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不自然なヒアル顔を避けて、横顔美を整える。美容医療の最前線を医師に取材

  • 2025.11.11

横顔印象を大きく左右する鼻

Beautiful skin profile portrait

横顔を美しくみせるためには、どんな美容施術が選択肢になるのだろうか。形成外科医として長年実績を積み、美容外科医としても数多くの施術を行ってきた室孝明先生は、鼻こそがポイントになると力説する。

「日本人はおでことあごが出て、鼻部分がへこんでいる人が多いです。このタイプは、横から見たときのバランスが悪いだけでなく、目の錯覚で実際より顔が大きく長く見えてしまうのが難点です。こういう方は、鼻の高さを少し出すだけでぐっと若返りますよ。例えば、目と目の間の鼻の一番低くくぼんだ所、ナジオンとも呼ばれるこの部位をヒアルロン酸やシリコンなどで高くし、鼻柱を少し下げて鼻先を前に出すような形に整えると、中顔面の間延び感がなくなります。

しかし、これは入れる位置や入れ方が非常に重要で、高度なテクニックが必要。安易に手頃な価格のクリニックを選ぶと後悔する可能性があるので、慎重に

たった1mmの差で激変。似合う鼻づくりの秘訣は?

鼻は高ければいいというものでもなく、丸形・卵形・ベース形といった顔の形、そして、顔面平面のタイプを意識して適切な高さに設定しないとバランスがくずれて不自然になってしまうことも。そういった意味でも医師選びは重要だ。さらに、鼻の施術では以下のようなものもあると室先生。

「小鼻の付け根を前に出す、俗にいう“貴族手術”がはやっているのですが、小鼻にボリュームを出すことでほうれい線が浅くなり、口もとが前に出ている印象を消すことができます。ただ、これも解剖学をきちんと理解している医師でないと上手に調整できません。鼻は1㎜の差で劇的に印象が変わるパーツ。その影響力の大きさを知り、的確な施術をする必要があります」

SNSに溢れる美容情報。リスクも知り、慎重な選択を

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クリニックを選ぶ際はSNSの情報ばかりを鵜のみにせず、形成外科専門医や美容外科医専門医の資格を持っているか、鼻のヒアルロン酸注入の症例数が多いか、などドクターの手腕を調べることも忘れずに。また、美容外科医歴5年以上は最低条件だそう。

「明らかにヒアルロン酸を入れたとわかる顔になるのも、医師の技術不足。ヒアルロン酸の種類の選定や入れる量、位置が正しければ、自然な立体感を作ることができます。

こういった骨格を変える目的のヒアルロン酸はしっかりとした硬さを持ち、流れにくいものを使用するため1 ~ 2年ほど持つものも多く、すぐに消えることがないのも利点。ただ、鼻のヒアルロン酸注入に関しては目の近くということもあり、失明や入れすぎによる組織の壊死のリスクもあるので、繰り返し入れることは避けるほうがベター」

顔は平面ではなく、立体感のある3D。陰影を生むような立体感ある骨格に整えることが美しい横顔、ひいては正面から見た美しさにも繋がる。

話を聞いたのは……

TAKAAKI MURO

室 孝明。美容外科・形成外科ビスポーククリニック 統括院長。数少ない日本美容外科学会認定専門医であり、骨格と肌の構造を熟知した的確な施術テクニックに定評がある。細やかなカウンセリングと確かな審美眼で、バランスの取れたナチュラルな治療を提案。

Text: Teruno Taira Editor: Misaki Kawatsu

※『VOGUE JAPAN』2025年11月号「全方位、隙なし。 横顔ビューティー」転載記事。

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