が再生する際、体が傷を治そうとする自然な働きで、角膜の形が手術直後からわずかに変化し、軽い近視傾向に戻ることがあります。特に若年層や強度近視では起こりやすい傾向です。

②ドライアイや角膜の変化:涙の状態が不安定(ドライアイ)だと、視力が一時的に揺らぐことがあります。また、角膜自体の硬さや形状が年月を経て変化することも影響します。

③水晶体の老化(白内障の始まりなど):「角膜」ではなく、目の中のレンズ役である「水晶体」が加齢によって硬くなったり濁ったり(白内障の初期症状)することで、見え方が変わる場合もあります。

「戻り」を感じたらどうする?

まずは、ご自身の術前データを把握している元の病院で検査を受けるのが最適です。 対策は、まず負担の少ない方法から検討します。

対策① 眼鏡や点眼(手術なし):軽度であれば、夜間運転用の弱い眼鏡をかけたり、点眼薬でドライアイ治療をおこなったりするだけで十分快適になることが多いです。

対策② 再手術(レーシック・PRK): 角膜の厚みが十分に残っていれば、再レーシックやPRK(※レーシック同様に角膜を削る別の方法)で、ズレを微調整することが可能です。

対策③ ICL(眼内コンテストレンズ): 角膜が薄くて再手術で削れない場合でも、ICL(眼内コンテストレンズ)という選択肢があります。これは、角膜を削らずに「目の中に小さなレンズを挿入する」手術で、度数を補うことができます。

技術の進歩について

統計的には「戻り」の量はごくわずかです。また、最近の手術(2015年以降など)は技術が進歩しており、初期(2000年ごろ)の手術に比べて「戻り」は少なくなり、夜間の見え方も安定しています。さらに「ウェーブフロント解析(※一人ひとりの目の細かな歪みを精密測定する技術)」を用いたオーダーメイド照射により、より自然でクリアな視界が得られるようになっています。

まとめ

レーシック後の「戻り」は多くの場合、生理的な変化です。焦らずにまず眼科で原因(角膜か、水晶体か)をきちんと見極めることで、ご自身の目に合った安全な方法で、再び快適な視力を取り戻せる可能性が高いです。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。

※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

著者:来布十和/第二次ベビーブーム世代の50代。出版社、編集プロダクション勤務を経てフリーライターに。ピラティス、ランニングと定期的に運動をしているがなかなか痩せない。燃費の良い体質が悩み。

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2025年10月)


監修者:医師 医療法人創光会くらかず眼科 院長 倉員敏明先生

大学卒業後、九州大学心臓外科に入局し、外科医として多くの手術に携わる。その後、眼科へと転科し、くらかず眼科を開業。外科医として培った高度な手技と豊富な臨床経験を活かし、眼科領域においても手術を中心とした医療を提供している。クリニック最大の特徴は、「手術に特化」していること。通常は入院が必要とされるような難症例にも日帰りで対応し、大学病院で対応が難しいとされたケースの受け入れも積極的におこなっている。

ベビーカレンダー/ウーマンカレンダー編集室

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