「あんだけ働いて30万だよ」正社員の愚痴の裏で…契約社員が聞いてしまった“衝撃の一言”【マジクソかんぱにー】

正社員、パート、アルバイトなど働き方にはさまざまな形があります。その中で「柔軟に働ける」ことで人気の契約社員ですが、正社員と仕事内容が同じでも給与に差が出てしまうことが多いのが現実です。もし、正社員より仕事が多いのに自分の方が給料が低い状況なら、あなたは納得できますか？

実際の体験談をもとにしたショートドラマを配信する「マジクソかんぱにー」の『雇用の隔壁（1話）』では、そんな“雇用形態の格差”をテーマに描かれています。

【ショートドラマ】雇用の隔壁（1話）#ショートドラマ

「あんだけ働いて30万だよ、ありえなくない？」

休憩中に、正社員の白石と契約社員の堀切に愚痴をこぼします。白石の言葉を聞いた堀切が、ポツリとつぶやきました。「私からしたら羨ましいです…」

「えっ？堀切さんってもっと低いの…？」驚く白石と、下を向いて黙ったままの堀切。「てっきり同じくらいもらってると思ってたな〜契約社員って大変だね」

白石の無神経な言葉に、堀切は手を強く握りしめます。さらに白石は「正社員で良かった〜！」と一言。

そして「休憩の時間ももう終わるし仕事戻ろ！」と堀切の声をかけると、俯いたまま「はい」と頷きます。

白石はそんな彼女の肩を軽く叩き「そんな暗い顔しないの、ほら元気だして！」と、言い残してオフィスに戻ります。

その背中を見つめながら、堀切は小さく呟きました。

「私の方が仕事してるのに…」

パソコンで作業に集中する白石。

すると、どこからか楽しそうな話し声が聞こえてきました。

「なんか今日、身長高くないですか？」

少し離れた場所で白石と社長が、笑いながら雑談しています。

その様子を見た堀切は心の中でつぶやきます。「正社員なんだから、話ばっかしてないで仕事してよ…」

そこへ男性社員が声をかけました。「お話中すみません。白石、この企画の見積作成お願いできる？」

しかし白石は「あ〜他にやらなきゃいけない仕事あるんですよね〜」と断ります。そして「なので堀切さんに任せてください、堀切さんキャパに余裕があるので」と堀切に押し付けました。

男性社員は堀切のいる方を振り返り、一言。「了解」

その後も白石と社長は雑談を続けます。

一方その近くで、堀切は休む間もなく仕事に集中していました。

男性社員は、外へ視線を向けて呟きます。「やっぱ堀切さんには無理だよな〜」

ーーー

「今日病院行かなきゃだから先上がるね！」と白石が言うと、堀切は小さく「お疲れ様です」と返しました。

「じゃあまた明日」そう言って白石は帰っていきます。

社員が帰ったあとも、残って仕事をしている社長。そこに男性社員が静かに近づいてきました。「社長、少々お話いいですか？」

「どうした？」社長が問いかけると男性社員は真剣な表情で言いました。

「堀切さんの契約って5月末までですよね？」

帰宅しようとしていた堀切は、会社のエレベーター前でイヤホンをデスクに忘れていることに気づきます。

一方その頃オフィスではーー

「そうだけど、どうかしたの？」社長の問いに、男性社員は「契約更新の予定でしょうか？」と返します。

「同じ条件で更新できたらと思ってるけど」そう言う社長に、男性社員がハッキリと言い放ちます。

「申し上げにくいんですが、堀切さんは今のままなら辞めさせた方が良いと思います」

イヤホンを取りに返ってきた堀切は、丁度その会話を聞いてしまうのでしたーーー。

会社によっては、正社員より契約社員の方が多くの仕事をしているケースもあります。もちろん、その逆の場合もーー。

TikTokのコメント欄には「堀切さんの気持ちよく分かる」など、共感の声が寄せられていました。

仕事を辞めるという決断には覚悟が必要です。とくに契約社員の場合、契約が切られる不安を抱えながら働いている人も。ですが、今の環境に納得できなければ、別の道を選ぶのも大切な判断です。無理せず、自分らしく働ける環境を選ぶことが何より重要です。

かつての体験談をもとにしたショートドラマを多数発表しているクリエイター集団。上司と部下、それぞれが抱える苦悩や葛藤など、社会人なら誰もが共感できる作品が高い評価を得ています。