「何が何でも外せ！」事前に来館した新郎両親が激怒…普段穏やかな新郎が「もう帰ってくれ！」ブチ切れた瞬間

2025.12.23

こんにちは、yukimaruです。
プランナーとしては、一生に一度の結婚式、新郎新婦の要望や想いは、できるだけ叶えたい！

しかし、物理的にどうしても叶えられない時もあるのです…

できないことをどうしてもやってほしいという、お客様からいただいた、物理的に実現が困難なご要望との向き合い方について、私の経験談を一つ紹介します。

「チャペルの十字架を外してくれ」無理難題にプランナーも涙...

ある新郎新婦との打ち合わせが順調に進んでいたころ、新郎両親が来館。

「私たちは、キリスト教ではない！十字架を外してくれ」という要望が。

十字架を外してほしいという要望自体は珍しくありません。

神に誓うのではなく、来てくれたゲストに誓う「人前式」をする場合、このお客様と同様「チャペルで式を挙げたいけど、キリスト教ではないから外してほしい」「特定の宗教に入っているから十字架を取りたい」などということは少なくないのです。

そのために、チャペルの十字架は簡単に取り外しができるようになっています。

しかし、今回のお客様が要望されたのは、「外観、チャペルの屋根についている十字架」を外してくれということだったのです。

当社のチャペルの屋根の十字架は、取り外し可能なタイプではありませんし、万が一取り外しできるタイプだとしても、かなり大きなレッカー車を入れてという作業になります。

そもそも取り外しは不可能なので、その旨を新郎両親にお伝えしました。

新郎両親激怒！何が何でも外せ！の一点張り

新郎両親は激怒。

「何が何でも外せ！」

そして、なぜ外す必要があるのかヒアリングしましたが、特定の宗教に入っているわけではないけれど、キリスト教ではないから、気に入らないとのことでした。

新郎新婦、新婦両親は、特に要望はなく、新郎両親だけの希望だったので、新郎様も「もう、無理を言うのはやめてくれ」と両親を諭しています。

しかし、どうしても譲ることはありません。

この時点で、新郎両親のお考えは非常に固く、代替案を受け入れていただくことは難しい状況でした。

「なんでも要望を叶えると言っていたのは嘘ではないか！」とご立腹。

私もプランナーとしてもちろんなるべく要望には応えたい…でも、こればかりは物理的に無理...。

何度も他の提案を考えたり、屋根の十字架を外せないから、チャペルではなく、会場での式を提案したりしましたが、どれも却下されてしまいます。

「もう帰ってくれ！」穏やかな新郎が初めて声を荒げた瞬間

最終的に、私が当時の支配人に報告すると、支配人がみずから新郎両親と話すと、表に立ってくれました。

そして、できない旨を伝えた最後に「もし、この十字架を外せないことで、新郎新婦様が幸せでない結婚式になるのであれば、当社では、お2人のお手伝いはできないので、他の式場をご提案することになります。お2人とプランナーは信頼関係が築かれており、プランナーも、心からお2人のハレノヒをお手伝いしたいようですが、お2人の幸せのためなら、引き下がるしかありません。」

と伝えると、とうとう穏やかな新郎が激怒！

「父さん、母さん、もう帰ってくれ！俺たちの式なんだから。俺たちは、ここで絶対式をする！もちろん父さんと母さんにも式でお礼を伝えたいと思っていたが、どうしてもこの件をこれ以上式場に求めるなら、ふたりとも結婚式は来なくていい！」

とまくしたてました。

これには両親も驚き絶句...最終的には、もちろん息子の式に出たいため、引き下がられました。

そして、その後の打ち合わせはスムーズに進み、結婚式は無事施行することができ、お2人の顔も幸せいっぱいに包まれています。

結婚式当日、新郎両親は私とあまり目を合わせることはありませんでしたが、最後には、涙を流されて感動していらっしゃったので、私も心から安心！

できるだけ、要望には応えたい...でも、できないことへはある。代替え案力をもっと身に付けなければ！と感じたエピソードでした。

ライター：ゆきまる

大学卒業後、フリーターを経てウェディングトップの大手の会社に入社。ウエディングプランナーを10年経験し、その後、支配人を5年、エリアマネージャーとして全国の店舗の管理する活動。現在は、Webライターとして活動。ウエディングプランナーから培った「人をう気持ち」を大切に、コラム記事からSEO記事まで幅広く執筆中。

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