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「絶対再放送されないよね」「シリーズ史上1番好きなのに…」至高ドラマの“欠番回”に嘆く声も…神回と語られる“伝説の一話”とは

  • 2025.11.15

あの頃、夢中で見ていたドラマや映画。ストーリーの細部やセリフを今も覚えているのは、それだけ心に残った証拠です。時を経ても色あせない――そんな“もう一度観たい名作”5選をセレクト。本記事では第1弾として『古畑任三郎 シーズン3』をご紹介。

1999年に放送され、主演の田村正和さんが演じる名刑事・古畑任三郎が、毎回異なる“犯人役”ゲストと織り成す巧みな推理劇。名場面が持つ力を改めて噛みしめつつ、今回はその魅力を深掘りします。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です。
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます。

あらすじ

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津川雅彦さん(1998年頃撮影)(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『古畑任三郎 シーズン3』(フジテレビ系)
  • 放送期間:1999年4月13日〜6月22日
  • 出演者:田村正和、西村雅彦、石井正則 ほか

1994年の初回シリーズから高い人気を誇る『古畑任三郎』は、犯人を最初に見せる”倒叙形式で事件を解き明かす名作刑事ドラマシリーズです。刑事・古畑任三郎役を故・田村正和さんがシリーズを通して演じました。その第3シリーズ(1999年放送)は、脚本・三谷幸喜さんによる緻密な構成と、人間味あふれるエピソードで“円熟期”を迎えた作品群。毎回登場する豪華ゲストが“犯人役”を演じ、古畑との心理戦を繰り広げます。一見ユーモラスで飄々とした古畑任三郎が、事件の裏に潜む人間の弱さや哀しみを見抜く姿に、多くの視聴者が心を掴まれました。軽妙な会話劇と知的な構成、そして「人を裁くとは何か」という根底のテーマが絶妙に融合したこのシリーズは、日本のテレビ史に残る刑事ドラマの金字塔として、今なお愛され続けています。

“幻”の第5話が再放送されない理由とは?

大人気シリーズ『古畑任三郎』の中で特にファンの間で語られるのが、第3シリーズ第5話「再会〜古い友人に会う〜」について。

「配信サイトでなぜかこの回だけ観れない」「絶対再放送されないよね」というコメントも散見され、再放送・配信がされていない回として“幻”の存在になっています。再放送されない理由として「権利上の都合」が有力視されています。出演者や楽曲、映像の権利など複数の要因が重なり、放送や配信が難しい状況になっているようです。

番組紹介にも「本来は全11話ですが、諸般の都合により第5話が欠番となるため放送は全10話となります」と明記されており、制作側もその状況を認めています。

“再放送されない回”が古畑屈指の名シーン?

観られないとわかると内容が気になってしまいますよね。再放送・配信されないといわれている“幻回”第5話に対しては、「古畑シリーズ屈指の名シーンだと思うんだけど…」「シリーズ史上1番好きなのに…」という声も多く、高い評価を受け続けています。

この評価の理由は、単なるトリック解明型の構成を超えて、人としての再生・古き友との対峙・生きる意味といった根源的なテーマを描いている点にあります。古畑任三郎というキャラクターが、これまで以上に、語り手としての側面を見せ、ゲストの故・津川雅彦さん演じる旧友との対話がシリーズを超えた普遍的なドラマとして記憶に刻まれています。再放送されないという希少性も相まって、「名場面」「名回」として語り継がれ、もう一度観たくとも観られないジレンマが、その価値をさらに高めています。

『古畑任三郎』をぜひご覧ください!

『古畑任三郎 シーズン3』は、ミステリーの定石を押さえつつ、人間ドラマの深さも兼ね備えた名作です。その中でも第5話「再会〜古い友人に会う〜」は、再放送されないという特異な状況が作品の神秘性をさらに高め、「もう一度観たい名作」としてふさわしい一作となっています。配信や放送でこの回を観る機会が限られている今だからこそ、改めてシリーズ全体を通してその魅力を味わい、古畑任三郎というキャラクターが放つ“言葉では語り尽くせない余白”に触れてみてはいかがでしょうか。


※記事は執筆時点の情報です