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「妻という仕事を与えてあげたい」私を見下す傲慢な結婚あいさつの言葉。両親が夫に抱いた不信感とは?<私は夫の所有物>

  • 2025.12.8

10歳年上のマサトと結婚したマミ。職場の人間関係に悩み、仕事を辞めたマミに、マサトは「俺がちゃんとした奥さんにしてあげる」とプロポーズ。しかしマミの両親から猛反対されます。「次の仕事として僕を支えてほしいんです」とマサトは懇願するも許しを得られず、2人は反対を押し切って強引に結婚。
結婚後、マミは必死の説得を重ね、なんとか両親との関係を修復しました。それを祝福するかのように、妊娠がわかり、無事に娘を出産。娘を抱いて涙を流すマミでしたが、マサトは出産直後のマミをねぎらうより先に「ママとは違ってしっかり者になるんだぞ、アミ!」と……。なんとマサトは、マミに相談せずその場で勝手に娘の名前を決めたのでした。
その後、育児が始まると、問題発言が目立つようになったマサト。育児に疲れるマミに「部屋が散らかってる。まるでゴミ箱だな」と舌打ち。さらには、マミの母が定期購読してくれた月齢ごとに届く絵本についても「赤ちゃんに意味あんの?」と冷たく言い放ちます。
そんなマサトからの心ない言葉を浴びせられたマミは、結婚のあいさつのときのマサトの言葉を思い出し……。

夫との結婚に猛反対だった両親

私がどんな選択をするときも、いつもやさしく背中を押してくれていた両親。そんな両親が、唯一、マサトとの結婚には猛反対でした。

結婚のあいさつに行ったとき、マサトは……。

結婚は、マミさんが社会人としての経験をもう少し積んでからと反対するマミさんのお父さんに対して、マサトさんは自信に満ちた表情で言います。

「社会に出なくても、これから私が教えて覚えさせます! きちんと成長させます!」

この言葉を受けて、「早すぎるわよ。まだ至らないところも多いし……」と反対の意思を改めて伝えるマミさんのお母さん。

しかし、マサトさんは説得を続けます。

「ある意味、心やさしいマミさんに社会や仕事は難しいと思います。ですから私は妻という仕事を与えてあげたいんです。妻として家庭を支えることだって立派な仕事だと思います」

マサトさんのマミさんを見下しているようにも聞こえる言葉に、マミさんの両親はうつむき、言葉を飲み込みます。

そして、マミさんのお父さんは、テーブルに拳を叩きつけ、「とにかく認められん!」と語気を強めたのでした。

◇ ◇ ◇

「覚えさせる」「成長させる」「妻という仕事を与えてあげたい」などのマサトさんの言葉は、潜在的にマミさんのことを見下しているようで、傲慢さが滲み出ているような恐ろしさを感じますね。ご両親がマサトさんに感じた何とも形容し難い不信感の正体は、言葉の端々から滲み出る「支配欲」だったのではないでしょうか。

自信を失っている相手に対し、「導いてあげる」といった姿勢は、一見、相手に寄り添った「やさしさ」のようにも思えますが、支配しようとする危険な兆候とも言えるかもしれません。やさしい言葉の裏に隠された本質を見抜くことが大切です。つらいときや苦しいとき、手を差し伸べてくれる人が必ずしも善人とは限らないということを頭の片隅に置いておきたいですね。


著者:マンガ家・イラストレーター ゆる山まげよ

ベビーカレンダー編集部

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