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豊かな読書が楽しめる。本を読みに行きたくなる場所6選

  • 2025.12.10
三軒茶屋〈twililight〉屋上、武蔵野〈ひと・まち・情報 創造館武蔵野プレイス〉外観、原宿〈小杉湯原宿〉内観、ロイヤルホスト羽田空港店 店内
BRUTUS

外出してでも本を読みに行きたくなるあの場所

〈世田谷公園の噴水前〉や〈twililightの屋上〉といった野外は、読書で反応した思考の散歩にうってつけです。頬を撫でる風、移り変わる光や雲に、思いを託すことができるから。

〈カフェアンジェリーナ〉のように用事で初めて降りた駅の喫茶店も読書に向いている。目的地と駅の最短距離を往復することもできるけど、せっかくだし、目についた喫茶店で本を開くと、馴染みのない街でソワソワしている心が文章を貪(むさぼ)っていく。読んだ言葉が杖になり、自分の内へ、これからの世界へ思考が歩む。店を出た時には街と自分のチューニングが合っている気分に。

〈武蔵野プレイス〉のような図書館は思考の連鎖を促す読書に最適な場所。ページを開き、何かを思いつき、それについて書かれた本を探しに行くと、本棚には気になる関連書籍がずらり。無限に読み続けることができる天国。

天国といえば〈小杉湯原宿〉も。原宿の真ん中で、まとっていた外向きの自分を洗い流し、冷え固まった心身を解きほぐす。待合室で読むのはもっぱら詩集。リフレッシュした自分に、意味を超えた詩の言葉が染み渡るから。リフレッシュという意味では旅先も読書に似合う。日常から解放されて自分と向き合うことができるから。

〈ロイヤルホスト羽田空港店〉の窓側の席で、離着陸する飛行機を眺めながら、本を読み、思考を羽ばたかせる。好奇心さえ忘れなければ、たとえ飛行機に乗らなくても、どこにだって飛び立っていける。本の中で。

世田谷公園の噴水前
世田谷公園の噴水前 三軒茶屋駅から徒歩18分の世田谷公園。都会にありながら緑が豊かなのが魅力。噴水の周りにはベンチや芝生があるので憩いスポットに。プレーパークもあるので子供連れの人にもおすすめ。戦争の悲惨さや平和の尊さを伝える〈せたがや未来の平和館〉は無料で入館できる。所在地:世田谷区池尻1-5-27
三軒茶屋〈twililight〉屋上
twililightの屋上 三軒茶屋駅から徒歩5分の本屋&ギャラリー&カフェ。本を購入するかカフェメニューをオーダーすることで屋上を利用できる。本を選び、アートを眺め、コーヒーを飲んで、屋上でぼうっとする。ほっと一息ついて、曖昧な自分を取り戻すような時間を過ごすことができる。所在地:世田谷区太子堂4-28-10 鈴木ビル屋上
世田谷〈カフェアンジェリーナ〉外観
カフェアンジェリーナ 世田谷駅から徒歩2分。1990年のオープンから35年の店内に入れば一気に落ち着くことができる。トーンを落とした薄暗い照明、使い込まれたテーブルセット。11時30分の開店から深夜2時の閉店まで、どんな時間帯でも食事ができたりコーヒーが飲めたりする貴重な存在。所在地:世田谷区世田谷1-15-12
武蔵野〈ひと・まち・情報 創造館武蔵野プレイス〉外観
ひと・まち・情報 創造館武蔵野プレイス  楕円形の窓が並ぶ、丸みを帯びた白い建物。公共図書館のイメージを覆す外観に、通うのが嬉しくなる場所だ。22時まで開館しているので仕事帰りにも。快適なカフェでは図書館の本を読めるのも嬉しい。貸し出しは武蔵野市在住・在学・在勤者、隣接市区在住者のみ。所在地:武蔵野市境南町2-3-18
原宿〈小杉湯原宿〉内観
小杉湯原宿 原宿駅から徒歩4分。原宿の神宮前交差点にある「ハラカド」地下1階。忙しくて賑やかな街の真ん中でゆるめる場所。タオルを販売しているので手ぶらでも。ミルク風呂、あつ湯、水風呂で温冷交互浴が楽しめる。木桶や椅子が工芸品なのも気持ちいい。所在地:渋谷区神宮前6-31-21 東急プラザ原宿「ハラカド」B1
ロイヤルホスト羽田空港店 店内
ロイヤルホスト羽田空港店 チェックイン前エリアなので、誰でも利用できる。窓側席から滑走路が見えるのもポイント。大きい荷物の人が多いからだろう、席の間隔が広めで過ごしやすい造りになっている。旅のプロローグ、エピローグをゆっくりと味わうことができる。所在地:大田区羽田空港3-3-2 第1旅客ターミナルビルマーケットプレイス4F

profile

熊谷充紘(〈twililight〉店主)

くまがい・みつひろ/三軒茶屋にある本屋&ギャラリー&カフェ〈twililight〉店主。出版社としても小山田浩子『小さい午餐』など刊行。執筆、選書、企画なども。

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