社長「いつまでたっても成長しない」部下「すみません…」“パワハラ”に８年耐え続けた結果、退職時に訪れた“予想外の展開”【マジクソかんぱにー】

「ハラスメント」という言葉が一般的になり随分経ちました。パワハラ（パワーハラスメント）が減り、上司と部下の関係も以前に比べるとかなり対等なものになったと言えるでしょう。しかし、反対に「先輩が優しすぎて成長できない」と感じる若者もいるようです。

実際の体験談をもとにしたショートドラマを配信する「マジクソかんぱにー」の『旅立ちの日』は、そんな「職場の指導方針」をテーマとしたドラマです。

【旅立ちの日】今までいろいろあったけど…#ショートドラマ

「企画書、15時までな」

ある日、仕事をしていると社長にそう言われました。

15時！？作業はまだまだかかりそうです。間に合わせたい気持ちはありますが、とても間に合いそうにありません。

そこで、「15時までにはできないと思うので、17時まででお願いできないでしょうか？」と思い切ってお願いしました。

しかし、社長の返答は厳しいものでした。

「”できない”って言う前に、どうしたらできるかを考えろよ」

また別の日。キャッチコピーの制作に行き詰まったため、社長に助けてもらおうと思い、「このキャッチコピー、どうしたらいいですかね？」と質問しました。

しかし、この時も社長に「自分はどう思うの？」と問い返されてしまいました。

「自分の考えを持った上で、人に聞けよ」

そう、社長は言います。これができなければ「いつまでたっても成長しない」と…。

これは厳しい言葉！でも、よく考えてみると確かにその通りです。社会人なら、まず自分で考え、ある程度の道筋を考えた上で周りにサポートを頼むべきでしょう。

社長の言葉でそのことに気づき、「すみません」と謝るしかありませんでした。

もう少し経ったある日。また社長に「さっきから”うんうん”って聞いてるけど、メモとらないで覚えられんの？」と怒られてしまいました。

何度も同じミスを繰り返しているので当たり前ではありますが、こうして怒られるとやはり堪えます。

「覚えられると思います…」

落ち込んで、ついそんな風に答えてしまったら、「覚えますじゃない」「絶対覚えるんだ」とまた怒られる始末。

そんな新入社員時代からはや8年。

社長は仕事において「妥協」を知りません。いつも業務と真摯に向き合っているため、指導も厳しいものでした。

叱られて落ち込むこともありましたが、振り返ってみれば「社長のおかげで成長できたな…」と思うのです。

今日はこの会社を辞め、夢に向かって新しく歩き出す日です。

「今までお世話になりました。本当にありがとうございました」

そう、社長に頭を下げると…

「世間からはパワハラって言われるような環境で、8年間も俺についてきてくれてありがとうな」

社長もそう笑ってくれました。

まさか、あの厳しい社長にこんな風に言ってもらえる日がくるなんて！

「厳しく指導してください」と頼んだのは自分。叱られたのも自分が未熟だったからです。

社長の笑顔に、確かな成長の手応えを感じることができたのでした。

爽快感のあるラストに「素晴らしい！」「言ってることは正しい」といった声が寄せられていました。また、新人時代に同じような経験をしたことのある方も少なくないようで、YouTubeショートのコメント欄では多数の体験談がシェアされていました。

パワーハラスメントはもちろんいけないことです。でも、「厳しく指導してほしい」という気持ちを持つ部下には、相手の成長のためにも多少スパルタな指導をすることも有効なのかも…『旅立ちの日』は、そんなことを考えるきっかけとなる素晴らしい作品ですね。

かつての体験談をもとにしたショートドラマを多数発表しているクリエイター集団。上司と部下、それぞれが抱える苦悩や葛藤など、社会人なら誰もが共感できる作品が高い評価を得ています。