1. トップ
  2. おでかけ
  3. 大胆にして繊細なジミー大西ワールド。大規模原画展に先駆け、スピンオフ展が京都で開催

大胆にして繊細なジミー大西ワールド。大規模原画展に先駆け、スピンオフ展が京都で開催

  • 2025.12.6
ジミー大西さん

「キャンバスからハミ出せ」の言葉を心に、描く

ジミー大西の創作の根底にあるのは、憧れの存在の岡本太郎からかけられた言葉だという。

「太郎先生には直接お会いすることはできなかったんですが“四角い枠を気にせず、キャンバスからハミ出しちゃえばいいんだ”という言葉をもらいました。これは僕の作品作りにおける永遠のテーマ。第1弾では“四角い枠からハミ出す”、第2弾は“物語の枠をハミ出す”、第3弾では“前にハミ出していく”。そして構想中の第4弾を京都で発表したいと考えています」

ジミー大西さん

大胆にして繊細、色鮮やかなジミーワールド

2026年冬に京都での開催が予定されているジミー大西の展覧会『ホームタウン』。これまで長崎、富山、大分と巡回してきた展覧会は、「自分がずっと住んでるつもりになって絵を描くんです」というジミー大西の言葉通り、場所に焦点を当てた大規模原画展だ。開催地ごとにその町で過ごし、その土地を自身のホームタウンとして描いた新作が加わっていく。

その6つ目の町として選ばれた京都では、展覧会に先駆けスピンオフ展が開催されている。マルタ、ローマ、南極、パリ、沖縄、富山、日本橋(東京)、長崎と各地を巡り、描いてきたこれまでの代表作12点を展示。最初期の《マルタ》から最新作《長崎》まで33年の軌跡を辿りながら、緻密な筆遣いや鮮やかな色彩を間近に見ることができる。

「例えば《南極》なら、立体造形を作るのはもちろん、ベースのキャンバス作りから始まって、ボール紙に絵の具を染み込ませたりと制作に1年かかった大作です。アズール・ウィンドウやボンネット型のマルタバスを描いた《マルタ》も見てほしい作品の一つ」

スピンオフに続く展覧会では、どんな京都が切り取られ、作品に描かれるのだろう。

ジミー大西さん

「京都は昔から家族とよく来ていて、最初のデートも嵐山でした。世界を旅してきましたが、やっぱり古都の雰囲気も街並みも好きなんです。タイムスリップ感覚になることも」

そんな思い入れの深い京都での制作テーマは、ハミ出すという原点のさらなる進化。「京都の建物を、いかに自分らしく描いていけるかが今回の目標。京都三景になるか四景になるかわかりませんが、トントントンと何枚か並べていこうと思っています」

1年後に向け構想はすでに動きだしている。

「京都はね、彫刻に挑戦します。木を使って色も塗りますよ。キャンバスをハミ出す、というのを今度は第4弾として彫刻でやってみるつもりです。あ、言うてしもた!」

Information

ジミー大西さん展示フライヤー

ジミー大西 スピンオフ展『もうひとつのホームタウン』

2026年開催予定の『ホームタウン』に先駆け、エースホテル京都1F〈ロビーギャラリー〉で開催中。~2026年1月31日。同3F〈KŌSA〉でアフタヌーンティー「色彩のインスピレーション」を提供。~26年1月12日。平日5,000円、土・日・祝6,000円。

profile

ジミー大西さん

ジミー大西(お笑い芸人・画家)

1964年大阪府生まれ。天然キャラクターから生まれる笑いで知られるお笑い芸人。92年、テレビ番組の企画で絵画を発表すると著名芸術家や専門家からも評価を得る。93年に初個展を開催し、画家としての活動を開始。2022~23年には画業30周年記念『POP OUT』展を全国10都市で開催。24~26年は全国巡回展となるジミー大西『ホームタウン』を開催中。

元記事で読む
の記事をもっとみる