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すき焼きで…『しらたき』と『牛肉』を近くにすると肉が固くなるは本当?管理栄養士が教える“意外な答え”

  • 2025.11.23
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

みんなが大好きなすき焼き。甘辛い割り下の香りが食欲をそそり、牛肉とツルンとしたしらたきが絶妙なハーモニーを奏でますよね。でも「しらたきと牛肉を近くに置くと牛肉が固くなる」という話を聞いたことはありませんか?この噂、実はどこまで本当なのか気になるところ。

そこで今回は管理栄養士の視点も参考にしつつ、「しらたきと牛肉を近くにすると肉が固くなる」説の真実に迫ります。

「しらたきと牛肉を近づけるとなぜ肉が固くなる?」その謎を探る

食卓の話題になることも多いこの説ですが、まず基本から整理しましょう。

しらたきはこんにゃくの一種で、水分を多く含み、加熱時に独特の弾力が出ます。一方、牛肉は過度な熱や調理時間によって硬くなりやすい性質があります。だから、鍋の中でしらたきが大量にあると、そこから出る水分や成分が肉の食感に何か影響するのでは?と考えられているわけです。

しかし、管理栄養士や調理の専門家の見解によると、しらたきが牛肉の硬さに直接的な悪影響を与える根拠は薄いとされています。肉が固くなる主な原因は、加熱時間の長さや火加減の調整不足だからです。

つまり、しらたきと牛肉を近づけるだけで「肉が固くなる」というのは誤解で、肉の調理法に注意が必要ということです。

しらたきの役割と、肉を柔らかく保つポイント

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

それではなぜ「しらたきが牛肉を硬くする」と言われているのでしょう?背景には次のような状況が考えられます。

  • しらたきを多く入れすぎると、鍋の水分量が増え、肉がしっかり焼けずに煮る形になることがあり、その結果、肉が加熱過多になることがある
  • 鍋の中で熱の通り方が均一でなかったり、肉が重ねられたりすると、一部の肉だけ硬くなることがある
  • 肉の部位やカットの厚みによって火の通り方が変わり、硬く感じられやすい

このように、すき焼きの調理方法や肉の扱い方が肉の硬さに大きく影響していますが、しらたき自体が悪者ではありません。また、しらたきはすき焼きの脂っこさを和らげてくれる役割も期待できます。

さらに、しらたきには低カロリーで食物繊維が含まれているので、バランスのよい食事づくりに活用されています。味がしみ込みやすいので、割り下との相性も抜群です。

すき焼きで牛肉が固くならないようにするためには、以下のポイントが参考になるでしょう。

  • 牛肉は加熱時間を短めにし、サッと火を通す感覚で調理する
  • 鍋に入れる順番や配置に気を付け、牛肉が重ならないように薄く広げて加熱する

こうした工夫で、牛肉の旨味と柔らかさを楽しむことができます。

思い込みを手放してもっとすき焼きを楽しもう!

「しらたきと牛肉を近くにすると肉が固くなる」という話は、一部で語られるものの、必ずしも正しいとは言えないようです。

肉の硬さは主に調理方法や火加減によるもので、しらたきが直接影響するわけではありません。コツを押さえれば、柔らかくてジューシーな牛肉と、もちもちツルツルのしらたきを同時に楽しむことができるでしょう。

季節を問わず人気のすき焼き。次回の鍋パーティーや家族団らんの際には、しらたきと牛肉の“仲良しコンビ”を味わってみてはいかがでしょうか?


監修者:かきねキッチン 小池 三代子(InstagramブログX

管理栄養士×保育士|実務経験13年|現在はフリーランスの管理栄養士として、栄養相談や献立作成、記事執筆・監修を中心に活動中。「人に寄り添い、無理なく実現できる食生活のサポート」をモットーに、忙しい中でも続けられる、簡単でおいしい時短レシピを発信している。