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【人気モデル・青木沙織里さんの50代おしゃれ旅】秋冬こそ大人のオンシーズン!旅に求める全てが揃う、和歌山県・白浜旅〈後編〉

  • 2025.11.1

こんにちは、奈良在住の編集者・ふなつあさこです。今回は、グレイヘアで人気のモデル・青木沙織里さんと仲良しのヘアメイク・重見幸江さんとともに体験してきた、和歌山県・白浜旅の後編をお届けします。

沙織里さんが自身のブランド「Huminaa(フミナ)」を立ち上げたのは、土地柄に惚れ込んで二拠点生活を送る和歌山での出会いがきっかけ。そのご縁に関わるおしゃれスポットや、前編に引き続き絶景&グルメもご紹介します!

大人のための洗練アパレルブランド「MUYA」を旅の拠点に

体の悩みを抱えたことをきっかけに、和歌山県内のある温泉に通いだしたという沙織里さん。ついにはその近隣にも部屋を借り、首都圏との二拠点生活をスタートさせます。

10代の頃からモデルとしてのキャリアを重ねるなかで「いつか自分でお洋服作ってみたいかも」と思っていたそうですが、和歌山との縁が深まるや、あれよあれよという間にHuminaaを立ち上げることになります。

こちらのMUYA(ムヤ)は、そのストーリーに深く関わる、沙織里さんにとっても特別な場所。

MUYAは、アパレルブランドであるとともに、衣食住にまつわる小さな複合施設の名称でもあります。かつて農協の施設だった建物をヴィンテージ感を活かしつつリノベーション。1階はカフェになっていて、この日はコクのあるチーズケーキをいただきました。

2階は、MUYAの服やセレクトアイテムを取り揃えたショップスペース。ユニセックスで着られるニュートラルな服を、毎シーズン同じパターンで、素材を替えながらリリースしています。

3階はホテル。2室用意されていて、シャワールームや洗面所、トイレは共通。素泊まりのみですが、近隣には日帰り温泉や美味しいお店があるので、大人が気ままな旅をするにはぴったり。

MUYAを手がける撫養健太(むやけんた)さんと妻の直子さんのおふたりは、沙織里さんの服作りも惜しみなくサポート。この夏には、大阪・梅田の阪神百貨店で『和歌山へ導くものづくりの旅』というイベントも一緒に開催されていました。

ヘアサロン時々ショップ 田辺市のレザーブランド「tomorka」のアトリエへ

阪神百貨店でのイベントにMUYA、Huminaaとともに参加したレザーブランド・tomorka(トモーカ)。そのアトリエを目指して、白浜の隣町・田辺市に足を延ばしました。

「各地のイベントに出店しているので、ここでお店を開けるのは時々です」と語るのは、ブランドを手がける川本康平さん。このスペースはふだん妻の優香さんが一人で営むヘアサロン・Piramidとして使われているそう。実際、お店の奥にはシャンプー台がありました。

ブランドの原点は、靴作り。好みの型とレザーを選んでカスタムオーダーするスタイルです。

川本さんはサッカー少年だったそうですが、靴が合わずに困っていたところお母さんから「自分で作ったら?」と言われたことをきっかけに、靴を作りたいと思うようになったそう。「母は冗談のつもりやったと思うんですけどね」と川本さんは笑います。

靴メーカーを経て24歳でtomorkaを立ち上げてからしばらくは出身地の兵庫県に拠点を置いていましたが、母方の祖父母が暮らす和歌山県に移ります。現在の場所にアトリエを構えたのは、2020年のことだそう。

靴を作りながら革に向き合ううちに生まれたアイデアを形にしたお財布やバッグなどの革小物も少しずつ増やしています。無駄のないシンプルなルックスでありながら、長く愛用できる使い勝手のよさが魅力的です。

沙織里さんは「私は白を愛用中なんですが、プレゼントしたくて」とスリッパをお買い上げ。

取材が終わり、見送ってくれる川本さんご夫妻。それぞれがそれぞれの仕事にまっすぐ向き合う、素敵なおふたりです。

tomorkaの“何かを主張するものではなく、ただそこにちゃんとあるもの”というコンセプトには、実直な川本さんの生き方そのものがあらわれている気がしました。

予約必須のピザの名店「Pizzeria Pescatore」のランチはマスト!

遠方からもこのお店をお目当てに白浜を訪れる人もいるという人気店、Pizzeria Pescatore(ピッツェリア ペスカトーレ)は、ランチ限定でオープンしています。

「いい香り〜」とにっこりの沙織里さん、写真撮るまでちょっと待ってくださいね! 私も早く食べたいです!

香ばしい香りととろりととけたチーズが食欲をそそる焼きたての「マルゲリータ」は、定番のピッツァ。たっぷりちらされているフルーツトマトが甘くてフルーティ! サラダはさっぱりしたイタリアンサラダをチョイス。

大人気の「ペスカトーレビアンコ」は、魚介たっぷりのパスタ。アンチョビバターオイルソースが風味豊かで、後を引く美味しさでした。このほか、ちょっと珍しいタコのピッツァもオーダーしました。

気の置けない仲間とワイワイ楽しくしゃべって、食べて、目の前にはきれいな海が広がっていて……まるでイタリアにいるような気分に!

『ミシュランガイド京都・大阪+和歌山 2022』にも掲載された人気店とあって、取材に訪れた日もひっきりなしにお客さんが。予約をしておらず入れない方も多かったようなので、訪れる際はぜひご予約を。

自然が生み出した壮大なアート 千畳敷&三段壁

前編では、真っ白のビーチ・白良浜と、穴の空いた可愛い小島・円月島をご紹介しましたが、白浜にはこんな絶景も! やわらかい砂岩が長い長い年月をかけて波に削られた千畳敷は、まるで巨大なアートのよう。

自然のダイナミックさを感じる壮大な風景。フォトスポットとしても人気で、ウェディングフォトをここで撮影することもあるそう。私も以前、写真集の撮影にここを訪れたことがあります。

沙織里さんとは数十年来のご友人でもあるヘアメイク、重見さんの声がけで集合写真を撮影。遠い星に降り立った探検隊みたい。

千畳敷からほど近い、三段壁(さんだんべき)も訪れました。こちらも迫力のあるロケーションです。

平安時代末期に繰り広げられた源平の合戦にも登場する「熊野水軍」が船を隠したと伝えられる洞窟もあり、約200mの洞窟内通路を見学することもできます。

ちょっと疲れたな〜と思ったら、だいたい近くに足湯がある白浜。三段壁にもありました。足拭き用のタオルは、白浜めぐりの必需品です!

白浜の代表銘菓・かげろうを“生”で味わえる「Kagerou Café」

白浜のおみやげといえば、銘菓・かげろう。ふわっとした独特の生地でやさしい甘さのクリームをサンドしたお菓子です。

そのかげろうを手がける福菱本店に併設されているKagerou Café(かげろうカフェ)では、こちらの店舗限定の「生かげろう」を味わうことができるんです!

手前のお皿の一番左が、定番の生かげろう。このほか、旬のフルーツなどを使った「季節の生かげろう」が用意されています。それぞれ違う味を6本ずつセットにしたメニューが人気! ボリューミーに見えますが、普通のかげろうよりさらに口どけがよく、ひとりでひと皿食べられてしまう軽さです。

「プチケーキみたいで可愛いですね」と生かげろうを手に取り、パクッと食べて「初めての食感! ブッセでもないし、シュークリームでもないし……」と、沙織里さん。そうなんです。かげろうって、たとえようのない独特の食感なんです。

季節の生かげろうは常時入れ替わるので、白浜を訪れるたびにKagerou Caféへも立ち寄りたくなります。

福菱本店の向かいには系列の雑貨屋さん「PRESENT HOUSE」が。生活雑貨や食品など、楽しいアイテムが取り揃えられていました。

Kagerou Caféで使われているマグカップやプレートのほか、Tシャツなどのかげろうグッズは、こちらのショップだけで販売されているそう。

和歌山が世界に誇る最高頭脳(ただし奇人変人) 南方熊楠の聖地「南方熊楠記念館」

みなさん、南方熊楠(みなかたくまぐす)ってご存じでしょうか。

私に熊楠の存在を教えてくれた友人のフォトグラファーの言葉を借りると「熊楠は日本っていう土地が生んだ天才なんだ。水が豊富で湿度が高い土地、植物の多様性、独特な宗教観と風俗、熊楠本人の頭脳、全て合わさって生まれた奇跡だね。日本っていう土地でなければあり得ない唯一無二の人」。まさにその通りの人です。

白浜の高台にある南方熊楠記念館の新館は、建築家の小嶋一浩氏の作品でもあるモダンなアートスポットでもあります。

慶応3年(1867)、和歌山県和歌山市に生まれた熊楠は、小学生の頃に江戸時代に作られた百科事典ともいうべき『和漢三才図会(わかんさんさいずえ)』の多くを知人の家に通い詰めて読みふけり、ほとんどを暗記して書き写してしまうほどの天才。

知的興味の赴くままに、生物学、博物学、民俗学、人類学、植物学、生態学などを次々と吸収し、アメリカやイギリスに渡って独学で学び続けます。東洋と西洋、どちらの知識にも触れることで、独自の哲学を築き上げるのですが、その生き方はなんというか、かなりアグレッシブ。

十数カ国語を操ったそうですが、猫語も話せたそうで、家に出入りする馴染みの猫たちを全員「ちょぼろく」と呼んでいたそうです。熊楠のおもしろすぎる人生をお伝えするのは難しいのですが、水木しげる先生が熊楠の生涯を描いた『猫楠』が一番わかりやすいと思うので、ご興味を持たれた方はぜひ!

熊楠は世界中でさまざまな植物を収集しました。『菌類図譜(きんるいずふ)』も、その成果のひとつ。キノコを丁寧に標本にし、その説明を英語で書き留めてあります。

“これ”という功績を挙げるのが難しい熊楠ですが、動物のように移動するのに子孫を残す際には植物のように動かなくなる不思議な生き物・粘菌の研究はとくに有名。なんと昭和天皇にもご進講したことが知られています。当時、天皇陛下は神さま同然の時代。そんな天皇陛下を相手に、キャラメルの箱に集めた粘菌の標本を差し出したというエピソードが残っています。ぶっ飛んでます。

写真左:意外にも写真が多く残っている熊楠と沙織里さんのツーショット。海外経験により写真の持つパブリシティ効果にも気づいていたようで、「エコロジー」という言葉をいち早く使い、自然と文化の保護運動に尽力する際にも写真を活用しました。世界遺産・熊野古道が今に残ったのも、熊楠によるところが大きいんです。

写真右:沙織里さんが眺めているのは、8mに及ぶ熊楠の手紙。内容は、熊楠の履歴書です。熊楠は手紙魔で、生涯を通じて多くの著名人と書簡を交わしています。『遠野物語』などで知られる日本民俗学の父・柳田國男は熊楠を「日本人の可能性の極限」と評しています。

「初めて熊楠さんのことを知ったけど、すっごく面白い人!」と笑う沙織里さん。記念館の屋上からは360°白浜の美しい景色を眺めることができ、気持ちのいいひとときを過ごせます。

私が前回訪れたときにはごくわずかだった熊楠グッズが、今回訪れたらバリエーション豊富になっていました。嬉しい。猫のちょぼろくバッグなど色々買い込みました。

旅のおともにもぴったりなのが、宝島社が手がける疲労回復ウェア「リカバリープロラボ」。こちらは『大人のおしゃれ手帖』監修モデルで、ルームウェアとしてはもちろん、お出かけ着にもぴったり。血行を促して疲労を軽減する、特殊な繊維で作られています。

東京・羽田からなら1時間ほどのフライトで着いてしまう白浜は、大人も楽しめる素敵なリゾートです。ぜひぜひ、旅のご計画を!

この記事を書いた人

編集者 ふなつあさこ

ふなつあさこ

生まれも育ちも東京ながら、幼少の頃より関西(とくに奈良)に憧れ、奈良女子大学に進学。卒業後、宝島社にて編集職に就き『LOVE! 京都』はじめ関西ブランドのムックなどを手がける。2022年、結婚を機に奈良へ“Nターン”。現在はフリーランスの編集者として奈良と東京を行き来しながら働きつつ、ほんのり梵妻業もこなす日々。

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